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踏みとどまったドル

2011年03月10日

踏みとどまったドル

 ここのところ続いていた「気持ちの悪い」ドル安は、なんとか危機を脱したようです。

 まず、ユーロ・ドルは3月7日の1ユーロ=1.40ドル台から、本日は1ユーロ=1.39ドル近辺となっています。

 ドルは、本年1月下旬の1ユーロ=1.29ドル台から、1割近い下落になっていたのですが、その理由は原油価格の上昇でユーロ圏が金融引き締めに動くかもしれない、というだけで、正直ここまでユーロが買われる理由とも思えず、非常に気持ちが悪かったのですが、ようやく止まったようです。

 ユーロ圏は、域内に財政問題を抱えた国が多いため積極財政を取れず、さらに金融引き締めを行うと、経済成長に大変なダメージとなります。そのユーロが、曲がりなりにも経済成長に国をあげて取り組んでいる米国のドルに対して、それほど強くなるとはどうしても考えられなかったのです。

 ちょっと古いのですが、3月1日現在のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)通貨先物市場での金融機関以外のドルの主要7通貨に対する売り残が、ここ10年で最高の390億ドルに達していました。

 先物市場の売り残は基本的には反対決済しなければならないため、やはりたまっていったドルの売り残がドルの水準を下げていたようで、だとすると「気持ちの悪い」ドル安ではなく、「必ず巻き戻しのある」ドル安だったようです。

 一本調子にはいかないと思いますが、これからはドルは反発すると思われます。

 ただ、唯一の例外がドル・円だと思われます。

 ドル・円は本年1月以降、基本的には81円から84円のレンジに入ったままで、ユーロ・ドルが高値を付けた3月7日も82円台で、決して円がドルに対して強いということはありませんでした。

 これは、政治が混乱しているとか、原油の中東依存が87%もあるとか、国債の格下げが続きそうだなど、円が安くなる材料が山ほどある以外に、日本の外為証拠金取引のドル買い残高が、推定300億ドルもあるということが大きな理由です。

 もちろん、外為証拠金取引の残高は反対決済しなければならないため、今後間違いなくドルの頭を押さえます。

 ドルの買い残が大きいということは、それだけ利食いのチャンスが少なかったということになり、これからの円安水準では必ずドル売りが入り、しかもドル売りの水準がだんだん下がってくる可能性が強いのです。

 つまり、ドルはユーロをはじめとする各国通貨に対しては反発すると思われますが、円に対しては非常に頭が重く、逆に何かのきっかけで反対決済が集中してドルが急落する、という可能性も依然として残ります。

 現在の外為証拠金取引は、個人の場合最高倍率が50倍となっています。これは本年8月から25倍に引き下げられます。(あくまでも個人投資家の場合だけです)
 最高倍率50倍ということは、現在の証拠金維持率のルールから、ポジションに対して2%の証拠金を維持出来なくなると、自動的に反対決算されてしまうということです。

 これだけでは、どれくらいになると自動的に反対決済が出るかということは推測しにくいのですが、現在の水準に近い82.50円で倍率50倍のドル買いだとすると、仮に当初保証金を最低維持率の倍の4%だとしても、81.00円になると維持率が2%すれすれになってしまいます。
 また、倍率を50倍以下にしている場合は、当初保証金がそれほど最低維持率を上回っていないものなので、やはり81円近辺が危ないポイントと言えそうです。
 
 大胆に推測しますと、本年の安値の81円を下回らないという相場観でのドル買い残高が膨大にありそうで、何らかの拍子に81円に近付いてきたら要注意です。

 そういう意味でも、ドル・円の動きから目が離せません。
 ドルは何とか踏みとどまったと思うのですが、対円に対してだけは要注意なのです。

平成23年3月10日

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■為替・金融 | 2011.03.10
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