Category : 経済

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韓国と中国の通貨スワップ協定が消滅する

2017年10月10日

韓国と中国の通貨スワップ協定が消滅する


 韓国と中国の間で締結されている通貨スワップ協定が本日(10月10日)満期を迎えますが、契約延長の交渉が一切行われておらず、そのまま自然消滅となるようです。

 THAAD(高高度防衛ミサイル)の配置を巡り、中国と韓国の間がぎくしゃくしている影響もあるようです。

 この韓国と中国の通貨スワップ協定はリーマンショック直後の2008年10月に締結されたもので、韓国ウォンと人民元を一定のレートで総額3600億元(約6兆円)融通しあうものです。実際には一方の国(例えば韓国)が通貨危機となり外貨が不足したとき、もう一方の国(ここでは中国)が一定のレートで韓国ウォンを人民元に交換して融通するものです。

 ここでもし韓国が通貨危機となり外貨が不足したとしても、実際に交換性が大きく制限されている人民元を融通されてもあまり効果があるとも思えませんが、いざというときの安心材料くらいにはなります。

 現時点で韓国は(この消滅する中国との通貨スワップ協定を加えて)総額1220億ドル(13.7兆円)相当の通貨スワップ協定を締結しています。すべていざというときに相手国通貨が融通されるだけで、絶対必要となるドルが融通される通貨スワップではありませんが、それでもその約半分が消滅してしまうことになります。

 日本と韓国の間でも日韓通貨スワップ協定が締結されていましたが、それが民主党政権時代になぜか(通貨危機時に絶対必要となるドルとの交換も含めて)総額700億ドル相当まで大盤振る舞いされていました。自民党政権となると大幅に減額され2015年までに完全に消滅しています。

 これも韓国が通貨危機となれば、日本は(紙屑となりそうな)韓国ウォンを受け取って(700億ドル全額ではないものの)貴重なドルを韓国に融通することになります。日本が通貨危機となって韓国からドルを融通してもらうことは実際問題として考えられず、一方的に日本から韓国への信用供与となっていました。

 また基本的に米国は通貨スワップ協定を締結しませんが、それでもリーマンショック時には韓国との間で300億ドルの通貨スワップ協定が締結されていました。これもとっくに消滅しています。

 またユーロ圏は、域外では中国と450億ユーロ(6兆円)相当の通貨スワップ協定を結んでいるだけで、韓国はいざというときにドルに次ぐ基軸通貨であるユーロが融通されることもありません。

 つまり韓国は本日以降、いざというときに役に立つとも思えない(ドル、ユーロ、ポンド、円、人民元以外の)ローカル通貨が融通されるだけとなります。

 さて韓国は年間1000億ドル近い経常収支の黒字国で、黒字額はドイツ、中国、日本に続く世界4位であるはずです。また本年7月時点の外貨準備も3900億ドル近くあります。

 しかし韓国経済は常に通貨危機懸念や外貨不安が囁かれています。韓国は水面下で世界の主要国に新たな通貨スワップ締結を働きかけているようですが、どうも米国、英国、ドイツ、フランス、オランダ、ロシア、カナダ、メキシコ、ブラジルに至るまで拒否されているようです。

 日本も「韓国が希望すれば応じる」という態度をとっていますが、実際はお引き取り願っており、本日から中国も拒否することになります。

 今月からFRBが保有資産縮小に踏み切っており、また年3回の利上げペースも維持するようで、何かをきっかけに世界のどこかでドル調達に不安が出てくる恐れもあります。

 さすがに韓国が、ベネズエラより早く通貨危機となることはありませんが、北朝鮮に近い大統領がいることもあり、世界の金融市場では「要注意」とされているのかもしれません。そうでなければ各国との通貨スワップ協定が締結できないはずがないからです。

 ちなみに韓国の格付けはAAクラスで、Aクラスの日本や中国より高格付けとなっていますが、世界の主要格付け機関はいざというときに何の役にも立たないことは、今に始まったことではありません。

 ということで今後は韓国経済や金融情勢も注意しておく必要があるかもしれません。


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■闇株的見方 » 経済 | 2017.10.10

FRB保有資産縮小開始の影響はどこに出る?

2017年09月22日

FRB保有資産縮小開始の影響はどこに出る?


 FRBは昨日(9月20日)まで開催されていたFOMCで、2008年の金融危機後の量的緩和政策を完全に終結し、大幅に膨らんだ保有資産を来月(10月)から段階的に縮小すると決めました。

 また政策金利であるFF翌日物誘導金利は1.0~1.25%に据え置いたものの、同時に発表したドットチャートではFOMCメンバー16名のうち12名が本年12月の利上げを予想しています。

 また同じくドットチャートでは平均して2018年に3回、2019年に2回の利上げを予想しており、「政策金利の天井」は2.75%となります。これは従来の3.0%から少しだけ低下しており、利上げは2019年から20年にかけて打ち止めとなりそうです。

 FRBは9月14日時点で2兆4654億ドルの米国債と1兆7823億ドルのMBS(住宅ローン担保証券)を保有しており、総資産が4兆5180億ドルとなっています。2008年のリーマンショック直前の総資産は9000億ドル弱でした。

 FRBの量的緩和(新規の資産取得)は2014年10月に完全に終了していますが、これまでは保有債券が償還になるとその全額を再投資していました。

 10月からその再投資額を徐々に減額して保有資産を縮小することになりますが、最初の3か月は毎月100億ドル(国債60億ドル、MBS40億ドル)ずつ縮小し、以後3か月毎に100億ドルずつ縮小額を拡大して、1年後の2018年10月から毎月500億ドルずつ縮小するはずです。

 つまり2017年の縮小額は300億ドル、2018年は4200億ドル、2019年以降は6000億ドルずつの縮小となります。ここでFRB 保有資産は年間4000億ドルほど償還されていますが、このスケジュールだと2019年以降は保有債券を市場に売却しなければなりません。

 そこは縮小開始後に再投資される債券をできるだけ短期債にして、市場への影響を最小限にするはずです。

 ところで同じ9月14日時点のFRBの負債は、1兆5807億ドルの紙幣発行残高と2兆3601億ドルのReserve Balances(日銀当座預金と同じで傘下銀行の預け金)があります。それに3667億ドルの債券レポ残高などが加わり総負債は同じ4兆5180億ドルとなります。

 ここでFRBが保有資産を縮小しても、このReserve Balancesが縮小となるため、実際に市場から資金が吸収されるわけではありません。

 ここでドル紙幣とは厳密にいうとFRBが保有する米国債を小口・無利息・無記名に分割したもので、FRBは常に「紙幣発行残高を少し上回る米国債」を保有していなければなりません。

 その辺を考えると現在2兆4654億ドルあるFRBの米国債保有残高は、せいぜい7000億ドルほどしか減らせないことになります。FRBは最終的に保有資産をどれだけ縮小するかを公表していませんが、仮に保有資産を2.5兆ドル縮小して総資産を2兆ドルとするなら(それでもリーマンショック前の2倍強)、現在1兆7823億ドルあるMBS残高をゼロにする必要があります。

 確かにリーマンショック時に、市場が完全に崩壊していたMBSを「どさくさに紛れて」FRBに押し込み、後から景気対策(あるいは雇用対策)のためと理屈をつけたものが「量的緩和」であるため、イエレン議長としてはそんなMBSは早くFRBの資産から消してしまいたいと考えているはずです。実際にそういう意味の発言もあります。

 つまり米国の量的緩和とは住宅ローンを含む不動産対策でしかなかったはずで、FRBの保有資産縮小も米国不動産への影響に最も注目しなければなりません。

 そのMBSは今でも米国債に比べると流動性がかなり落ち、毎月少しずつ償還されるものの残存年数はFRBが保有する米国債よりかなり長いはずです。つまりFRB保有資産縮小の「米国債券市場に対する影響」とは、1兆7823億ドルあるMBSの行方となり、長期にわたってMBSの流通・発行市場に影響が出るはずです。

 それほど遠くない時期に米国政府が、日本の外貨準備やGPIFやゆうちょ・かんぽ資金によるMBS購入を迫ると予想します。それがFRBの保有資産縮小の日本に対する「最大の」影響と考えます。

 FOMC後に円相場が1ドル=112円台半ばまで「円安」となっていますが、これは主に年内あと1回の利上げと、来年以降の利上げ継続が改めて確認されたからです。FRBの保有資産縮小が本格的な金融引き締めになるとは認識されていないはずで、米国株式は上昇を続けています。

 しかしFRBの保有資産縮小の影響は、このように複雑であるはずで、今後「思いもかけないところに影響が出る」こともありそうです。


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■闇株的見方 » 経済 | 2017.09.22

「ビットコインは詐欺だ!」  その2

2017年09月19日

「ビットコインは詐欺だ!」  その2


 昨日は衆議院の解散・総選挙について書こうと思っていましたが、うまくまとまらず結局お休みしてしまいました。

 そこで「やっぱり気になる」ビットコインについて、通常より半日遅れで更新します。9月15日付け「同題記事」を書いた直後もビットコインは急落し、一時3000ドルを割り込んでいました。

 記事にも書いたダイモンCEOの過激発言もありますが、やはり中国政府がビットコイン取引所を9月末までに取引停止(取引所閉鎖)にするとのニュースの影響が大きかったようです。

 ビットコインは9月初めに一時5000ドルをこえていましたが(9月15日付け記事ではこえていないと書きましたが、よく調べるとこえていました)、中国政府は9月4日にICOを全面禁止し、9月8日に取引所閉鎖を発表していましたが詳細がよくわからず4000ドル台前半の取り引きが続いていました。

 中国政府は9月14日になって人民元によるビットコイン取引を全面禁止としましたが、中国人によるビットコイン(あるいは仮想通貨全般)の保有自体は禁止していないようで、また仮想通貨同士の取り引きも禁止していないようです。したがって取引所によっては生き残るところも出てくるはずです。

 さらにビットコイン価格は急落後に急速に値を戻し、本日(9月19日)朝方には4000ドルを一時回復しています。とりあえず中国政府の規制も(それもかなり過激な規制も)ダイモンCEOの過激は警鐘も、跳ね返したことになります。

 ここで中国政府の「真意」を推測してみますと、もちろん国内資産の海外流出(つまり中国人が人民元を外貨または海外資産に換えて保有すること)を規制する流れの一環ですが、それに加えて中国の資産が本源的価値のないビットコインなど仮想通貨に交換されていくことは許容できないと考えたはずです。

 もっと正確に言うと中国政府に帰属する通貨発行益が、正体の見えない誰かに奪われていくことは絶対に許容できないはずだからです。

 例えば中国人が人民元を金(きん)に換えて保有しても、それは本源的価値のある(変動はしますが)資産に交換しただけであり、全体として中国の富が「正体の見えない誰か」に奪われていることにはならず、また中国政府が外貨準備としてドルを保有することも「ギリギリ許容範囲」と考えられます。

 先日のダイモンCEOの過激な警鐘も、基本的には同じ論点であるはずです。

 少し考えるとわかりますが、例えば誰かがビットコインを4000ドルで購入すると(基軸通貨である4000ドルを支払う必要があります)、その4000ドルは当然にそのビットコインを売却した人に全額支払われます。

 その売却した人がそのビットコインを購入したときは、そのビットコインを売却した人に全額を支払っています。こうやって考えていくと、もともとビットコインはタダ同然だったため(マイニングコストは考えないとして)、この4000ドルは「全額」開闢以来ビットコインを取得した人(もちろん複数です)の儲けでしかありません。

 つまりビットコイン価格の中に本源的価値の取得に要する部分が「ゼロ」となります。つまりどこにも「本源的価値」がありません。

 よくマルチ取引では支払った資金の「大半」が親の儲けとなるため詐欺であるとされていますが、ビットコインは「全額」が誰かの儲けとなり、マルチよりもタチが悪いことになります。

 まあマルチはそれでも鍋とかマットレスが届きますが、ビットコインは「いまのところ」売却(現金化)できるとか、限られた店舗で財の購入やサービスが受けられるという「特典」がついているだけです。
 
 また中国政府が真っ先に禁止したICOも、実体のない未公開株を売却すると犯罪となりますが、とりあえず仮想通貨で調達してそれを現金と交換するだけで「先端の資金調達方法」となってしまいます。

 つまり中国政府の過激な規制も、ダイモンCEOの過激な警鐘も、きわめて当然のものとなります。

 翻って日本では、金融庁が本年4月からか改正資金決済法により仮想通貨取引所を登録制とし、仮想通貨全般に「お墨付き」を与えたような印象になっています。そこで日本人の参加が爆発的に増えたはずです。

 また少なくとも現時点においてビットコインなど仮想通貨全般や、ICOによる「資金調達」や、VALUなど「もっといかがわしいもの」に対する批判的な風潮はほとんどありません。

 また金融庁も引き続き仮想通貨を法体系の中に押し込もうと(つまり最低限のルールを作ることにより正当な商取引と認めようと)しています。

 漠然とした不安を感じざるを得ません。


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■闇株的見方 » 経済 | 2017.09.19

「ビットコインは詐欺だ!」

2017年09月15日

「ビットコインは詐欺だ!」


 表題はJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOが9月12日、NYでの投資家会議で言い放った言葉です。

 これ以外にも「ロクな終わり方をしない」「チューリップよりタチが悪い(注)」「ベネズエラやエクアドル、北朝鮮などに住む人や、麻薬密売人や殺人者の類には利用価値があるかもしれない」「(自行の社員が)取り引きすれば即刻解雇する)」「誰も現実が見えていないことにショックを覚える」などとも言い放っており、米国金融界の代表的経営者で少なくとも表面的には紳士であるはずのダイモン氏が痛烈な表現でビットコインを批判しています。

(注)17世紀のオランダで発生した人類最古のバブルで、8月22日付け「世界経済史における3大バブルとは?」に書いてあります。

 ダイモン氏は代表としてビットコインを名指ししただけで、もちろん仮想通貨全般やその参加者やICOなど「安直な資金調達手段」、それにいつまでたっても何の規制も加えない(中国を除く)各国政府の対応などすべてを批判したはずです。

 リーマンショック前には粗悪モーゲージ関連商品を「しこたま」販売して、米国司法省などに140億ドル(現在の為替で1兆5000億円)もの罰金を支払ったJPモルガンのCEOとして、自ら関与できない分野で誰かが大儲けしている事態は放置できなかったはずです。

 そうはいっても米国金融界の重鎮による過激な発言は、さすがにビットコインを含む仮想通貨全般の価格を大きく下落させています。ビットコイン価格はダイモン氏の発言前の4400ドルほどから、本日(9月14日)午後10時すぎには3500ドルまで下落しています。

 ビットコイン価格は9月2日に一時4969ドルの史上最高値となりましたが、中国政府が9月4日にICOを前面禁止し、9月8日には国内の仮想通貨取引所を取引停止としたため、それぞれ4000ドル近くまで下落したものの、またすぐに回復していました。

 つまり中国政府の規制よりダイモンCEOの過激な発言の方が効いたことになります。

 さて本誌も一貫してビットコインをはじめとする仮想通貨については懐疑的でしたが、かといって「投資すべきではない」とも「弾ける」とも言っていませんでした。

 さらに「ビットコインをはじめとする仮想通貨はバブルか?」と聞かれれば、「バブルとはその価値をこえて価格が大きく上昇すること」であり、そもそも仮想通貨に本源的価値などないため(強いて言えばブロックチェーンを維持するための人件費と電気代だけ)、正確には「バブルですらない」となり、そういう意味では綺麗な花が残るチューリップよりはるかにタチが悪いと考えています。

 しかしバブルでも「バブルよりタチが悪いもの」でも、価格が上昇しているうちは(市場に懐疑的な見方があるうちは)簡単に弾けるものではなく、多少の悪材料が出て価格が調整してもすぐにまた大きく上昇するものと考えているからです。この辺は理論的に説明できるものではありません。

 しかし市場から懐疑的な見方が消えた瞬間に「不思議と」価格は下落を始めるもので、その時点では市場には強気が蔓延しているため「必ず」買い下がる参加者が大量に出現し、それでも価格は下落を続けるため「そのうち」持ちきれなくなってもっと大きな下落に見舞われることになります。

 それが「バブルが弾ける最も一般的なパターン」となります。ここでビットコインをはじめとする現在の仮想通貨全般が「その過程に入った」とまでは言い切れませんが、ここのところ「市場から懐疑的な見方が消え始めている」とは感じていました。

 そこにダイモン氏の発言が飛び出したことは決して偶然ではなく、百戦錬磨のダイモン氏がまさに最も効果的なタイミングと感じ、意識的に過激な表現を使ったはずです。1か月前では何の効果もなかったはずです。
 
 仮想通貨全般の時価総額はビットコインが史上最高値となった9月2日に1800億ドル(20兆円)もありましたが、現在は1200億ドルを割り込んでいます。つまり短期間に時価総額の3分の1が「吹っ飛んだ」ことになり、仮想通貨価格が上昇する最大の要因だった「慌てて売らない」も崩れ始めるはずです。

 仮想通貨バブルが(バブルよりもタチが悪いものですが)弾けるところを、目の前で見られるかもしれません。だとすると「絶対にやってはならないこと」は中途半端な水準で買ってしまうことです。それがバブルで大やけどをする最も多いパターンだからです。


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■闇株的見方 » 経済 | 2017.09.15

ちょっと世界の取引所そのものの時価総額を比較してみよう

2017年08月23日

ちょっと世界の取引所そのものの時価総額を比較してみよう


 少し前にメルマガ「闇株新聞 プレミアム」で、いま日本と敵対する「某国」に買い占められ経営権を奪われたら最も困ったことになる(しかもそんなに巨額資金も必要がない)日本企業はどこか?とのクイズを出したことがあります。

 見事に正解がありましたが、答えは「日本取引所グループ」でした。

 そもそも証券取引所は、その国の重要な金融インフラであるはずです。そして現在の世界では証券だけでなく各種商品やデリバティブも一元的に取り扱い、同時に電子化や国際化も進める巨大な総合取引所による支配体制が「ほぼ」出来上がっています。

 その世界の取引所の時価総額を邦貨換算で大きい順番に並べると、以下のようになります。それぞれの取引所に上場している企業の時価総額ではなく、取引所そのものの時価総額のことで、当然に時価総額の大きい取引所ほど世界の「勝ち組」取引所であるはずです。

 トップは、シカゴにある世界最大級の商品取引所2つが合併し、金融やデリバティブでも圧倒的シェアを誇るCME(Chicago Mercantile Exchange )の4.6兆円、2番目が2000年創業ながら世界最大の商品・デリバティブの電子取引所でNY証券取引所やパリ証券取引所なども傘下に収めるICE(Intercontinental Exchange)の4.1兆円で、この2つが米国における(つまり世界における)2大「勝ち組」取引所となります。

 そして3番目が香港証券取引所(傘下に世界最大の金属取引所であるLMEがあります)の3.9兆円、4番目が欧州最大の証券・デリバティブ取引所であるドイツ取引所の2.3兆円となり、この4つが世界の「勝ち組」取引所といわれています。

 その次がEU離脱でドイツ取引所との経営統合が破談となったロンドン証券取引所の1.9兆円、NASDAQ取引所(傘下に北欧の取引所であるOMXがあります)の1.4兆円と続きますが、この2つの取引所は単独での生き残りが難しいと言われています。NASDAQはたぶんCMEが飲み込むと考えますが、ロンドン証券取引所はEU離脱でますます孤立して厳しい状況となるはずです。

 そしてその次にようやく日本取引所グループとなりますが、時価総額はちょうど1兆円しかありません。世界ではローカル取引所となるオーストラリア取引所の8800億円、シンガポール取引所の6500億円と比べても「大差」がありません。

 これは日本取引所グループの株価が安すぎるとか過小評価されていると言っているわけではありません。日本取引所グループは一応形態が民間会社でありながら、典型的な官製独占企業のぬるま湯経営で、国内の商品取引所や金融取引所との経営統合すら進めようとしていません(官僚の天下り先が減るからです)。

 しかし世界第2位の資本主義国である日本における独占的な証券取引所の時価総額が1兆円しかないとなると、いろいろ具合が悪いことになります。日本取引所グループが遅ればせながら世界の「勝ち組」取引所となるべく企業努力を重ねることは「絶対に」期待できないため、もし日本と敵対する「某国」がほんの1兆円くらい用意して日本取引所グループを乗っ取ってしまうと日本経済がマヒしてしまう恐れがあります。

 調べた限りでは日本取引所グループには特段の買収防止策がありません。そもそも官製独占企業が「乗っ取り屋」に狙われることなどあるはずがないと考えているのでしょう。

 そしてその「某国」が(別に中国のことだとは言っていませんが)自国のインチキ企業を大挙して上場させて日本の資本市場から資金を根こそぎ持って行ってしまうかもしれません。

 また上場基準を恣意的に変更して日本企業を(東芝はもちろん)突然に上場廃止にしてしまうこともあるかもしれません。現在の日本取引所グループの上場審査は一応別組織の自主規制法人が行っていますが、同じ日本取引所グループ傘下で「何の気休め」にもなりません。

 まあ日本取引所グループとなる前の東京証券取引所が、数年前にアジア・メディアやチャイナ・ボーチーなど中国のインチキ企業を上場させていたため、わざわざ「某国」に乗っ取られなくても同じようなリスクは残ったままかもしれません。

 「またそんな極端な話をする」と思われるかもしれませんが、先日もその「某国」がブータンに1兆円の経済支援を行うと報じられており、そんなところに(失礼!)1兆円も投資するなら同じ1兆円で日本取引所グループを乗っ取ってしまえば日本経済に大きなダメージを与えることができるため、はるかに現実的で「恐ろしい話」であると考えてしまいます。


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■闇株的見方 » 経済 | 2017.08.23
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