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くすぶり続ける中東情勢 イスラム教の話 その2

2011年02月22日

くすぶり続ける中東情勢
イスラム教の話 その2

 エジプトは2月11日にムバラク大統領の辞任を受けて一応平静化したのですが、その後もデモが、バーレーン、リビアだけでなくヨルダン、イエメン、クェートなどにも拡大しています。

 世界経済から見た懸念材料としては、まず産油国が多い地域での政治的混乱は、石油の安定供給に問題が出て原油価格が上昇する恐れが強いこと、それから地理的に近いイスラエルとの関係が悪化すると、特に米国との緊張が一気に強まることと、イランのようにイスラム原理主義が政権の中枢に座ると、いろんな問題が出るということの3点です。

 歴史を見てみますと、まず1948年5月にイスラエルが建国されると、領土を突然奪われたパレスチナとの間に第一次中東戦争が起こります。そして1973年に第四次中東戦争が起こるとペルシャ湾岸の産油6カ国が原油の公示価格を1バレル=3.01ドル(こんなに安かったのです!)から5.12ドルに引きあげ、同時にイスラエル支持国(米国、オランダ等。日本も入れられそうになった)へ対して、イスラエルが占領地から引き上げるまで原油の
輸出を禁止すると一方的に発表しました。原油公示価格は翌年には11.65ドルまで引き上げられました。
 いわゆる第一次オイルショックで、日本では1974年の消費者物価が何と前年比23%もの高騰を見せ、狂乱物価と言われました。

 また1979年にはイラン革命が起こり、イランの石油生産が中断し、イランから大量の原油を輸入していた日本への影響が大きく、第二次オイルショックと言われました。
 そのイランでは、親米(従って親日本でもあった)パーレビ国王が追放され、イスラム教の始祖ムハンマドの血筋を引くホメイニ師が亡命先のフランスから帰国して最高指導者となり、イスラム教(シーア派)を国の政治の根幹とする体制を作りました。

 それに影響されて、アフガニスタン、アルジェリア、パレスチナ、レバノンなどでイスラム勢力が伸張し、後のイスラム過激派の活動につながっていきます。
 イランは現在も、イスラム原理主義者を公言するアフマニネジャト大統領が、各種テロを支援し、自らも核開発をしていると言われ、米国やイスラエルをはじめ世界への深刻な脅威となっています。

 つまり、先日のエジプトの騒乱の際にも、このイスラム原理主義のムスリム同胞団が政権を取ると、第二のイランになると懸念されたのですが、ムスリム同胞団はイスラム原理主義の中でも穏健派とされており、あまり心配する必要はなかったようです。

 さて、今回の一連の騒乱のきっかけとなったチュニジア、そしてエジプトは、もちろんイスラム教の国家ではあるのですが、大統領が長期にわたって独裁政治を引いたため、民衆の不満が爆発したもので、必ずしもイスラム教が大きな影響を与えたわけではありません。
 とくにムバラクは、アラブでは初めてイスラエルとの国交を樹立したため1981年に暗殺されたサダト大統領の後を継いで副大統領から昇格したわけで、もとよりイスラム教の中心人物でも何でもなかったのです。

 これはイラクの独裁者であったサダム・フセインも、イスラム教のジハード(聖戦)の名を借りて隣国クェートの石油資源の権益やアラブの盟主としての地位確保のために詭弁を弄していただけのため、結局イスラム教全体としての支持を受けられず自滅していったのと似ていなくもありません。
  
 ところが、現在の騒乱の中心となっているバーレーンは、シーア派とスンニ派の対決の構造で、イスラム教の本質にかかわる問題のように思えます。また、もうひとつの騒乱の中心である豊かな産油国のリビアも、単にカダフィの独裁政治に対する不満だけでなく、背後にイスラム組織がいるようにも伝えられています。

 単なる民衆の不満が政権の交代を引き起こしたチュニジアやエジプトのケースとは全く違ったものが引き起こされるような、漠然とした不安が感じられます。それが何かは全く分からないのですが、そのカギはやはりイスラム教にあるのです。

 チュニジアやエジプトの場合でも、ある日突然イスラム教徒が団結して、全く違ったイスラム国家が生まれる可能もないわけではないのです。

 イスラム教が生まれたのは7世紀で比較的新しいにもかかわらず、歴史を見ても常に強大なエネルギーを発揮して数多くのイスラム教の国を作ってきました。そのエネルギーの源がイスラム教で、他の宗教に比べて非常に排他的かつ戦闘的で、唯一神であるアッラーのもとに団結すると、とんでもないエネルギーを発揮するものなのです。

 だから、もう一度イスラム教について考えてみようと思うのですが、長くなりましたので次回に続きます。

平成23年2月22日

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■歴史から学ぶ | 2011.02.22
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