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オリンパス「新たな闇」の始まり?  その2

2011年11月21日

オリンパス「新たな闇」の始まり?  その2

 昨日は、各紙が一斉に報道しているオリンパスの森・元副社長に対する東京地検特捜部の任意の事情聴取について、金融商品取引法(あるいは旧・証券取引法)以外の捜査(たとえば特別背任など)のためと書いたのですが、報道の中に「有価証券報告書の虚偽記載に抵触する可能性も視野に」という表現がありますので、ここをもう一度考えてみます。

 いずれにしても、これらは「捜査当局」からの情報をもとにした「リーク記事」なので、「捜査当局」の意向を正確に反映しているからです。

 最近の特捜部改革の流れの中で、主に金融商品取引法に関する経済事件は証券取引等監視委員会がまず調査し、特捜部はその「告発」を受けて捜査に入るという以前からの「線引き」が強化されました。つまり、特捜部がこの分野に関して率先して「独自捜査」することが基本的になくなりました。

 尤も、証券取引等監視委員会は旧大蔵省と検察庁の長い「暗闘」の結果、完全に検察庁の支配下にあるため、別に何の不都合もないのです。
 9月6日付け「旧・日債銀の経営陣への無罪判決とその背景  その2」に、この「暗闘」について詳しく書いてありますので是非読んでみてください。

 さて、その経済事件をまず調査する証券監視委員会ですが、窓口が2つあります。

 最終的に課徴金処分を金融庁に勧告する「開示検査課」と、検察庁(東京の事件は東京地検特捜部)へ「刑事告発」をするための「特別調査課」ですが、非常に不思議なことは「事件が」どちらの担当になるのかが最初に決められるのですが、何を基準に「割り振って」いるのかが全く分からないことです。

 同じ粉飾事件にしても、粉飾金額が53億円のライブドアが「特別調査課」の担当であり、経営陣の逮捕・上場廃止・巨額の賠償金の発生となったのですが、同じ時期に粉飾金額が187億円であった日興コーディアル事件は「開示検査課」の担当であったため、逮捕者なし・上場維持・課徴金のみの処分となっているのです。

 そして、何度も言うのですがオリンパスは「開示検査課」の担当なのです。

 それでは「開示検査課」が調査しているうちに、これは悪質で「特別調査課」が担当すべきだと「開示検査課」が譲ることはあるのでしょうか?

 「絶対に」ありません。

 つまり、オリンパスは「開示検査課」の担当となった瞬間に「刑事告発」も「東京地検特捜部」も直接の関係が無くなっているのです(ただし、あくまでも法人としてのオリンパスを対象として、という意味のようです)。

 従って、東京地検特捜部が森・元副社長の事情聴取を始めたということは、「開示検査課」の調査を手伝っているわけではなく、特捜部が森・元副社長を「刑事犯罪」として「逮捕」するために聴取しているのです(リーク記事の書き方とか、各紙一斉報道であることから分かります)

まあ特捜部としても、これだけ騒ぎが大きくなった事件で逮捕者を出さないわけにはいかないのですが、常に「一番悪い、または一番利益を得たもの」ではなく「一番立件しやすいスケープゴート」が選ばれてしまうのです。
 そのあとに菊川・元社長と山田常任監査役も、はっきりと捜査対象に入っています。

 また、これらの「損失隠し取引」を主導したとされる外部の人間も、「少なくとも4人の関与が明らかになっている」と報道されています(くどいようですが、これも「リーク」記事です)。

この4人とは、アクシーズ・元代表の中川昭夫氏、アクシーズアメリカ・元代表の佐川肇氏、元野村証券事業法人部の横尾宣政氏と林純一氏(オリンパスの社外取締役なのですが辞任しているかもしれません)のことなのですが、報道では実名が出ていないため、まだ捜査対象にするのかどうかは「決定」されていないようです。

ただはっきりと言えることは、捜査対象と「報道されている」オリンパス旧経営陣の3人と、多分捜査線上にいる外部の4人から捜査対象が拡大することは絶対にないことです。「捜査当局」の最大の目標は「素早く決着させる」(「する」ではありません)ことのはずだからです。

従って、窮地のオリンパスにつけ込んで不正な資金移動等を請け負って高額の報酬を「むしりとった」シンガポール在住の某とか、Jブリッジに関与していた別某などは、本誌の危惧の通り完全に「逃げ切って」しまうのです。

結論が遅れてしまったのですが、特捜部は「刑事事件の立件」のために有価証券報告書の虚偽記載(関連して、不正開示の「偽計」、不正に計上した利益をもとに「不正配当」をした「特別背任」など)を独自に捜査しているのです。
もちろん、証券取引等監視委員会の開示検査課の調査資料は、自由に使えます。

件(くだん)の「闇経済」云々(うんぬん)に対する捜査は、その真偽についてすら「捜査」する気配が無いようです。

 例えば、特捜部などが「見立て」に沿って事情聴取などの捜査をしているうちに、もっと別の重要な「犯罪」を見つけてしまったらどうするのでしょう?

 それが捜査対象者の「犯罪」であれば「再逮捕」をちらつかせて「自白」を強要し、捜査対象者以外の「犯罪」であったら「無視」します。
 捜査対象者も関わっている「犯罪」の場合、想定外の「容疑者」が出てしまう場合は、これも「無視」して捜査対象者の「見立てた犯罪」のみの立件に集中するのです。

なんとなく「捜査当局」の落とし所が見えてきています。件(くだん)の「闇経済{云々(うんぬん)については、仮に証拠が出てきているにしても「無視」の公算が強いのです。

 海外捜査機関の「捜査」に注目すべきなのですが、英国SFO(重大不正捜査局)の権限は、英国籍のジャイラス買収に関わるところ(あえて付け加えれば、不正取引に使われたファンドが英領ケイマン籍であることも)、FBIの権限は米国籍のアクシーズアメリカの活動に関わるところに限られるため、最終的には「日本の捜査当局」に捜査権限があります。

 全く別の議論なのですが、逆にこれら海外の捜査機関の捜査で、明らかに日本の主権を浸食するものが出てくれば、日本の当局は「毅然として」と戦わなければならないのです。海外の捜査機関の「思惑」は、色々難癖をつけてオリンパスや東京証券取引所などの関連機関から「巨額」の罰金や賠償金を取ることなのです。

 決して「こじつけ」ではなく、これはTPPに日本を「引きずり込もう」としている米国の思惑と無関係ではありません。TPPの原則には「金融取引の公正化」がはっきりと盛られているのです。

 野田首相は、オリンパス事件に関して「不適切は会計処理があり誠に遺憾だ。日本の金融市場の信頼を是非とも確保したい」とコメントしています。

 首相として非常に「不用意な発言」です。特に後半が問題で、日本の金融市場は(特に海外から)信頼をなくしている、と言ってしまっているのです。

 TPPへの異常な「思い入れ」とともに、はっきりと首相としての「資質」に問題があります。

 非常に長くなってしまいましたが、この話題については今後も「適宜」書いていきます。

平成23年11月21日

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■闇株的見方 | 2011.11.21
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