Category : ■日本

闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

過大評価されている不思議な国・フランスの大統領選挙

2017年04月22日

過大評価されている不思議な国・フランスの大統領選挙


 表題は2015年にメルマガ・闇株新聞 プレミアムで長期連載した「歴史上で常に過大評価されている不思議で厚かましい国・フランスの歴史」からとりました。

 ナポレオン時代を除いて戦争に強いわけではなく、ポルトガル・スペインのように大航海時代をリードしたわけでもなく、英国のように奴隷貿易で蓄積した富で産業革命を成功させたわけでもなく、第二次世界大戦では開戦直後にヒトラーにパリを陥落させられ傀儡政権となったフランスですが、いつの間にかちゃっかりと「いい位置」を確保している不思議で厚かましい国がフランスです。

 そのフランスで大統領選挙が行われます。4月23日の第1回投票で過半数を獲得する候補がいなければ(そうなるはずです)、5月7日に上位2候補の間で第2回投票が行われ新大統領が決定します。

 現在のフランスもEUやIMFなど国際機関、それにアフリカ・中東・インドシナなど広大な旧植民地地域に「国の実力をこえた地位」を確保している不思議で厚かましい国であるため、その大統領も「実力をこえた世界への影響力」を備えることになります。

 前回の大統領選挙(2012年)から、各政党は一般有権者も含めた投票で候補者を選ぶ予備選を取り入れており、各政党とも多数の候補者が乱立した結果、社会党では現職のオランド大統領、共和党ではサルコジ前大統領があえなく「落選」してしまいました。

 政治における右派・左派とは万国共通の政治用語ですが、もとはといえば1789年のフランス革命時の国民議会で、議長席から見て右側に王党派、左側に急進革命派が座っていたことに由来します。

 そして今回の大統領選挙でも、その元祖・急進左派から極右まで有力候補者が「きれいに」出そろいました。左から並べると急進左派のメランション、中道左派で「与党」社会党のアモン、中道独立系のマクロン、中道右派で共和党のフィヨン、そして極右・国民戦線(FN)のルペンとなります。

 このなかでは反移民・反EUを掲げる国民戦線(FN)党首のマリーヌ・ルペンと、昨年8月までオランド現政権のバルス内閣で経済担当大臣を務めていたエマニュエル・マクロンがリードしていましたが、ここにきて両者とも息切れしています。

 代わって急進左派で反EUだけではなく反NATOまで掲げるジャン=リュック・メランションと、妻への不正給与疑惑で出遅れていた前首相(サルコジ政権時)のフランソワ・フィヨンが盛り返しており、「与党」社会党候補のアモン以外の4候補すべてに第1回投票で上位2位に残る可能性があります。

 それでも現時点ではまだルペンとマクロンがリードしており、そのまま第1回投票でルペンとマクロンが残れば、第2回投票で反ルペンが集結してマクロンが新大統領になるとの予想が支配的です。それではこのマクロンとは何者なのでしょう?

 マクロンはまだ39歳で、国立行政学院(ENA)出身の「典型的エリート」です。2006年に社会党に入党し、2008年にロスチャイルド系の投資銀行入りし、2012年にオランド政権になると大統領府副事務総長となります。そして2014年には早くも経済担当大臣に抜擢され、2016年8月に大統領選出馬のために辞任しています。

 経済担当大臣時代には、フランス政府が大株主であるルノーによる日産自動車の完全子会化を主張していました。政治信条そのものは右派でも左派でもなく、状況に応じて右派と左派の主張から「いいとこ取り」する「戦略のための中道派」のような気がします。

 2016年4月に政治グループ「前進!(En Marche!)」を結成していますが、まさに「右派でも左派でもない政治」をスローガンにしています。

 フランスでは大統領選直後の6月に総選挙(国民議会選挙)が行われますが、仮にマクロンが大統領となってもそれだけでは直接支える政党がありません。そこで総選挙で「前進!」が中道右派(共和党)と中道左派(社会党)の既存政党から議員候補を寄せ集めて過半数を確保するつもりのようですが、いくらなんでもムシが良すぎます。

 そうなると中道右派(共和党)か中道左派(社会党)のどちらかと連立政権を組むことになりますが、そうなるとマクロンの政治は大きく制限され「右派でも左派でもなく前進もできない政治」となってしまいそうです。つまりマクロンはあまりにも「促成栽培」で「脆い大統領候補」となります。

 それではルペンはどうなのでしょう?ここにきて(息切れが目立つようになってから)再び反移民・反EUという「国民戦線(FN)本来の主張」に回帰しているようです。現地時間・昨日(4月20日)夜にパリのシャンゼリゼであった銃撃テロも、微妙にフォローに働くかもしれません。

 つまり現時点の本誌の「直前情報」は、少なくともマクロンは大本命ではなく、少なくともルペンは大統領になれないわけではないとなります。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:11 | TrackBack:0
■日本 » 政治 | 2017.04.22
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 

北朝鮮情勢を最大限警戒しなければならない  その2

2017年04月06日

北朝鮮情勢を最大限警戒しなければならない  その2


 昨日付け「同題記事」の続編ですが、その記事を書いてからたった1日弱で状況がさらに深刻化したと感じます。また昨日付け記事へのコメントが否定的なものも含めて大変に少なく、それだけ関心度が低いのかと新たに心配になりました。

 北朝鮮は本日(4月5日)早朝、日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射しました。今回のミサイルは潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の改良型とみられ、固形燃料なので10分程度で発射でき、また移動式発射台を使うので事前の認識が困難であるなど「それなりの脅威」がある発射実験です。

 北朝鮮は現時点においても100発程度の弾道ミサイルを同時に発射できるはずで、すべて日本に向ければおよそ8分で到達するため、迎撃システムではほとんど防げません。

 本日の発射実権で何が最も問題なのかですが、金正恩は4月6~7日の米中首脳会談の主要議題が自らの斬首作戦の実行であることは当然に把握しているにも関わらず、「中国が抑止してくれるように少し大人しくしておこう」と全く考えなかったことです。

 北朝鮮は米国政権や国連にもスパイを送り込んでいるため(大半が北朝鮮の意向を受けた韓国人・韓国系米国人で、潘基文が大量に採用した国連上級職員に多い)、今回の米中首脳会談の「米国側直前情報」も十分に把握しているはずです。

 昨日付けの記事では習近平が斬首作戦を「黙認」することはほぼ決まりで、「その後」の交渉を有利にするために訪米すると書いたのですが、どうも直前情報では「そうでもなさそうな風向き」となっているようです。

 ここで中国の北朝鮮を含む朝鮮半島利権を束ねているのが政治局常務委員でNo.3の張徳江、金正恩の直接のカウンターパーティーはNo.5の劉雲山で、ともに江沢民派です。

 この2名の常務委員は本年秋の党大会で退任となりますが、習近平はそこで江沢民派を一掃するつもりではあるものの、まだ確定しているわけではありません。つまり北朝鮮を含む朝鮮半島については今後も含めて必ずしも習近平が掌握できているわけではなく、まだまだ中国指導部内の勢力争いに大きく影響されることになります。
 
 金正恩は習近平とは一度も会ったことが(たぶん話したことも)ないはずですが、少なくとも今回の米中首脳会談の「中国側直前情報」を劉雲山から得ているはずです。

 その結果、習近平は金正恩斬首作戦を黙認しない(習近平に黙認させない)との直前情報を金正恩が得て、本日急遽ミサイル発射実験を行ったとも考えられます。だから短時間で発射準備ができるミサイルだったわけです。

 つまり日本にとっては昨日の記事からまた状況が悪化したと考えるべきですが、マスコミの報道もそこまでの切迫度はありません。今年になってからだけで3回目・7発目の発射実験で、本当に日本を目がけて飛んでくるはずがないと安心しているようです。

 少なくとも状況が急激に切迫していることだけは理解しておかなければなりません。

 さて「金正恩が亡命するという落としどころはないのか?」とのコメント(ご質問)を頂いていますが、実は金一族は金正日の時代にすでにスイスに亡命政権の拠点を確保しています。スイスという国は、自国のことは国土防衛も含めてすべて自国の責任で決定する(つまりどの国にも遠慮する必要がない)という考えで、それなりのカネ(金一族なら数百億円だそうです)さえ支払えばいつでも受け入れてくれます。

 もちろん金一族はそれ以上の資金をスイス国内に移してあり、いつでも亡命できますが、金正恩はその(亡命する)必要性を全く感じていないことになります。

 北朝鮮財政は破綻しており人民は飢えていますが、金一族は大富豪なのです。そして資産の大半が日本からの送金であり、さらにその大半がパチンコ業界の収益であるはずです。パチンコはすべてが北朝鮮系ではありませんが、日本全体の市場規模はまだ23兆円(2015年)もあり、世界最大のカジノを抱えるマカオの4兆円をはるかに上回っています。

 しかしそこから上がる膨大な収益から、ミサイル開発資金も亡命資金も提供されていることは全く問題視されていません。

 また最近になって東日本大震災の義捐金3600億円について、民主党政権時代の責任者だった反日議員の流用疑惑が表沙汰になりかかりましたが、森友学園の9億円の国有地疑惑には大騒ぎしても、この疑惑は完全に抑え込まれてしまいました。合わせて大変な「不気味さ」となります。

 最後に「本誌はどこからこういった情報を得ているのか」とのコメントも頂いていますが、マスコミが安直に垂れ流す情報だけではなく、ちょっと問題意識をもって内外の報道をよく聞き分けていけば、かなり真実に近づけるはずです。

 本誌はその内外の情報源にもある程度は直接アクセスできますが、やっていることは基本的に同じことで、その密度が少し濃いだけです。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:19 | TrackBack:0
■日本 » 政治 | 2017.04.06
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 

北朝鮮情勢を最大限警戒しなければならない

2017年04月05日

北朝鮮情勢を最大限警戒しなければならない


 メルマガ「闇株新聞 プレミアム」では、ほとんど毎週かなりの紙面を割いているテーマですが、状況がすでに臨界点に達していると強く感じるため、ここでもポイントだけ解説しておきます。マスコミの報道だけではその切迫度がほとんど伝わって来ないからです。

 4月6~7日に習近平国家主席が訪米し、フロリダの別荘でトランプ大統領と会談します。つまりトランプ政権発足後、初の米中首脳会談となりますが、実はこの会談がセットされたのは3月28日のことです。

 それでは何でこんな急にセットされたのでしょう?もちろん急遽、話し合う必要が出てきたからですが、それは米国側の事情です。それでは何で習近平も応じたのでしょう?習近平は4月4~5日にフィンランドを訪問する予定になっており、そこから直接米国に飛ぶようです。

 3月31日にトランプ大統領は、貿易赤字削減のための大統領令に署名しており、その最大のターゲットが中国(次いで日本)となりますが、それが主要テーマならわざわざ習近平が慌てて訪米するはずがありません。

 今回の米中首脳会談における米国側の最大の(というより唯一の)目的は、米軍による金正恩襲撃作戦(斬首作戦)の実行を「黙認」するように習近平に最終通告することであり、習近平が応じた最大の(というより唯一の)理由は、金正恩後の北朝鮮における(あるいは朝鮮半島における)中国の「権利保全」のためとなります。

 ティラーソン国務長官が3月18日に訪中し王毅外交部長(外相)と会談した際、トランプ大統領の名代として同じ通告をしたはずですが、どうも一蹴されたようです。そのへんからトランプ政権におけるティラーソンの存在感が薄くなったような気もします。

 金正恩斬首作戦はオバマ政権時代からありましたが、何事にも格好をつけたがるオバマ大統領(当時)では実行されるはずがなく、それを察知している金正恩にも完全にナメられていました。それでは何でトランプ大統領は、ここにきて金正恩斬首作戦を実行することにしたのでしょう?

 表向きの理由は、北朝鮮が米国西海岸まで届く大陸間道弾ミサイル(ICBM)を開発しており、米国人民が危険に晒されているため(金正恩を)排除しなければならないということですが、米国はどの政権でも「仮想敵」を時にはでっちあげても政権の人気を維持するものです。

 とくに最近のトランプ政権は内政が停滞し、議会と予算折衝に入る体制も整っていないため国防予算拡大どころではなく、そこへロシアゲート疑惑まで持ちあがってきたため、何としても事態を打破しなければならない切実な事情もあります。

 ちょうど4月末まで米韓合同軍事演習が行われており、2011年5月のビンラディン殺害時もアラビア海で待機していた空母・カールビンソンや実行部隊のNavy SEALsも「すぐ近く」にいます。

 金正恩もトランプ就任直後から「風向きが変わった」ことは察知しており、米国諜報部隊が巧みに吹き込むデマ(側近の中に裏切者がいる)にすっかりパニックとなり、側近の処刑を加速させ、2月13日には異母兄の金正男まで暗殺してしまいました。このままではますます過激な行動に走る恐れがあります。

 つまり金正恩斬首作戦の実行は「決定済み」であり、習近平も(金正恩は一度も訪中していない)黙認することは「決定済み」であるので、わざわざ訪米して「その後」について密談するわけです。

 トランプから安倍首相に「通告」があったかは不明ですが、帰国していた長嶺・駐韓大使を急遽韓国入りさせており、何らかの「通告」はあったと感じます。もちろん有事の際の邦人保護のためです。

 5月9日の韓国大統領選挙では、親北(というより北朝鮮そのものの)文在寅がすでに当選確実であり、このままでは韓国が北朝鮮の支配下に入ってしまうことにもなります。

 また金正恩斬首作戦が実行されたなら、混乱に乗じてミサイルが日本に飛んでくる可能性があり(冗談ではなく北朝鮮のミサイルは精度が落ちるため狙っていてもいなくても着弾する恐れがあります)、また多数潜伏している北朝鮮スパイが破壊活動を起こす恐れもあります。

 今の日本で何が不気味かといえば、こういう切迫した事情が一切報道されず、明らかに(北朝鮮の意向を受けているとまではいいませんが)反日議員が演出した森友学園問題で国会が機能不全になり、こういう事態にこそ必要な共謀法(確かにネーミングは適当ではありませんが)の審議入りにも抵抗が強いという現状です。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:9 | TrackBack:0
■日本 » 政治 | 2017.04.05
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 

「土曜日の夜の虐殺(Saturday Night Massacre)」とは?

2017年03月31日

「土曜日の夜の虐殺(Saturday Night Massacre)」とは?


 トランプ政権最大の問題点とは、いつまでたっても行政執行体制が整わず内政・外交ともに停滞してしまうことです。最近になってようやくそう認識されるようになりました。

 当初はトランプ大統領に政治経験がないため、なかなか各省庁の幹部候補に「適材」を見つけられないからと思われていましたが、最近になって「どうも身内と側近だけによる完全密室政治を標榜している」となってきました。

 トランプ政権では、ホワイトハウス幹部も各省庁長官も「身内と(自称を含む)側近だらけ」で、数少ないまともな長官であるマティス国防長官、ティラーソン国務長官は、いまだに希望する副長官や次官クラスの選任を認められていません。

 さすがに「米国内でも反発がでてくるだろう」と思っていたら、FBIのコミー長官が3月20日の下院情報特別委員会の証言で「トランプ氏の選挙陣営とロシアの関係について、昨年7月から捜査している」と明らかにしてしまいました。

 このコミー長官といえば、昨年11月の大統領選直前になってヒラリー・クリントン候補の国務長官時代の私用メール問題を再捜査すると公表し、数日後には捜査終結としましたが、クリントン敗戦に少なからずの影響を与えたはずです。

 FBIも大統領指揮下にある行政機関ですが、コミー長官は「その功績?」でトランプ政権でも続投となっていました。ところがコミー長官はここで「私がヒラリー・クリントンの私用メールの再捜査を指示したが、同時にトランプ選挙陣営とロシアとの関係も捜査しており、昨年の大統領選において特定の候補(トランプのこと)に有利となるよう働きかけたわけではない」と言っていることになります。

 すでにトランプ政権を巡る微妙な風向きの変化を感じ取っているようです。そして今度は上院情報特別委員会が米大統領選へのロシア介入疑惑に関し、トランプ大統領の長女・イバンカさんの夫であるクシュナー大統領上級顧問を含む約20人を召喚して調査することになりました。

 これをニクソン政権時の「ウォーターゲート」になぞらえて「ロシアゲート」と呼んでいますが、もちろん現段階ではそこから「ウォーターゲート」のような大事件に進展し、トランプ大統領がニクソン大統領(当時)のように辞任に追い込まれることはありません。

 ただトランプ大統領の身内であるはずの共和党が上下院とも多数を占める連邦議会が、「ちょっといい加減にしたら?」と警告を与えていることになります。まだまだ先は長いようですが、それが「トランプ降ろし?」の最初の兆候かもしれません。

 ところで「暗殺以外に」大統領を罷免する憲法上唯一の方法が弾劾裁判で、過去に第17代のアンドリュー・ジョンソン大統領と第42代のビル・クリントン大統領の2例がありますが、どちらも無罪評決となっています。

 第37代のニクソン大統領は「ウォーターゲート事件」を巡る弾劾裁判で有罪(つまり罷免)が確定的となったため、裁判直前に辞任しています。ところがそこに至るまでの「息詰まる攻防」はあまり知られていません。ひょっとしたら「ロシアゲート」も同じような攻防となる可能性もないわけではないため、参考のため簡単に解説しておきます。

 ウォーターゲート事件とは、1972年6月に首都ワシントンの民主党本部への侵入盗聴事件(再選を控えた共和党のニクソン大統領が対立する民主党の選挙戦略を探らせた)から始まり、徐々に大事件となり再選を果たしたニクソン大統領が1974年8月に辞任に追い込まれたものです。

 当初はホワイトハウスとは全く関係のない「コソ泥」の侵入事件とされていましたが、徐々にホワイトハウス関係者が背後にいることが明らかになり騒ぎが大きくなります。

 ニクソン大統領は「立場上」事件の調査を命じ、1973年6月にリチャードソン司法長官がアーチボルド・コックスを特別検察官に任命します。まもなくコックスはホワイトハウス執務室内の会話を録音したテープがあることを知り、そのテープの提出をホワイトハウスに求めますが拒否されたためワシントン連邦地裁に訴えます。

 ワシントン連邦地裁もコックスの要求を支持しますがニクソンは大統領権限で拒否したため、コックスは連邦高裁に持ち込み再び支持されます。そこでニクソンは連邦最高裁へ上告する代わりに野党・民主党の重鎮・ステニス上院議員の「聞き取り調査報告書」でお茶を濁そうとしますが、コックスがこれも拒否します。

 そこでニクソンはリチャードソン司法長官に圧力をかけてコックスを解任しようとしますが、リチャードソンはこれを拒否して辞職、ニクソンはさらに司法副長官に同じ圧力をかけ再度拒否されると今度は解任してしまいます。

 司法長官も副長官も上院での任命公聴会で特別検察官の職務に干渉しないと宣誓していたからで、ニクソンはそう宣誓していない訟務長官を司法長官代理に任命して、やっとコックスを解任します。それが1973年10月20日の土曜日の夜だったため、「土曜日の夜の虐殺(Saturday Night Massacre)」と呼ばれています。

 その直後にニクソンは、特別検察官、司法長官、司法副長官の執務室を封鎖し、関係書類もすべて司法長官代理の支配下に置きましたが、その強引な手法が全米の批判を浴び、やがて辞任に追い込まれてしまいました。

 同じような「虐殺(Massacre)」が、また近いうちに見られるかもしれませんね。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:2 | TrackBack:0
■日本 » 政治 | 2017.03.31
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 

本当に大丈夫なのか? トランプ政権

2017年02月17日

本当に大丈夫なのか? トランプ政権


 北朝鮮の金正男暗殺も気になりますが、残念ながら北朝鮮に関して信頼できる情報ルートがなく、記事にできるほど真実に接近できていません。ただ金正恩は間違いなく「地雷を踏んだ」と感じるため、近々記事にするつもりです。

 そこでトランプ政権ですが、表題はもちろんトランプ大統領の過激な言動や乱発する大統領令を心配しているわけではありません。トランプ政権の土台そのものが大丈夫なのか?という内容です。

 まず米国では大統領に属する行政権と、連邦議会に属する立法権が明確に区別されています。現在の連邦議会は上下院とも共和党が過半数を占めており、上下院共和党も「今のところ」トランプ大統領と大きく反目していません。ところがトランプ政権は連邦議会と政策協議する「以前」の状態なのです。

 閣僚(各省庁の長官)の議会承認は今週になってようやくムニューチン財務長官が承認され、15閣僚のうち9閣僚が承認されましたが、過去の政権では「とっくに」すべて承認されています。議会承認は上院だけで、定員100名(うち共和党が52名)の過半数を取ればいいだけですが、承認された各長官もほとんど過半数をわずかにこえただけです。

 さらにそれ以上大きな問題は各省庁で実務を取り仕切る幹部のうち、議会承認が必要な政治任用ポストが全部で693ありますが、先週末(2月10日)の段階で承認済みが8名、指名されて承認待ちも27名しかおらず、残り658のポストは指名すらされていません。

 2月10日の日米首脳会談で、懸念された通商・為替・金融で米国側から厳しい要求がなかったと安堵されていますが、単に米国側が実務の話ができる体制になっていなかっただけです。

 現時点におけるトランプ政権最大の問題点がこれで、大統領に属する行政権を行使しようにもその体制が全く出来上がっておらず、各省庁で実務が正式にスタートできるまで相当時間(3~6か月?)がかかりそうです。そのうち各省庁の業務停滞により大混乱となるはずです。

 そこでトランプ大統領は各省庁の体制が整うまで大統領令の乱発で凌ぐしかありませんが、もう1つ「気になる兆候」があります。それは補佐官や特別顧問など大統領を直接補佐するホワイトハウス事務局に権限を集中させ「側近政治」にしてしまうことです。

 この補佐官や特別顧問は議会承認が不要で、どうしても大統領選における功労者が任命される傾向にありますが、それだけ直接行政への関与は厳しく制限されています。ところが実際に各省庁の業務が停滞してくると、このホワイトハウス事務局が行政に大きく関与してくることになります。

 その「気になる兆候」の1つは、ホワイトハウス事務局で新設の首席戦略官・大統領特別顧問となったスティーブ・バノンは過激なナショナリストでレイシスト(人種差別論者)ですが、トランプ大統領はすでに1月28日にこのバノンを国家安全保障会議(NSC)の常任メンバーに昇格させています。

 トランプ大統領の外交に関する過激な発言は、すべてこのバノンから出ています。

 NSCは米国の安全保障に関する最高意思決定機関でありCIAもその傘下にあります。常任メンバーは大統領、副大統領、国務長官、国防長官、国家安全保障担当大統領補佐官などですが、バノン昇格の「あおり」で安全保障担当補佐官のマイケル・フリンが辞任に追い込まれました。

 補佐官就任前に駐米ロシア大使に、オバマ政権終期のロシア制裁は「心配いらない」と囁いたことが発覚したからとされていますが、そもそも米国はロシアに限らず駐米大使館の通信はすべて傍受(わかりやすく言えば盗聴)しているため、今ごろになって発覚したはずがありません。つまりこれは後付けの理由で、トランプ側近の勢力争いに敗れて放逐されたことになります。

 さらにもう1つの「気になる兆候」は昨年12月21日にホワイトハウス内に貿易政策を担当する国家通商会議(NTC)が新設され。そのトップに対中強硬派のピーター・ナバロが起用されています。最近はそうでもありませんがトランプ大統領の中国への過激発言は、このナバロから出ています。

 トランプ政権で重要な決定が「過激な側近」に委ねられる危険性だけではなく、その側近の勢力争いが過激化して空中分解してしまう恐れまであるのです。

 つまりトランプ政権の各政策が大丈夫なのか?ではなく、そもそも行政執行能力があるのか?と本気で心配になってきます。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:4 | TrackBack:0
■日本 » 政治 | 2017.02.17
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

03月 | 2017年04月 | 05月
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム