Category : 社会

闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

ケネディ暗殺に関する機密資料の全面公開がまたしても見送られた

2018年06月05日

ケネディ暗殺に関する機密資料の全面公開がまたしても見送られた


 日本の官庁では、重要書類が「勝手に」書き変えられたり、「密かに」紛失していたりするそうですが、本日はもう少しスケールの大きな話題です。

 少し前になりますがトランプ大統領は4月26日、1963年11月22日にダラスで暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領に関する機密資料の全面公開を「引き続き」見送り、2021年10月までに改めて公開の是非を検討するようCIAやFBIなど関連官庁に指示しました。

 これには少し解説が必要です。ケネディ暗殺については約500万件の資料があり、そのうち約4万件については安全保障上の理由から公開禁止となっていました。米国ではその安全保障上の理由とは便利な言葉で、先日もトランプ大統領が通商問題に使っています。

 ケネディ暗殺については1992年に成立したJFK暗殺記録収集法により、すべての未公開資料が25年以内に一般公開されるよう定められました。

 そしてその25年目となった2017年10月26日に2891件の資料が公開され、そのうちこれまで完全未公開だった資料も53件含まれていました(後述します)。ところがトランプ大統領はそこでも安全保障上の問題があるとして、一部資料(件数は不明ですが2万件ほどあるはずです)の公開を6か月間の期限付きで見送っていました。

 そしてその6か月目だった本年4月26日、トランプ大統領は再び未公開の重要資料すべてについて、今度は2021年10月まで2年半もの期限付きで一般公開を見送ってしまいました。

 またそれとは別に未公開の重要資料がかなり「紛失」しているようで、ケネディ暗殺の「真相」はまだまだ解明されないことになります。これはもちろん一般公開されると都合が悪い関連官庁があるからです。

 具体的にはCIA、FBI、国務省などですが、ケネディ暗殺への直接・間接の関与というより、関連する「悪事」が明るみに出ることを恐れているか、逆に致命的ミスでケネディが暗殺された責任を問われたくないからと考えられます。

 さてケネディ暗殺については、事件を調査したウォーレン委員会が1964年9月に「オズワルドの単独犯行で、一切の政治的背景はない」と結論づけてしまいました。もちろん素直にそう信じている米国民はほとんどいません。

 そこで2017年10月26日に公開された資料の中で、それまで完全未公開だった53件に何が含まれていたのかを見てみましょう。

 まずテキサスにあったジョンソン副大統領(ケネディ暗殺で大統領に昇格)の自宅を訪れた訪問者リストがありますが、ジョンソンは副大統領だったのでテキサスの自宅も警護されていたはずで、訪問者リストがあってもおかしくはありません。

 また初代のFBI長官で、何と37年間(1935~1972年)もその地位にあったエドガー・フーバーが、オズワルド容疑者がダラス警察署内で射殺された翌日に「これでオズワルドが犯人ではなかったとの陰謀説が出回ることを懸念している」と書いたメモもあります。

 いろいろな意味にとれるメモですが、そんなメモを残すということはFBIもケネディ暗殺に何の関係もなかったことになります。

 そしてこの53件の中で最も注目すべきは、ケネディ暗殺の数週間前にオズワルドがメキシコを訪れ、メキシコシティにあるソビエト大使館でKGB第13課(暗殺などを担当する部門)の人物と会っていたというCIAのメモがあります。

 オズワルドは1959年にソ連に亡命していますが、1962年に米国に帰国しています。そしてCIAはケネディ暗殺の2か月も前からオズワルドの家の電話を盗聴していたようです。

 ダラスにおけるパレードの道順を決めたダラスのカペル市長の実兄が、ビックス湾事件の責任をケネディに問われてダレス長官とともに解任されたCIA副長官のチャールズ・カペルであり、CIAはいろいろな意味でケネディ暗殺に最も深く関与していたはずです。

 そのCIAもオズワルドの電話を2か月も前から盗聴しておきながら、事件当日はオズワルドに何の警戒もしていなかったことになります。

 つまり公開されなかった資料と言っても、それでケネディ暗殺の真相がすべてわかるようなものがある可能性が少なく、結局のところケネディ暗殺は永遠の謎となってしまうような気がしています。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 社会 | 2018.06.05

復活する米朝首脳会談の裏側

2018年06月01日

復活する米朝首脳会談の裏側


 いったん6月12日にシンガポール開催が決まっていた米朝首脳会談が、5月24日にトランプ大統領により突然に「中止」と発表された直後から、関係各国の水面下の動きが本格化してきたようです。

 そもそも米朝首脳会談の目的は、米国は北朝鮮の「完全な非核化」とくに米国領に届く核弾頭搭載のICBM開発の停止、北朝鮮は経済制裁の解除や「できれば」米朝国交開始であるはずで、GDPが米国の数百分の1しかない北朝鮮が渾身の国力で核開発を行い、その開発停止を切り札に見事に米国から「大きな妥協」を引き出す寸前まで漕ぎつけていました。

 もっとも北朝鮮は金正日総書記時代の1993年に核拡散防止条約(NPT)を脱退し、核実験と弾道ミサイル発射実験を繰り返したため、当時のクリントン大統領が寧辺(ニョンビョン)への空爆を検討したことがあります。そこで北朝鮮が「ソウルを火の海にする」などと渾身のブラフをかけたことからクリントンが空爆をあきらめ、結局のところ北朝鮮がそれまで進めていた核開発を凍結することを条件に、米国が軽水炉2基と重油を年間50万トン供給する「米朝枠組み合意」まで妥協してしまいました。

 もちろん北朝鮮の核開発凍結は完全に反故にされ、今日の北朝鮮の「核の脅威」となりますが、今度は金正恩がそれを再び持ち出して米国から「大きな妥協」を引き出そうとしていることになります。

 それでは今回、いったんは6月12日開催で合意していた米朝首脳会談が「中止」となった背景は何だったのでしょう?

 直接の理由は北朝鮮が5月16日の「南北閣僚級会談」をドタキャンしたとか、北朝鮮高官が「米朝首脳会談も考え直さなければならない」などと大きな態度を見せ始めたことにトランプが激怒したからとされていますが、ここはちょっと考えてみる必要がありそうです。

 この北朝鮮高官とは崔善姫・外務次官のことですが、彼女は長く北朝鮮北米部長を務めた北朝鮮でも「最もまともな外交官」であるはずです。その彼女の発言としては違和感があり、かなり誇張されているような気がします。

 さらに北朝鮮は5月9日にスパイ容疑で拘束されていた3人の韓国系米国人を「先に」開放しており、またトランプが米朝首脳会談の「中止」を宣言するまさに数時間前には、予告していた通り豊渓里の核実験施設の廃棄(坑道入り口の爆破)も実行していました。

 一部には金正恩が5月7~8日に二度目の訪中(大連)を行い、習近平が改めて「後ろ盾」であることが確認されたため、その辺から金正恩の態度が大きくなったともいわれています。もともと朝鮮半島と中国東北部の利権は江沢民派が独占していましたが、習近平は昨年秋の共産党大会で江沢民派を一掃し、ようやく朝鮮半島利権を手にしたことは事実です。そこで金正恩も本年3月末に初めて訪中しています。

 しかしこれから米国と厳しい通商交渉を行う必要のある習近平が、北朝鮮カードを確保しておく必要はあっても、そこでわざわざ米朝首脳会談を「中止」させるよう圧力をかける必要もないように思えます。

 つまり米朝首脳会談を「中止」に追い込んだのは、米朝接近を警戒する中国(習近平)の圧力でもなさそうで、結局のところ主導権を確実に握り、米朝首脳会談の効果を世界的なものに拡大したい(もちろん本年秋の中間選挙対策です)トランプの仕掛けた作戦だったと考えます。

 実際にトランプは5月24日に「中止」と発表した時も、決して金正恩を批判せず、むしろいつでも(金正恩からの働きかけを)待っていると繰り返していました。そして米朝首脳会談に向けての水面下の「本当の動き」は、むしろこの時から始まったといえます。

 真っ先に動いたのは韓国の文在寅で、5月26日には予定になかった南北首脳会談を板門店で再度行い、金正恩から「完全な非核化」の意思を引き出すと、今度はトランプに「再考」を必死に働きかけました。

 そして北朝鮮も現地時間5月31日に最側近の金英哲・朝鮮労働党副委員長を18年ぶりに米国に派遣し、同5月31日までの2日にわたってポンペオ国務長官と会談しています。金英哲・副委員長は金正恩・委員長の親書を携えていると思われます。

 また同時に板門店とシンガポールでは、米朝間の実務者協議が行われており、当初の予定通り6月12日にシンガポールにおいて米朝首脳会談が行われる「準備」が整ってきているようです。その直前の6月8~9日にはカナダで先進国首脳会議(G7、シャルルボア・サミット)が行われるため、トランプにとっては絶好の「下準備」の機会となります。

 また5月31日には、ロシアのラブロフ外相まで北朝鮮を初めて訪問し、金正恩と会談しています。世界的に北朝鮮の「立場」が上がったことは確実です。

 翻って安倍首相はシャルルボア・サミットの直前に訪米し、拉致問題を議題にするようトランプに依頼するようです。出遅れ感が否めません。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:4 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 社会 | 2018.06.01

ロシアゲート疑惑捜査の実質的終了

2018年05月18日

ロシアゲート疑惑捜査の実質的終了


 2016年11月の米国大統領選挙において、ロシアが介入してトランプ当選(ヒラリー落選)を実現させたという、いわゆる「ロシアゲート疑惑」を捜査するモラー特別検察官が5月16日、トランプ大統領本人を起訴することはないとの結論に達したようです。

 「ロシアゲート疑惑」の捜査のためにモラー特別検察官(元FBI長官)が2017年5月17日に任命されていたため、ちょうどその1年が経過するタイミングに合わせてトランプ大統領は捜査を終結させようとしています。

 そもそもモラー特別検察官の権限は、クリントン元大統領の現職時にいわゆる「ホワイトウォーター疑惑」を捜査したケネス・スター独立検察官のような強大なものではなく、司法省への報告義務があり、その司法省は行政の最高責任者であるトランプ大統領の指揮下にあるため、当初から「ロシアゲート疑惑」の完全解明は難しいと考えられていました。

 余談ですがスター独立検察官は、ホワイトウォーター疑惑(実際にクリントン夫妻の「友人」が47人も変死しています)捜査の中で出てきたモニカ・ルインスキーとの「不適切な関係」で、クリントン大統領(当時)を史上2人目の弾劾裁判に追いこんでいます(評決は無罪)。

 モラー特別検察官はその限られた権限の中で、トランプ陣営の元選対本部長だったポール・マナフォートや元国家安全保障問題担当補佐官のマイケル・フリンらを起訴し、2月には「実行犯」とされるロシア人13名と3企業を起訴しました。もちろんロシア人は米国に入国しない限り裁判が開かれることはありません。

 またモラー特別検察官は最後までトランプ大統領本人の事情聴取を行おうとしており、トランプ大統領も何度か司法省に圧力をかけてモラー特別検察官を解任しようとしていましたが、ここまでだったようです。

 しかし「ロシアゲート疑惑」の捜査そのものは、仮にモラー特別検察官の捜査が終結しても、FBIの独自捜査は続いており、また議会の各委員会も調査を続けて弾劾裁判の可能性もないわけでもなく、本年11月の中間選挙で訴追権限のある下院で民主党が多数を占めるとまた蒸し返される可能性はあります。

 だからというわけでもありませんが、昨年末からトランプ大統領は大型減税や対中国への強硬通商交渉などで、中間選挙対策を強化しています。

 実は「ロシアゲート疑惑」の大きなポイントとなるべきだった事件は、3月に発覚したフェイスブックから8700万人もの個人データが、英国のデータ処理会社(実態は特定の候補が有利となるように工作する会社)であるケンブリッジ・アナリティカに不正に取得されていたものです。

 しかし結局のところフェイスブックのザッカーバーグCEOは議会公聴会の事情聴取をなんとか潜り抜け、ケンブリッジ・アナリティカも破産となり消滅し、不自然なほど騒ぎが大きくならないうちに「蓋がされて」しまいました。

 これら大量の個人データを不正取得したケンブリッジ・アナリティカのアレキサンダー・コーガンはロシア系米国人であり、引き続きFBIの(海外にいればCIAの)捜査対象となるはずです。つまり将来に有力証拠がポロっと出てこないとも限りません。

 ところが解任されたコミー長官の後任となったクリストファー・レイは「誰それ?」と言いたくなるほど無名で大ボスのトランプに逆らえるはずがなく、CIA長官から国務長官に横滑りしたマイク・ポンペオはトランプに負けない超タカ派であり、その後任でCIA副長官から長官に昇格したジーナ・ハスペルは「水責めの女王」と言われる拷問の達人で実績を積み上げた女傑です。

 こういった顔ぶれを見ている限り、トランプの在任中に再び「ロシアゲート疑惑」が持ち上がることもなさそうで、本年11月の中間選挙で共和党が大敗しない限り(しないと思います)このまま幕引きとなってしまうはずです。

 それでは「ロシアゲート疑惑は本当にあったのか?」あるいは「あったなら誰が主導したのか?」は、実際のところどうだったのでしょう?

 答えは「ロシアの大統領選への工作(介入ではありません)は確かにあった」で、主導したのはロバート・マーサー(ケンブリッジ・アナリティカの実質オーナーです)ら超タカ派と、ヘンリー・キッシンジャーの2ルートです。

 ここでロバート・マーサーら超タカ派は、純粋に親中のヒラリーだけは大統領にしてはならないと考え身銭を切りロシアも利用しただけですが、キッシンジャーは自らのビジネスのためだけに「中国に次ぐ重要顧客」であるロシアをトランプに近づけたもので、動機が全く違います。

 それでは最後に「トランプ自身はこのロシアからの工作を知っていたのか?」ですが、そこはあえて書かないようにします。しかし本年4月になってからトランプはロシアへの経済制裁を「初めて」強化しており、自身に対する「ロシアゲート疑惑」は消滅したと考えたはずですが、それまではビクビクしていたことになります。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 社会 | 2018.05.18

ケンブリッジ・アナリティカが廃業(破産) 

2018年05月11日

ケンブリッジ・アナリティカが廃業(破産) 


 ゴールデンウィーク中の5月2日、闇株新聞でもメルマガ「闇株新聞 プレミアム」でも何度か取り上げたケンブリッジ・アナリティカが廃業(破産)を申し立てたと「ひっそりと」報じられていました。

 直接の原因は、3月17日にニューヨーク・タイムズやCNNなどが、5000万人分(後に8700万人分に訂正)ものフェイスブック利用者のデータが、ケンブリッジ・アナリティカによって不正に利用されていたと報じたからで、その直後に同社のアレクサンダー・ニックスCEOが停職となり、ほとんどの顧客が離れたため事業の継続が難しくなったからとされています。

 ケンブリッジ・アナリティカとは英国法人で、2016年6月のEU離脱を巡る英国国民投票では独立派である英国国民党の依頼を受け予想外の英国離脱を実現させ、同年11月の米国大統領選挙では「親中のヒラリーだけは大統領にしてはいけない」と考える超保守派の依頼を受け(当初はテッド・クルーズ候補を支援していましたが)これも予想外のトランプを当選させた「実績」があります。

 当然に世界中で同じように選挙結果に大きな影響力を発揮していたはずです。

 とくにトランプの当選には、ケンブリッジ・アナリティカが対立候補であるヒラリー・クリントンの印象を悪くするために、有権者をその行動パターンによって細かく分類し、それぞれに有効なネガティブ・キャンペーンをきめ細かく行っていたとされています。

 そのためには有権者の行動パターンが読める大量の個人情報が必要で、当時からフェイスブック利用者のデータが最も有効であると言われていました。そしてそのフェイスブックから5000万人分とも8700万人分とも言われる大量のデータが不正に取得されたわけですが、実際はケンブリッジ大学にいたアレクサンドル・コーガン博士が「純粋に研究のため」と偽って格安で購入していたものでした。

 ご丁寧にコーガン博士は、より有効なデータが得られるように「クイズアプリ」まで考案してフェイスブックに提供していたようです。

 この件で最初に集中砲火を浴びたのはフェイスブックで、4月上旬にはザッカーバーグCEOが上下院の公聴会に召喚され、合計10時間も集中砲火を浴びましたが、あくまでもフェイスブックも被害者との立場を崩さず、逃げ切ってしまいました。

 しかしフェイスブックが(だけではなく同じような業界全体が)顧客データを外部に売却して巨額利益を得ていることは否定しません(できません)でした。

 フェイスブックの株価も事件発覚前の185ドルから3月下旬には152ドルまで下落していましたが、昨日(5月9日)には182ドルと、ほとんど事件発覚前の水準を回復しています。
 
 つまりフェイスブックは(だけでなく同じような業界全体が)、今後は多少の顧客データ管理を厳格にする程度で、完全に逃げ切ったことになります。

 それでは同じようにケンブリッジ・アナリティカの支援で米国大統領となったトランプと、そのケンブリッジ・アナリティカの最大出資者と言われ、最強ヘッジファンドであるルネッサンス・テクノロジーズCEOのロバート・マーサーはどうでしょう?

 そもそもトランプが大統領選当時、そのケンブリッジ・アナリティカの支援について具体的に知っていたかどうかは確かに不明です。しかしマーサーは個人でもトランプへの大口献金者であり、トランプ政権発足時には「手下」のスティーブ・バノンを政権内に送り込み(後に解任)、さらに最近のホワイトハウスは再び超保守派が力を取り戻しています。つまりトランプと超保守派の中心人物であるマーサーとの関係は、より強固となって現在も続いていると考えた方がよさそうです。

 したがって、もちろんこの2人がこの件で責任を追及されることは考えられません。

 それではケンブリッジ・アナリティカだけが「一人負け」となったのかというと、それも違います。その最大の資産である蓄積された大量の個人データは消えているわけではなく、今後もその個人データの供給元であるフェイスブックなども逃げ切っているため、形だけ変えて(つまり別会社で)同じような選挙対策を請け負っていくはずです。

 つまりケンブリッジ・アナリティカの廃業(破産)は形式的なものにすぎず、同じような世界の選挙戦の支援は「もっとえげつなくなって」存続していくはずです。つまり一時的に大騒ぎとなった今回の個人データの大量流出は、「大騒ぎするより静かに存続させた方がいい」と判断されたようです。

 ケンブリッジ・アナリティカについては、2017年2月23日付け「ケンブリッジ・アナリティカとは?」と、2018年3月21日付け「トランプ大統領を当選させた最大の武器が明るみに」に書いてあります。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 社会 | 2018.05.11

フェイスブックの危機、トランプの危機  その2

2018年04月13日

フェイスブックの危機、トランプの危機  その2


 4月6日付け「同題記事」の続きですが、まず4月10~11日と連続してフェイスブックのザッカーバーグCEOが上下院の公聴会において証言しました。

 まず4月10日には、上院の司法委員会と商業科学運輸委員会が合同で公聴会を開催し、定員が100人しかいない上院で44名もの委員(議員)が出席し、5時間以上もザッカーバーグCEOに集中砲火を浴びせました。

 ザッカーバーグCEOは「サイトが(2016年の大統領選に)悪用されたのは、私の過ちだ」とは冒頭に認めたものの、「フェイスブックは利用者の個人情報を自社のものと考えているのか」との質問には「規約の最初の行に、利用者は情報を管理できると記している」と述べただけでした。

 また「世界中の誰もがよりよいプライバシー保護を受けるべきだと思う」とも述べたものの、結局のところ流出したとされる8700万人分の情報の責任がフェイスブックにあるとは絶対に認めませんでした。

 今回もたまたまケンブリッジ・アナリティカなる外国(英国)のデータ調査会社がフェイスブックから不正に大量に利用者の情報を取得していたものの、フェイスブックはその不正取得が起こってしまった情報管理の不十分さを謝罪しただけの話です。

 そもそもフェイスブックとは無料サービスで利用者をかき集め、20億人をこえる利用者の情報を外部に売って大儲けしているプラットフォーム事業であることが、改めて認識されたと感じました。

 ザッカーバーグCEOは翌4月11日にも、下院のエネルギー・商業委員会で証言しましたが、目新しい質問も発言もなく、はやくもフェイスブックは目先の危機を脱したと思われているようです。株価も事件発覚直前(3月16日)の185ドルから、3月27日には152ドルまで急落していたものの、4月11日には165ドルまで回復しています。

 イーロン・マスクなど有名経営者の間には「フェイスブックを削除しよう」なる運動が始まっているようですが、所詮は一時的なものと思われます。つまりフェイスブックはますます拡大し、その利用者の情報がますます大掛かりに利用され、世界の政治だけでなく人々の行動様式に大きな力を与え続けるような気がしてなりません。

 そもそも2016年の米国大統領選にしても、ケンブリッジ・アナリティカ自体が不正を全く認めておらず、果たしてそれがトランプ大統領誕生にどれほど影響を与えたかの分析も全く行われず、ましてやトランプ大統領自身がその不正に取得されたデータの恩恵を受けていたとは絶対に認めないため、すべてが「後の祭り」ということになります。

 つまりここから2016年の米国大統領選挙に新しい「疑惑」が出てくるとは考えられず、少し前に騒がれたロシアゲート疑惑もほとんど終結しているようで、最近になってモラー特別検察官の解任の噂までささやかれています。

 まあ中国の共産党大会や全人代、それに先日行われたロシアの大統領選挙などに比べれば「公正」ではありますが、米国など先進自由主義国でも今後の選挙は「より多くの情報」にアクセスできた候補が有利となり、しかも手段はともかく当選してしまえば疑惑があっても後から問題になることはほとんどないことになります。

 つまり表題にある「フェイスブックの危機、トランプの危機」は、早くも峠を越えたことになり、フェイスブックもしばらくたつと世界最大のプラットフォーム企業として拡大を続け、これからも膨大な広告料を稼ぎ続けることになります。

 そしてトランプはロシアゲート疑惑に続く今回の疑惑も問題なく乗り切り、今秋の中間選挙だけでなく2020年の大統領選挙でも再選を目指すことになります。

 2020年の大統領選挙には、トランプよりもっと個人情報をかき集めた候補者が勝利するかもしれませんが、その頃にはもっと強大となったフェイスブックの個人情報がもっと巧みに(表に出ることもなく)使われているはずです。

 最初にこの問題が発覚した時(4月6日に同題記事を書いた時)には、もっと騒ぎが大きくなり、個人情報を取り扱うほかのネット巨大企業にまで影響が及ぶと直感的に感じましたが、その後の動きを見ているとそうではなく、そのうち忘れられてしまうように感じます。

 そして一部の巨大ネット企業に人々の生活が支配され、ジョージ・オーウェルが1949年に書いた「1984」のような世界になってしまうような気もしてきました。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:11 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 社会 | 2018.04.13
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2018年06月 | 07月
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム