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オリンパスの株価はどうなる? その1

2011年11月14日

オリンパスの株価はどうなる? その1

 やはり、このテーマで書かないわけにはいきません。

 結論を先に言っておきますと、オリンパスの株価は「すべて当局の方針次第」となるのです。これだけだと何のことだか分からないので、順番にご説明します。

 ポイントを必要最低限に絞っても書くことがかなり多くなるので2回にわけます。従って、肝心の「オリンパスの株価予想」については次回になってしまいます。

 ここでいう「当局」とは、東京地検特捜部・警視庁2課・証券取引等監視委員会のことで、今回はこの3者が合同で実態解明を進めるそうですが、これは「極めて異例」のことです。これに、11月1日に発足した第三者委員会と東京証券取引所を含めた5者が「当局」ということになります。

 第三者委員会とは、昨年12月に日本弁護士連合会が策定したガイドラインに沿って、オリンパスの調査対象となる時期に在任していなかった社外取締役によって委員が選任されており、一応独立性は維持されているようです。委員長は元東京高検検事長です。

 また、オリンパスの株価にとって非常に重要な上場の維持については、東京証券取引所(民間会社のはずなんですがね)が、自ら策定する上場規定によって決定します。

 以前書きましたように、本件は海外の報道機関や捜査当局の動きが先行したため、日本の「当局」としては「今まで放っておいた責任」を問われないためにも、異例の協力体制を敷いて「迅速」に調査することになるのです。

 通常の場合、経済事件が顕在化するときは、「どの事件を取り上げるのか(逆に、どの事件を取り上げないのか)」や「誰をターゲットにするのか(往々にして、本当に悪い奴でないことが多い)」や、「どういう犯罪に該当するのか(いわゆる見立て)」が、あらかじめ「当局」によって決められてからマスコミにリークされ、初めて皆様が目にするのです。

 決して「当局」は、国民のために「悪い奴を順番に懲らしめてくれている」わけではなく、そこにも官僚間の「計算」や「勢力争い」必ずあるのです。

 これも本誌でいやというほど書いているのですが、とりあえず10月21日付け「あの経済産業省幹部のインサイダー疑惑はどうなった?」だけでも読んでみてください。

 一方マスコミの方も、「当局」の方針が決まる前に海外からの報道が先行したため、いつものように「当局」からリークが来るのを待っているわけにもいかず、珍しく各社取材競争になっていたのですが、ここにきて「当局」からの情報と思える記事が目につき始めました。

「当局の方針」が決まりつつあるのです。

 つまり、オリンパスの株価の行方は、ひとえにこの「当局に方針」にかかっており、それを各社の報道から「高度に推測」しなければならないのです。

 「当局の方針」が決まれば、結論も「当局の方針」どおりになるからです。

 今までのところの「当局」からの情報と思える記事から「推測」出来ることは、本件は海外主導で始まってしまったため、当局としては既に「敗戦処理」のような扱いになっているはずだということです。

つまり、本件は「当局」にとって「勢力拡大」や「存在価値を高める」目的に使えず、逆に「今まで放置しておいた責任」を問われないように、ひたすらゲームを終了させるだけなのです。

従って、「粛々と」「迅速に」「当たり障りなく」「捜査対象を出来るだけ少なく」「海外を含む世論の批判を受けないように」「それでもスケープゴートは出す」などの「方針」となるはずです。

 この辺の事情をリアルタイムでお知らせすることが、本誌がオリンパス事件を取り上げている唯一の目的なのです(本誌は「暴露雑誌」でも「ブラックジャーナル」でも「相場予想紙」でもありません)。

 前置きが長くなりすぎて紙面が少なくなってきましたので、重要なポイントだけ挙げて、詳しい解説は次回にします。
 
 まず、「当局」で調査の前面に立つのが「証券取引等監視委員会」なのですが、実際動員されているのは「開示検査課」のようです。

 「開示検査課」とは、上場企業の開示資料や有価証券報告書を検査するところなのですが、最大罰則が「課徴金」を課すように金融庁に勧告することで、最初から刑事告発・逮捕などを目的とする「特別調査課」とは違うのです。

 これは、少なくとも法人としてのオリンパスは犯罪として扱わないという、重要なサインなのです。

 一部の報道では、「偽計」の疑いで東京地検特捜部への「告発」を視野に入れているとされています。真偽のほどは不明ですが、旧経営陣など個人を対象にしていると思われます。

 もうひとつは、上場が維持されるためには「第三者委員会の報告」「過去の決算訂正・訂正有価証券報告書の提出(全部やると20年分です)」「今回の決算の提出」を、すべて12月14日までに完了させなければなりませんが、物理的には絶対に不可能です。

 しかし最新の報道では、「過去5年分の訂正」で済ませることと「訂正する決算に関わった監査法人に協力を依頼した」とあります。

 これも、「とにかく間に合わせて上場維持を優先する」と、「監査法人の責任は問わない」という重要なサインなのです。

 この2点については、次回により詳しく解説します。

 現時点では「上場は維持される」と読めます。

平成23年11月14日

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■闇株的見方 | 2011.11.14
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