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ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏とは?

2017年10月06日

ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏とは?


 スウェーデン・アカデミーは日本時間本日(10月5日)午後8時過ぎ、本年のノーベル文学賞はカズオ・イシグロ氏が受賞したと発表しました。

 前評判にもほとんど上がっていませんでしたが、世界的にも評価の高い作家のひとりです。日本では村上春樹氏しかマークしていなかったマスコミや書店などは大慌てとなっています。

 日本でも「知る人ぞ知る」作家ですが、それではこのイシグロ氏とはどういう作家なのでしょう?

 カズオ・イシグロ(石黒一雄)氏は1954年に長崎市で生まれ、5歳の時に一家で英国に移住し、そのまま英国籍を取得しています。英国では二重国籍が認められていますが、日本では認められていないため、1982年に日本国籍を放棄しています。

 したがってイシグロ氏は日系イギリス人となります。何度か来日していますが日本語はほとんど話せず、また作風にも日本人らしいところはありません。また作品には日本がよく出てきますが、ご本人によると「想像の産物」だそうです。

 イシグロ氏の代表作は、何といっても1989年に出版されたThe Remains of the Day(邦題:日の名残り)で、英国文学界の最高峰とされるブッカー賞を受賞しています。また1993年にアンソニー・ホプキンス主演で映画化され、翌年のアカデミー作品賞候補にもなりました。本誌も映画は見ていますが、原作者が日系人であるとは全くわかりませんでした。

 2005年出版のNever Let Me Go(邦題:私を離さないで)も有名で、2010年に映画化されています。また2016年には日本のTBSテレビがドラマ化しています。

 イシグロ氏は大変に寡作の作家で、長編小説は2015年に出版されたThe Buried Giant(邦題:忘れられた巨人)まで入れて7作品しかありません。

 余談ですがノーベル賞の賞金は900万クローナ(1億2400万円)で、文学賞は複数受賞がないため、すべてイシグロ氏が受取ることになります。

 さて今年のノーベル賞は10月2日から順次発表されていますが、残念ながらここまで日本人の受賞はありません。そこへ日系のイシグロ氏が受賞したことになります。

 明日(10月6日)には平和賞、9日には経済学賞が発表されますが、平和賞は「政治イベント」でしかなく、経済学賞はそもそもノーベルの遺志ではなく1968年にスウェーデン国立銀行の創設300周年祝賀の一環として生まれたものであるため、本年のノーベル賞発表も「山場」をこえたことになります。

 ちなみに9日に発表されるノーベル経済学賞の候補に、プリンストン大学の清滝信宏教授の名前もあります。受賞となれば日本人初の経済学賞となります。

 これも余談ですが、日本ではノーベル賞の賞金は無税ですが、経済学賞の賞金だけは課税されるそうです。理由は、経済学賞だけ賞金を財団(ノーベル財団)ではなく企業(スウェーデンの国立銀行)が支払うからです。

 さて本日は、本誌もイシグロ氏受賞のニュースを聞いて大慌てで内容を差し替えて書き直したため、時間の関係もありやや短くなってしまいました。

 最後に、本日「ボツ」にした内容(表題)は「今回の衆議院選挙はまるで応仁の乱」でした。小池都知事の師匠である細川元首相がそう批判しており、文句なく名言だと考えましたが、日の目を見ることはないと思います。



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■闇株的見方 » 社会 | 2017.10.06

クルドとカタルーニャ 2つの独立を問う住民投票

2017年10月03日

クルドとカタルーニャ 2つの独立を問う住民投票


 9月25日にイラクのクルド人自治区(クルディスタン自治区)、10月1日にスペインのカタルーニャ州で、それぞれ独立を問う住民投票が行われました。

 結果はともに圧倒的多数で「独立」を支持しましたが、それぞれ中央政府が認めた住民投票ではなく、当然に「独立」が簡単に認められるわけではありません。さらに両地域の独立運動は長く複雑な歴史的背景を抱えていますが、世界各地における多数の独立運動の「新たなスタート」になると強く感じます。

 そこで今回の2つの独立運動の背景を中心に、簡単に振り返っておきます。

 まずクルド人とは、中東のトルコ、シリア、イラク、イランの山岳地帯を中心に約3000万人居住しており、「国家を持たない世界最大の民族」と言われます。民族的にはペルシャ系で、宗教はイスラム教・スンニ派です。

 クルド人はもともとオスマン・トルコ帝国内に居住していましたが、第一次世界大戦の敗戦でオスマン・トルコが消滅すると、主に英国とフランスが勝手に領土を分割してしまったため、完全に取り残されたまま現在に至ります。

 今回の独立を問う住民投票はイラクにおけるクルド人自治区で行われました。この地域のクルド人は500万人といわれます。1991年の湾岸戦争で連合国軍が戦略上保護したことから自治が認められるようになり、2005年からは独自の大統領(議長とも呼ばれます)、首相、議会、軍隊、ある程度の外交権限が認められる「独立国に準ずる自治区」となっています。日本政府も本年1月に「領事事務所」を設置しています。

 さてこのイラクにおけるクルド人自治区は、イラク北部のトルコと国境を接する山岳地帯に位置していますが、そのすぐ南西に当たるイラクとシリア領には自称イスラム国(ISIS)が実効支配する地域があります。

 最近はほとんど壊滅したとされるイスラム国ですが、最近になって死亡したとされていたカリフ・バグダディーの肉声が公開されて生存説が出てきました。そしてこのイスラム国との戦闘で互角以上に戦えるのは、クルド軍(ペシュメルガ)とイラン革命防衛隊だけといわれています。

 さらにイラクにおけるクルド人自治区は、最近になってイスラム国が実効支配していたキルクーク油田も支配しており、日産65万バレルといわれる原油生産がさらに増加しているようです。つまりかなり豊かな自治区であるはずです。

 そんな幅広い自治が認められているクルド人自治区が「独立」を問う住民投票を強行しましたが、たちまちイラク中央政府だけでなく中東諸国、米国、ロシアまで揃って反対の大合唱となりました。

 イラク中央政府はクルド人自治区の空港への国際便発着を禁止し、陸路の封鎖、さらに域内の油田の返還まで求めそうな勢いです。つまり幅広く認めていた自治権を軒並み停止する可能性があり、間違いなく新たな混乱となるはずです。

 とくに国内に1000万人と最大のクルド人が居住するトルコでも独立運動が高まることをエルドアン大統領が警戒しており、そうでなくても微妙なバランスである中東情勢がさらに複雑化する恐れがあります。

 一方のカタルーニャ州はスペイン東北部の地中海岸にあり、交通の要地として古代から栄えていました。中世にアラゴン・カタルーニア連合王国として栄えていましたが、スペイン王国成立後は統合されていました。

 とくに1714年にスペイン継承戦争でブルボン家による支配が始まると、カタルーニャは独立を求めて武力蜂起しましたが鎮圧され、ほとんどの自治権を失いました。今でも人気サッカーチーム・FCバルセロナの本拠地であるカンプノウでは、前半の17分14秒に「独立コール」が沸き上がります。またそこから300年後の2014年にも、非公式ですが独立を問う住民投票が行われました。

 フランコ独裁政権が瓦解した直後の1979年に自治州となりましたが、これはスペイン全土が17の自治州にまとめられたからで、カタルーニャだけに自治が認められたわけではありません。

 カタルーニャ州の面積はスペイン全土の6.4%ですが、人口は16%にあたる750万人、GDPは20%をこえています。カタルーニャ州は貧しい州を援助させられているとの不満がくすぶります。

 今回のカタルーニャ州の住民投票では、スペイン中央政府が数千人の警官を派遣して実力行使で妨害したため投票率が42%しかなく、独立反対派の大半は棄権したようでもあり、カタルーニャ州全体の民意としてはやや不透明です。

 スペイン中央政府は、カタルーニャ州が強引に「独立」すれば、すべての自治権を停止すると公表しています。同じように独立志向の強いバスク州やガリシア州などに飛び火することを警戒しているはずです。

 繰り返しですが今回の2つの独立を問う住民投票は、間違いなく世界各地に拡散し、国際政治における「新たな混乱」を呼ぶことになると強く感じます。


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■闇株的見方 » 社会 | 2017.10.03

スクープ「沖縄と核」

2017年09月12日

スクープ「沖縄と核」


 表題は昨日(9月10日)午後9時から50分間放送されたNHKスペシャルの番組名です。国民から半ば強制的に徴収する受信料により年間1600億円もの潤沢な制作費があるNHKですが、時々ある「なぜこのタイミングで?」と考えてしまう番組でした。

 内容は、施政権返還(1972年5月)以前の沖縄米軍基地に、最大1300発もの核弾頭が配備されており、敵国(旧ソ連へは米国本土から攻撃するため主に中国が狙いだったようですが)への核攻撃を想定した訓練が繰り返され、事故(核弾頭の誤発射)まで発生していたというものです。

 当時の日本政府はもちろん了承しており、本土にさえ核兵器が持ち込まれなければよいと考えた結果、すべての核弾頭が沖縄に配備されたことになります。もちろん沖縄県人には全く知らされていませんでした。

 そして施政権が返還された時点ですべての核弾頭が撤去されたようですが、それでも「有事の際はいつでも再配備できる」という秘密合意があったようです。政府は公式見解として秘密合意の存在自体を(その前に沖縄に核弾頭が配備されていた事実も含めて)すべて否定しています。

 さて現時点においては「この事実」をここから議論するのではなく、あくまでも「今そこにある北朝鮮の危機」にどう対応するかを考えなければなりません。

 このNHKの番組は、確かにかなりの時間をかけて元米兵を中心に丹念に取材していたようで、それなりに「よくできた番組」ではあります。また沖縄県民だけが知らないうちに大変な危険にさらされていたという全体のトーンも、報道番組とすればある程度はやむを得ません。

 しかし現実は、日本と目と鼻の先にある北朝鮮という「ならずもの国家」が核実験とミサイル発射実験を繰り返す中で、少なくとも米国の核の傘を活用するという「日本国民を守るためのギリギリの選択」に対するアレルギー効果しかなかったと感じます。

 ここのところ小野寺防衛大臣の「北朝鮮は核保有国」、石破元防衛大臣の「非核三原則は見直す必要がある」などの発言もあり、遅ればせながら北朝鮮の脅威に対する現状認識や今後の対策について「すこしだけ」前進が見られていた中で、まさにアレルギー効果となってしまいました。

 ここで本誌は「日本も核武装すべき」など短絡的な議論を展開するつもりはありません。しかし少なくとも日本全体が北朝鮮の脅威を正確に認識し、あらゆる選択肢を真剣に考えて実行に移さなければならない段階において、NHKが一方的に核へのアレルギーを増幅させる番組をタイミングよく放送したことになります。

 放送すべきではなかったといっているのではなく、現在の北朝鮮の脅威に対してもっと国民に考えさせるよう工夫すべきだったと感じます。

 本誌はそもそもあまりテレビを見ませんが、NHKの番組については時々「その目的とタイミングについて」疑問に感じることがあり、記事にしています。2012年12月25日付け「NHKスペシャル・日本国債の、とんでもない内容」、2015年3月11日付け「NHKの預金封鎖報道の背景とは?」、2017年4月26日付け「訳がわからないスノーデン・インターセプト・NHKの三者関係と思惑」などです。

 初めの2つは消費増税を実施しなければ国債が暴落して預金も封鎖されるという「脅し」に近いもので、最後は国家として必要な諜報活動を暴露して批判するものでした。

 「今そこにある」北朝鮮の危機については、米国時間本日(9月11日)の国連安全保障理事会で北朝鮮に対する制裁措置を採決するはずですが、米国が提案していた原油輸出の全面禁止や金正恩の個人資産凍結などは早くも骨抜きにされており、それでも中国とロシアが拒否権を行使する可能性もあり、すでにほとんど意味がなくなっています。

 つまり米国や日本が会議の場で憤れば憤るほど、中国やロシアは反対に回るため、そもそも北朝鮮という「ならずもの国家」に対して常識的な手続きで解決を図っても全く意味がありません。

 そこで日本はあくまでも自力でこの「ならずもの国家」に対峙しなければなりません。そうなるとまず頼るべきは日米安保条約であり米国の核の傘ですが、そのためには応分の役割を果たす必要があり、何よりも国民すべてが危機感を共有しなければなりません。

 NHKのこの番組に限らず、マスコミの報道を見ている限りは、危機感が全く感じられません。このままでは北朝鮮という「ならずもの国家」がますます増長し、まもなく手遅れとなってしまいます。


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■闇株的見方 » 社会 | 2017.09.12

北朝鮮を取り巻く情勢をこう考える

2017年09月05日

北朝鮮を取り巻く情勢をこう考える


 北朝鮮は昨日(9月3日)昼過ぎ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水素爆弾と思われる核実験を行いました。核実験は2016年9月以来、通算6回目で、爆発規模は過去最大とみられます。

 まず北朝鮮(金正恩)は何を考えている?からですが、北朝鮮は金日成、金正日の時代から核保有国・軍事大国として世界における存在感を高めようとしてきました。金正恩もその路線を踏襲しているわけですが、同時に北朝鮮が中国・ロシアと米国の同盟国である韓国・日本の間に位置しているため、国際政治のバランス上で北朝鮮の「消滅」を本気で願っている国がないことを理解したうえで、ギリギリの限界点を探りながら挑発活動を繰り返していることになります。

 つまり金正恩は「本気」で米国本土に核弾頭を搭載したミサイルを撃ち込むためではなく、あくまでも米国と(中国、ロシアとも)対等の位置に立つために核実験やミサイル発射実験を繰り返していると考えるべきです。

 もともと北朝鮮は第二次世界大戦直後に、旧ソ連(スターリン)がモスクワに匿っていた当時33歳の金日成に建国させた傀儡国家ですが、現在の中国(中華人民共和国)の母体である中国共産党も同じスターリンが毛沢東に設立させたものです。

 つまり北朝鮮から見れば「親」は旧ソ連であり、中国は「対等な兄弟」でしかなく、これは旧ソ連が消滅した現在もあまり変わっていません。金正日はそれでも中国共産党トップと交流がありましたが、金正恩は後見役であった張成沢が中国と協力して自分を排除して金正男を擁立しようとしていたため「絶対に」中国には歩み寄りません。

 それでは中国(習近平)は北朝鮮をどう見ているか?ですが、最大のプライオリティは「北朝鮮を消滅させない」ことでしかありません。北朝鮮からの石炭輸入停止など経済制裁を加えているのも、今回の核実験を批判しているようにも見えることも、トランプが本当に北朝鮮を軍事攻撃して朝鮮半島の政治バランスが変わってしまうと困るからでしかありません。したがって生命線の原油輸出は絶対に止めません。

 また習近平は、現時点では北朝鮮と国境を接する中国東北部と人民解放軍の北部戦区(旧瀋陽軍区)を完全にコントロールできておらず、10月18日から開催される中国共産党全国大会に向けて江沢民派を一掃しようとしていますが、それに成功しても北朝鮮への対応はあまり変わらないはずです。

 つまり習近平が(共産党大会前でも後でも)米国の期待に応えて金正恩の過激な行動を抑えることは「絶対に」ありません。4月上旬の米中首脳会談は通商問題に対する習近平の「時間稼ぎ」でしかありませんでした。

 北朝鮮の「親」を旧ソ連から継承したロシア(プーチン)も、米国が軍事攻撃を加えて朝鮮半島の勢力図が変わらないように金正恩を「適度に牽制している」だけです。

 それでは米国(トランプ)はどう動くのでしょう?もともと米国の軍事攻撃は定期的な「公共事業」のようなものですが、それでも過去に「核保有国」を攻撃したことはありません。そういう意味では「攻撃するなら北朝鮮が正式に核保有国となるまでの短い期間」となりますが、北朝鮮を攻撃すると中国やロシアという「核保有国」との関係が決定的に悪化するため、そこもなかなか踏み切れないはずです。

 また最近までの米軍のシミュレーションでは、北朝鮮を攻撃した場合の同盟国(韓国のことですが日本も念頭にあるはずです)への影響が甚大となるため、米軍部は軍事攻撃にストップをかけていました。

 ところが核実験直後のマティス国防長官の「(北朝鮮は)圧倒的な軍事的対応に見舞われることになる」との発言は、明らかに核実験前と変化しており、米軍部も軍事攻撃オプションも検討し始めた可能性はあります。これは「目先の同盟国(日本と韓国)の安全と、将来の米国本土の安全のどちらを優先させるか」の選択となりますが、ここでも軍事攻撃が「今すぐ」ということはありません。

 ここで最近のホワイトハウスの勢力図にも注意を払っておく必要があります。ホワイトハウスでは、トランプ当選を資金面・戦略面で支えた超保守派(窓口がスティーブ・バノン)とトランプにいつの間にか接近していたヘンリー・キッシンジャー(窓口がジャレッド・クシュナー)が対立していましたが、先日バノンが「解任」されたため外交戦略ではキッシンジャーの影響力が強くなっているはずです。

 超保守派は徹底的に反中国で、ロシアは大統領選で協力(サイバー攻撃)を得ていた可能性がある程度ですが、キッシンジャーは自らの「顧客」を米国に引き込もうとしており、その「顧客」とは中国、ロシア、イランなど米国にとって問題のある国ばかりです。

 つまり超保守派のバノンが追放されたホワイトハウスは、以前に増して中国、ロシアとの対立を避けるはずで、ここからも北朝鮮に対する軍事攻撃という選択肢は出てきません。

 それでは中国と米国との間で揺れ動いている韓国(文在寅)はどうでしょう?さすがに核実験をうけて「次元の違う対応が必要」と発言していますが、文在寅は言わずと知れた親北朝鮮(と言うより北朝鮮そのもの)で、いざというときに全く信用できません。そのうちどこからも信用されなくなり、北朝鮮との連邦政府に走ってしまう可能性すらあります。

 さて最後に日本はどうすべきでしょう?依然としてマスコミの報道も評論家の発言も「他人事」で、危機感が伝わってきません。GDPが3.2兆円と日本の0.6%しかない北朝鮮が1兆円の軍事予算をかけて核開発やミサイル開発を継続できる大きな理由は、日本のパチンコ産業からの資金援助があるはずです。

 米国が今一つ腰が引けている中で、また中国やロシアは絶対に日本の味方とならない中で、日本は自ら北朝鮮と対峙しなければなりません。対峙といっても北朝鮮はGDPが日本の0.6%しかない「小国」です。

 つまり日本より北朝鮮や中国の利益を代表している勢力(マスコミを含む)を排除し、非合法活動をしている北朝鮮の工作員を炙り出し(法整備は間に合ったはずです)、とくにパチンコ業界への規制を強化するという「国家としてごく当たり前の行動に今すぐ取り掛かる」ことでしかありません。

 最後になりましたが、たくさんの事前コメントをありがとうございました。とてもすべてのコメントにお答えすることはできませんでしたが、できるだけ反映させながら懸命に書きました。


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■闇株的見方 » 社会 | 2017.09.05

北朝鮮情勢を巡る問題の本質

2017年08月17日

北朝鮮情勢を巡る問題の本質


 北朝鮮情勢については8月14日夕方に配信したメルマガ「闇株新聞 プレミアム」に詳しく書いてありますが、その後の情勢変化も加えて、やや違った観点から解説します。

 その観点とは、日本政府の対応があまりにも他人任せで当事者意識がなく、大半のマスコミは相変わらず勝手な論評を繰り返すだけで、日本全体としての対応を誰も真剣に考えていないところです。

 今回の北朝鮮情勢の緊迫は、8月8日にトランプ大統領が「北朝鮮がこれ以上米国を脅かせば、世界が見たこともない炎と激怒で対応する」と述べたことに対し、その数時間後に朝鮮人民軍が「中距離弾道ミサイルでグアム周辺を炎で包み込む作戦を検討しており、8月中旬にも金正恩委員長に報告して実行命令を待つ」と応戦したところから始まりました。

 そこから日本の報道では金正恩、トランプ、さらに習近平がどうする?といった勝手な推測を垂れ流し、日本の株式市場も米国の株式や為替に追随して一喜一憂するだけで、肝心な「日本としてどう対応すべき」との議論がすっぽりと抜け落ちています。

 しかも日本の報道では、なぜか重要な情報を「意識的に無視している」としか思えないところもあります。

 その最たるものは、8月11日の環球時報が「北朝鮮が米国およびその同盟国を先制攻撃した場合は中国は静観すべきで、逆に米国およびその同盟国が北朝鮮を先制攻撃した場合は(北朝鮮のために)介入する」とハッキリ書いていますが、日本ではほとんど報道されていません。

 環球時報とは中国共産党機関紙・人民日報系のタブロイド紙で、中国共産党の(つまり中国政府の)正式コメントと考えるべきです。つまり4月上旬の米中首脳会談における「習近平が金正恩を説得して押さえ込み、トランプは対中貿易赤字批判を封印する」など、とっくに消えており、それをいまだに期待しているのは日本のマスコミだけとなります。

 今回の北朝鮮情勢緊迫化の背景には、さらに強化される北朝鮮に対する経済制裁と、8月21日から31日まで実施される米韓合同軍事訓練があり、金正恩には「それらに対する牽制材料はできるだけ膨らませておきたい」との思惑があり、トランプには「国内問題では何を言っても批判されるため、米国民を守るための戦争ネタが唯一支持率を回復させる」との思惑があります。
 
 ただ8月14日には朝鮮人民軍首脳の報告を受けた金正恩が「しばらく米国の出方を静観する」と答え、トランプも軍事に関してはさすがにマティス国防長官、マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官、新任のケリー首席補佐官などホワイトハウスの軍人出身者(マクマスターだけは現職兼任)を飛びこえて暴走はできず(ツイッターや発言もギリギリその範囲内でコントロールされています)、結論的にはこのまま何も起こらないと考えます。

 それでは何が問題なのか?というと、冒頭で書いた日本政府の当事者意識のなさとマスコミの勝手な論評です。

 仮に今回は何もなくても、北朝鮮が米国と「対等な軍事強国」あるいは「対等な核保有国」としての立場を確立する目標に対しては着実に前進していることになり、1~2年のうちに北朝鮮は日本にとってもっと脅威となってしまいます。

 つまりここで日本として明確な戦略をもって北朝鮮対策を確立しておかないと、完全に手遅れとなってしまいます。習近平も北朝鮮に親米政権ができてしまうことは絶対に避けるはずで、プーチンも虎視眈々と状況をうかがっており、最も地勢リスクを抱えている日本だけが「のほほん」と他人任せにしておいていいはずがありません。

 最大の地勢リスクを抱えているのは韓国だろう?と思われるかもしれませんが、韓国はすでに親北朝鮮というより北朝鮮そのものの文在寅政権となり、(よくも悪くも)韓国経済をリードしているサムスングループの実質トップである李・副会長を刑務所送りにしようとしており、また相変わらず慰安婦問題を喧騒しているだけで、いざというときに味方であるかどうかはわかりません。

 ここで最近の安倍政権がすっかり弱体化してしまい、どこに遠慮したのか8月15日には閣僚が誰一人として靖国神社に参拝していません。これは民主党の菅政権以来のことで、自民党政権では「あの親中の福田康夫政権」でも若干の閣僚は参拝していました。「そんなこと関係がないだろう?」と思われるかもしれませんが、すでに極めて異常な状況となります。

 たくさんありすぎるので具体的には別の機会に書きますが、最近の安倍政権の弱体化に合わせて親中国、親北朝鮮の勢力があちこちで蠢き始めている状況が「ハッキリと」見えます。

 つまりこの「北朝鮮に対して日本が自ら確固たる戦略を示すべき重要な時期」であるにもかかわらず、その肝心の日本が明らかに腰砕けとなっており、間違いなく1~2年の内にもっと驚異となる北朝鮮に対して(日本における行動も含めて)ますます何の対策も打てないことになります。

 日本にとってそれが「最も深刻な北朝鮮問題」であるはずです。


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■闇株的見方 » 社会 | 2017.08.17
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