Category : 日本の株式

闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

信任されたアベノミクスの正体

2014年12月16日

信任されたアベノミクスの正体


 12月14日に投開票された衆議院選挙は、大方の予想通りに自民・公明の連立与党が3分の2を上回る326議席を獲得しました。

 これでアベノミクスが信任されたことになり、たぶん向こう4年近い日本の経済政策となります。

 そもそも今回の衆議院選挙とは10%への消費税引き上げ実施を2017年4月まで延期することに対し国民の信を問うためだったはずですが、いざ選挙戦になると本当は消費増税に大賛成の自民党幹部の意向からか全く論議にならず、野党もアベノミクスの信任を問うと矛先を変更したため、ますます意味のわからない選挙となってしまいました。

 その結果が52.67%(前回は59.32%)と史上最低となった投票率で、小選挙区で自民党の総得票数が2552万票しかない中での「大勝利」となりました。

 これで「もっと異次元となった」量的緩和も自動的に信任されたことになり、同時に2017年4月まで延期されたとはいえ10%への消費増税も「正式に決定」されてしまいました。今回は「景気条項」が外されてしまったはずだからです。

 増税実施時期の2017年4月以前に「もっと異次元となった」量的緩和が縮小あるいは終了となる可能性はほとんどなく、少なくともここから2年4か月も続くこととなります。

 本日(12月15日)の日経平均は朝方から300円超の急落となり、結局272円安の17099円と約1か月ぶりの安値となりました。先週末(12月12日)のNY株式が原油価格の続落で315ドル安となった影響もありますが、少なくとも衆議院選挙の結果が株式市場で大歓迎されたわけではなさそうです。

 つまり2017年4月まで延期されたとはいえ10%への消費増税は「正式に決定」されたので、ここからは安倍首相はともかく旧大蔵省(日銀を含む)は何が何でも株価を上昇させる必要はなくなってしまったことにもなります。

 一方で国債利回りは低下を続け、本日夕刻では2~3年国債利回りがゼロ、5年国債が0.07%、10年国債が0.37%、20年国債が1.12%となっています。

 海外では原油価格の急落でロシアやベネズエラは経済・金融危機の一歩手前となり、暫く小康状態だったユーロ圏の債務危機もギリシャが三度(みたび)きな臭くなってきています。

 つまり海外で経済・金融危機、債務危機が発生する可能性は着実に上昇しています。本年は1~2月にアルゼンチンから新興国全般に通貨安・株価安が広がった時期があったのですが、そのときに比べて日本経済の抵抗力は各段に低下しています。

 さてこうのような状況下で、「もっと異次元となった」量的緩和を少なくとも2年4か月も継続したらどうなるでしょう?

 日銀は短期国債を除く国債(長期国債と呼んでいます)の保有残高を年間80兆円も増やすのですが、短期国債を除く国債の発行残高は年間30兆円程度しか増えません。そこから80兆円を買い入れることになります。

 全ての年限の国債利回りは一層低下することになり、とくに一層低下する長期金利が日本における期待投資収益・企業収益を一層低下させ、ますます投資意欲を減退させて日本の経済成長を損なってしまいます。

 つまり日銀が「もっと異次元になった」量的緩和を継続すればするほど、日銀の意に反して経済が減速して物価が低迷してしまいます。つまりデフレになってしまうのです。

 さらに「もっと異次元になった」量的緩和は当然に円安を継続させることになり、低金利を嫌った国内資金が大量に海外に流出してしまい、その結果、現在では国内資金でファイナンスできている1000兆円の公的債務がファイナンスできなくなってしまいます。
 
 つまり「もっと異次元になった」量的緩和は、円安を通じて日本の財政破たんへの「近道」となるのです。

 つまり「もっと異次元になった」量的緩和は日本にとって「亡国の金融政策」であり、それに2017年4月まで延期されたとはいえ10%への消費増税が正式に決定される「亡国の財政政策」が加わるのが、圧倒的に国民に支持されたアベノミクスなのです。


Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:7 | TrackBack:0
■日本 » 日本の株式 | 2014.12.16

もう一度、JAL再上場について

2012年07月12日

もう一度、JAL再上場について

 昨日付けの「JAL再上場について考える」は、頂いたコメントから気がついたのですが、いろんなポイントをいっぺんに盛り込んだため、焦点がぼやけてしまっていました。

 そこでもう一度、「はっきり」と書くことにします。

まずJALの破綻処理とは「最大債権者の政府が債権を株式に変換して保有し、上場後に売却して回収を図る」ことで「極めて常識的な方法」です。JALの場合は破綻時に政府(企業再生支援機構と日本政策投資銀行)が6000億円のつなぎ融資を行い、そのうちの3500億円を株式に変換しました。日本政策投資銀行のつなぎ融資は返済されています。

 この仕組み自体に対しての「批判」もあるようですが、その時点で他にリスクをとるスポンサーが出るはずも無かったため、結果だけを見た「公平さを欠く批判」です。

 もう少し詳しく見てみましょう。

 2009年6月に破綻した米国GMは、すべての債権を15億株の新株に変換して処理したのですが、その割り当ては500億ドルの貸付債権を持つ米国政府が60.8%、95億ドルのカナダ政府が11.7%、200億ドルの医療関連債権を持つ労働組合が17.5%(米国では年金は自己責任です)、270億ドルの無担保社債を持つ投資家が10%(残額は放棄)となり、決して政府だけが「独り占め」したわけではありません。

 しかしJALのケースでは、減額されたものの年金は維持され、大幅カットされたものの金融機関の貸付債権も残り(今後も取引が継続されます)、全体としては「許容範囲」です。

 それよりも政府が破綻時につなぎ融資をする時とそれを株式出資に切り替える時に、年金カットや雇用調整などを8つもある組合に承諾させ(つまり支援中止をちらつかせて有無を言わさず承諾させた)、そもそも当初から中途半端な民事再生ではなく会社更生法適用としたことも含めて「政府の強い態度」が再生を後押ししたのです。

 再上場に際しての「利益」をほぼ政府(企業再生支援機構)が独占するとの批判に対しても、「利益」がすべて日本で発生することも(国民に還元されることは絶対ないにしても)過去の事例に比べれば格段に「良いこと」なのです。

 過去には、昨日も書いた日本長期信用銀行のように「10兆円も税金で支援したものの、儲けをすべて外人にとられたケース」や、世間では成功例だと評価されているものの当初の出資額を既に超える配当をはじめ、すっかりルノーに吸い上げられて資産が「スカスカ」になっている日産自動車のケースなどがあるのです。

 じゃあ、何が問題なのでしょう?

 それはこのJALのケースが(成功したとして)、株式市場がより「政府主導の企業再生の場」あるいは「官僚組織にとって新たな利権の場」となることです。確かに対象企業が限られるのですが、株式市場に今まで以上に「干渉」が加えられ、それが株式市場の正常な形を歪めてしまうことです。

 その1つが、JAL株式売出しの主幹事選定に「政府の意向」が入ることです。野村証券などが外されて、今まで以上に「聖域」の外資系証券と「身内の」銀行系証券が優遇されそうなのですが、「増資インサイダー」事件の処分と「政府にとって(利益確保のために)重要な主幹事選定」をごっちゃに考えてはいけないのです。

 大型の新株発行(売り出しも)には、「大問題」とされる「増資インサイダー」に当たるかどうかはともかくとして、増資の発表前後に海外市場で(貸株を使った)十分な「空売り」が積み上がって初めて成功するのです。当然これから上場するJAL株式では「空売り」が出来ません。

 そこへ(ヘッジファンド向けの安直な営業しかやったことのない)外資系証券と(そもそも株式営業の実勢が大きく見劣りする)銀行系証券だけで「成功する」と考えているとすれば大きな間違いです。ここは野村証券などへの増資インサイダーの処分は高額の罰金か課徴金で終わらせ、JAL株式の売り出しではしっかりと働いてもらうべきなのです。
 
 また直近で2000億円の増資を発表した全日空と主導したとされる野村証券が、必要以上に「悪者」にされそうなこともあります。確かに直前の株主総会で「何の予告もしていない」などの問題もあるのですが、同業のJAL株式が大量に売り出される前に株式市場から資金を調達しておくことは、自由な資本市場においては「当然の判断」なのです。

 つまり「市場の常識から微妙にずれた政府の判断」によって、株式市場がもっと歪んだものになってしまうことへの懸念なのです。

 最後に、なぜ東京電力に対しては(やはり政府が巨額の出資をするのに)JALの時のような「破綻処理を含めた強硬な介入」が出来ないのでしょうか?

 答えは簡単で「東京電力は完全に役所なので、これは役所と役所、あるいは官僚組織の中の利権争い」だからです。最初から国民のためとか日本全体のためなどという視点が抜けているので、いつまでたっても「何が何だかわからない」状態が続くのです。

闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株式ランキング1位」です。

 

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:7 | TrackBack:0
■日本 » 日本の株式 | 2012.07.12

JAL再上場について考える

2012年07月11日

JAL再上場について考える

 2010年1月に経営破綻(会社更生法申請)したJALが、今秋にも再上場するようです。

 先週に全日空が野村証券主幹事で増資を発表したため、その関連で少し取り上げたのですが、本件に関して「本当に書きたいこと」はこれです。

 JAL再上場については「評価できるポイント」と「評価できない(というより、なるほどなあと思う)ポイント」があります。後者から行きます。

 JALの経営破綻で、誰がどれだけの「負担」を強いられたのでしょうか?

 全従業員の3割に当たる1万6000人が整理され、年金は現役社員が5割、OBが3割カットされ(それでも平均年額583万円が433万円になっただけですが)、金融機関は総額5200億円もの債権をカットされ、すべての株主の株券は「紙屑」となりました(一応、商法上の債権の優先順に書いています)。

 それ以外に、利用者は国内45の不採算路線を廃止され、国税は向こう最長9年間にわたって(巨額の累積赤字があるため)税収を失います。

 これに対して現時点のJALの株主資本は、破綻時に資本注入した政府(企業再生支援機構)が保有する3500億円、それに2011年3月28日の更生手続き完了直前の同年3月15日(東日本大震災の直後です!)に、京セラほか8社が割当増資に応じた127億円がすべてです。

 つまり、JALの再上場で「メリット」を受けるのは、この「株主だけ」なのです。もちろん大半(96.5%)が政府です。

 あまり「公平」だとは思えませんが、これが今後の企業再生の「ビジネスモデル」になりそうです。つまり大型の経営不振企業に対して「100%減資で既存株主の権利を消滅させる」「民間金融機関の貸出債権を大幅にカットさせる」「法的整理の名のもとに従業員の雇用・年金、一般債権(売り掛けなど)も大幅にカットさせる」、しかる後に「各種ビジネス上のサポートを与えて」あるいは「今までの利権に加えて新たな利権も確保して」短期間で高収益会社に化けさせ「膨大な再上場益を確保するビジネスモデル」です。

 「主語」がありませんが、もちろん「政府」「官僚組織」および「一部の利権を分け与えられた民間人(企業)」です。

 しかし「各種ビジネス上のサポートを与える」ためには、それだけ「規制に守られた」「独占か寡占状態の」「特に外国から市場開放を求められない」業種の大企業でなければなりません。

 そう、真っ先に思いつくのが「東京電力」です。たぶんJALで味をしめたら「次」でしょうね。

 エルピーダメモリやオリンパスでは、世界中で競争しなければならないので「適当な候補」にならなかったのです。

 一方「評価できるポイント」も確かにあります。それは(公平であるかどうかはともかくとして)曲がりなりにも株式市場を有効利用した企業再生であり、仮に成功すれば政府・官僚サイドで株式市場に対する評価が変わってくるかもしれないことです。

 つまり政府・官僚組織からすれば株式市場とは、「常に怪しい輩(やから)が跋扈しており、常に監視していないと悪いことばかりするところ」なのですが「意外に旨味(うまみ)があったので、次ももっと株価が上昇するように優遇しよう」になるかもしれないのです。

 もう1つ「評価できるポイント」は、JALの再上場で仮に利益が出た場合は、一応「オール日本」の利益となることです。過去には日本長期信用銀行のように10兆円もの税金を付けて外人に「タダどり」され、その膨大な再上場益に対して税金すら徴収できなかった「犯罪的なケース」があるのです。昨年1月12日付け「あらゆる失政が凝縮された日本長期信用銀行事件 その1」、同年1月13日付け「同、その2」に詳しく書いてありますので、ぜひ読み返してみて下さい。

 最後にJAL再上場については、政府はもうすっかり儲かったつもりになっているようですが、実はそうでもありません。

 7000億円もの新株売出し(つまり政府出資分が倍になる計算)を行うようですが、こういう大型増資は結局、外人投資家(主にヘッジファンド)の貸株調達・空売り・売り出し株購入・貸株返却という「短期間で利益が確定できる」取引が大量に入らないと成功しないのです。

 当然ですがJAL株は現在取り引きされていないので、貸株も空売りも出来ません。

 主幹事から野村証券(大和証券も)を外すそうですが、(ヘッジファンド向けの安直な営業しかしたことがない)外資系証券と、(明らかに株式業務の実績に乏しい)銀行系証券だけだと、新株売出しは「かなり苦戦する」と思うのです。

闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株式ランキング1位」です。

 

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:6 | TrackBack:0
■日本 » 日本の株式 | 2012.07.11

証券取引等監視委員会の「果敢」な処分勧告

2012年04月16日

証券取引等監視委員会の「果敢」な処分勧告

 先週末の4月13日に証券取引等監視委員会がSMBC日興証券に対し、同社の営業担当役員が企業の増資情報を公表前に営業店に伝えたのは「重大は法令違反」だとして金融庁に処分を勧告したと発表しました。

 一連の増資をめぐるインサイダー取引などの不公正取引を一掃するための証券取引等監視委員会の強い決意の表れですが、先月の中央三井アセット信託銀行のインサイダー取引(3月23日付け「何かすっきりしない増資インサイダー摘発  その1」と3月26日付け「同、その2」に詳しく書いてあります)と合わせて、「非常に矮小な部分をわざわざ大げさに摘発し、明らかに問題視しなければならない外国人投資家や外資系証券などによる根本的問題から意識的に目をそらさせようとしている」としか思えないのです。

 問題とされているSMBC日興証券が主幹事を務めたメガバンクの増資とは、2009年5月に発表された三井住友フィナンシャルグループによる2億1970万株の新株発行のことと思われます。また三井住友フィナンシャルグループは翌2010年1月にも3億4000万株の新株発行をしていますが、ここでは省略します。

 2009年5月の三井住友フィナンシャルグループの新株発行とは、国内分が1億220万株、海外分が1億1750万株で、それぞれグローバル・コーディネーターに指名されていた大和証券SMBC(国内分)とGoldman Sachs International(海外分)が取りまとめを務めています(この2社が356億円もあった手数料の配分が一番大きく、また新株発行に際して合法的トレーディングの収益もかなり上げたはずです)。

 因みに勧告の対象となったSMBC日興証券(当時は日興シティグループ証券)は、主幹事と言っても国内分の1124万株の割り当て(全体の5%程度)を受けただけでした。

 三井住友グループは、この新株発行の直前である2009年5月1日にCity Groupから日興コーディアル証券と日興シティグループ証券を合計5450億円で取得することを発表しており、新たに子会社となるホールセールを行う日興シティグループ証券(当時)への「支援」の一環だったのでしょう。因みに日興シティグループ証券の手数料は18億円でした。

 一方、この新株発行の国内分の取りまとめを努めて5621万株を引き受け、海外分でもDaiwa Securities SMBC Europeが主幹事に入り込んでいる大和証券SMBCは、大和証券本社と三井住友フィナンシャルグループの合弁会社(60:40)だったのですが、2009年9月に合弁を解消しています。余談ですが、この点については明らかに三井住友に経営危機を救ってもらった大和証券の「食い逃げ」で、最近再び経営危機に陥った大和証券が三井住友に秋波を送っているようですが、うまくいけば野村証券が手に入るかもしれない三井住友が無視しています。

 さて、この新株発行を含めたこの時期の一連のメガバンクの巨額な新株発行については、「闇株新聞」を書き始めた直後の一昨年10月17日付け「エクイティファイナンスの裏側 儲けたのは誰だ? Part3」で数々の問題点を書いてあります。当時は日刊ではなく非常に長い原稿となっていますが、メガバンクの新株発行のとんでもなさ、特に三井住友についてはGoldman Sachsとの「とんでもなく不明朗」な取引について詳しく書いてありますので、ぜひ読んでみて下さい。

 「闇株新聞」を書き始めた直後に書きたかったほど問題の多いメガバンクの新株発行のなかで、そのうちの1つのわずか5%ほどを販売しただけの日興シティグループ証券(当時)の販売姿勢だけが将来問題視されることになるとは、当時も夢にも思いませんでした。それほど「どうでもよいポジションにいただけ」の会社だったのです。

 その「どうでもよいポジションにいただけ」のSMBC日興証券(現社名)が、当該増資情報の公開前に営業担当役員が営業店に伝えたことが「重大な法令違反」だとされたのです。まあ「法令違反」であることには違いないのですが、べつにその情報をもとにインサイダー取引があったわけでもないようです。ただ行政処分が勧告されてしまうと、関係者の処分や改善報告書の提出などを求められることになり、今後の証券市場に対する影響は小さくありません。

 増資に関する「不公正取引」とは、主に外国人投資家(ヘッジファンドなど)とこれと組んだ外国証券(日本の証券会社の海外法人を含む)の大がかりな(公表以前の事前需要予測や貸株の提供などを含む)取引が、主に国内の既存株主の損失を踏み台にして行われており、これによって短期間で巨額の利益や引き受け手数料が発生していること以外にあるはずがありません。

 さらに言うと、これらの巨額増資はこういった仕組なしでは成功しないことも、発行会社を含む参加者全員が理解しているはずなのです。

 これらの根本的な問題に目をつぶり、矮小化された事例(別に違反でないとは言っていません)だけを「重大な法令違反として」証券取引等監視委員会が「果敢」に摘発したのです。

 証券取引等監視委員会とは字のごとく委員長以下3名の委員によって構成され、実際に全体の動きを統率しており決して「お飾り」ではありません。現任の佐渡委員長は元福岡高検検事長、他の2名の委員は公認会計士と弁護士です。また現場の主要ポストは検察庁からの出向者で占められています。つまり市場を理解している幹部がどこにもいないのです(平成22年末までは野村証券OBの熊野委員がいましたが退任後は証券会社の出身者がいなくなりました。これも野村証券の渡部・柴田の「政治的センスの欠落」の結果です)。

 地方も入れて700名の人員を抱え、証券市場の監視・摘発に唯一の強力権限者である証券取引等監視委員会の、明らかに証券市場の「本当の問題」から目をそらした行動には違和感を覚えないではいられないのです。

 本日(月曜日)の午後4時頃にメルマガ「闇株新聞 プレミアム」の創刊号を発信します。今月中は無料ですので、ぜひ左上のロゴから登録しておいてください。

闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株ランキング1位」です。


Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:4 | TrackBack:0
■日本 » 日本の株式 | 2012.04.16

国家戦略の無い日本はどうなる?

2011年10月31日

国家戦略の無い日本はどうなる?

 先日、ブログ開始から1年経過のお礼記事を書きましたところ、数多くの温かい励ましのコメントを頂戴しました。本当にありがとうございます。今後とも頑張って書いていきます。

 さて、そこで書き忘れたのですが、「闇株新聞」はテーマを決めて掘り下げていく記事が多いので、日常のマーケットに対応した記事がどうしても少なくなります。
 
 マーケットに急激な変化があった時などは、できるだけタイミングを失わないように「メルマガ」を発信するようにしています。また、特に変化がなくても最低週一回・土曜日の昼頃に発信しています(今週は1日遅れました)。

 メルマガは「闇株新聞」の左上から登録できます。無料ですのでこちらの方も是非お読み下さい。
 さて、先週末のEC首脳会議のポイントは3つあって、「欧州金融安定化基金(EFSF)の機能強化」「民間保有のギリシャ国債を50%減免」「欧州銀行の狭義の中核自己資本比率を9%にする」です。

 つまり、あくまでもユーロの現状の仕組みを維持し、危機対応能力を強化するということです。その結果、ギリシャや南欧の債務問題国は、身の丈を超えた強さを持つ通貨(ユーロ)と国内の高金利(ギリシャで2桁、イタリアでも6%)と、域内銀行から与信を削られる中で国家債務を減らしていかなければならないのです。

 絶対に不可能です。

 ついでに言えば、今回の合意で通貨・ユーロが上昇してしまったため、債務問題国だけでなくドイツやフランスなどの支援する側の国にとっても経済面からダメージとなってしまうのです。

 今回のEC首脳会議合で最大の恩恵を受けたのが米国です。追加金融緩追を匂わせただけでNY株式が急上昇し、次回のFOMC(11月1~2日)では追加金融緩和のカードを温存できそうです。

 さて、ここで問題にしたいのが日本の対応です。

 確かに、10月27日に日銀は追加金融緩和を発表したのですが、現在50兆円の「資産買い入れ基金」を長期国債分として5兆円増額させただけでした。
 まあ、「景気の下振れリスクに対応」(日銀総裁)したそうですが全く他人事で、円は連日の史上最高値をつけ75円台が定着してしまいました。
 10月27日付け「やっと追加緩和しそうな日本銀行」でいろいろ書いたのですが、ほとんど実現しませんでした。

 他人事なのは日本銀行だけではありません。

 たとえば、先週機能強化を決定したばかりのEFSF(欧州金融安定基金)の最高責任者が、早速北京に飛び中国財政省に資金提供を頼んだそうです。
 
 EFSFの機能強化と言っても、債券発行などによる外部からの資金提供が不可欠なのです。しかし中国政府もしたたかで、明らかに3.2兆ドルの外貨準備を「外交カード」に使おうとしています。

 日本は、いち早くEFSFへの資金協力を表明しているため、EFSFの最高責任者も来ませんし、別に感謝もされていません。財政再建を声高に叫び、復興財源化まで増税で賄おうとしている財務省は、同じ「国民負担」であるはずの「EFSF債購入」は、気前よく進めているのです。

 日本も1.1兆ドルの外貨準備(断っておきますが、これも国債を財源としているため「国民の財産」であり、財務省が勝手に使って良いものではないのです)を、どうして日本のための「外交カード」に使おうとしないのでしょうか?

 また、あまりニュースになりませんでしたが、日本は韓国に700億ドルもの外貨提供を申し入れています。韓国が下落するウォンの買い支えのための外貨(主にドルと円)を提供するそうなのですが、韓国は3000億ドルもの外貨準備があり、かつ国策としてウォン安を進めているはずのため、いったい何のための「気前良いサービス」なのか全く不明です。

 日本という国は、考えてみると「国家戦略」というものが全くありません。「国家戦略担当大臣」というポストがあるのですが、何をやっているのか分かりません。
 日本は官僚が「省益」を優先し、日本銀行は「独自性」を優先し、それに「日本以外」の利益を代表するわけのわからないところまであり、それに大手マスコミが全く機能していないのです。

 話が変わりますが、経済産業省幹部のインサイダー取引事件ですが、今度はNECエレクトロニクスのインサイダー取引で利益を20万円あげていたと、大々的に大手新聞がリーク記事を書いています。
 これは10月21日付け「あの経済産業省幹部のインサイダー疑惑はどうなった?」で書きましたように、大物検察庁OBの戦いなのですが、新たな局面に入ったのでしょう。

 「国家戦略」より「自分の立場」が大事なようです。

平成23年10月31日

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:6 | TrackBack:0
■日本 » 日本の株式 | 2011.10.31
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

04月 | 2017年05月 | 06月
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム