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国債についての「常識」のウソ  その2

2012年02月09日

国債についての「常識」のウソ  その2

 昨日の続きですが早速いくつかコメントを頂いています。多いのは「国債の安全性が崩れるまでに」「銀行や預金者がパニックを引き起こすまでに」どれだけ時間的余裕があると思っているのか?というご質問だと思います。

 非常に大切なポイントなのですが、明日以降の記事でお答えしていきます。

 「常識」のウソを続けます。

(その4)消費税を上げなかったら国債が暴落(利回りが急上昇)するというウソ

 昨日「後回し」にした、消費税を上げなかったら財政赤字が膨らみ国債への信認が低下して国債の暴落(利回りの急上昇)が起きるという一番基本の「常識」ですが、ウソです。

 まず前半の、消費税を上げなければ財政赤字が膨らむというのは「本当」なのですが、膨らむ財政赤字への対処としては「今すぐの増税」だけでなく「無駄の切り詰め」とか「経済回復を優先して将来の税の増収を図る」などがあるはずで、何が何でも増税というのは「間違い」なのです。

そして後半の、財政赤字が膨らむと(必然的に国債発行が増え)国債が暴落するというのはウソです。なぜなら(償還期限が1.5年ないし2年以下の)短期国債の利回りは「金融政策の見通し」によって動き、(償還期限が1.5年ないし2年以上の)中長期国債の利回りは「需給関係」よりも「経済の見通し」によって動くものだからです。

従って、短期国債については政策金利が引き上げられる状況ではないため暴落することはありません。一方、中長期国債については、もし消費税上げを強行すれば経済が完全に失速するため利回りは逆に低下し、消費税上げが見送られた場合は(代替で行われる政策にもよるのですが)「経済の見通し」が好転する可能性が初めて出てきて、その時は「緩やかな良い金利上昇」となります。

あくまでも「緩やかな良い金利上昇」で、急上昇することはありません。いずれにしても、消費財を上げなかったら国債が暴落するというのは、ウソです。

(その5)国債の海外保有が増えたら、ギリシャのようにデフォルトするというウソ

 大体、海外に国債保有を推進する努力を一切怠っておきながら、このウソはないだろうと思うのですが一応解説しておきます。

 ギリシャだけでなく国債のデフォルトは珍しくなく、大きいものだけでも1988年のブラジル(対象国債621億ドル)、2000年のロシア(319億ドル)、2005年のアルゼンチン(437億ドル)、2006年のイラク(177億ドル)などがあります。

 どのケースもそうなのですが、外貨建て(おもにドル建て)の国債発行残高が膨らんだところへ自国通貨の急落が起こり、自国通貨で見た対外債務が急激に膨らんだ結果のデフォルトなのです。

 日本が円建て国債を海外にいくら保有してもらっても何の問題もないのです。それどころか円の国際化が進みます。円の国際化が進むということは、円(実際は国債)がドルやユーロや金(きん)と並んで世界通貨体制での「価値の裏付け」になることで、円(国債)は「お願いして買ってもらう」ものではなく「向こうから進んで買いに来る」ものになることなのですが、これについてはまた別の機会に書きます。

 明日はこれらをもとにして、日本政府および日本銀行に対する「真摯な提言」をまとめることにします。

 少し紙面を余したのは、別の話題で書きたかったことがあるからです。

 今週発売の「サンデー毎日」に、読売新聞の渡辺恒雄主筆がテレビドラマ「運命の人」にご自分が事実と違って描かれていると「噛みついた」記事が出ています。

1月17日付け「沖縄密約」とドラマ「運命の人」でも危惧した通り、事実の取り上げ方が全く不十分でメロドラマかパロディーの域を出ていません。

特に2月5日放送分では、佐藤首相(当時)がすっぱ抜かれた「沖縄密約」を「不倫スキャンダル」にすり替えてしまう「国策捜査」を指示する場面が出てくるのですが、全く不十分で大半の人は何のことだか分からなかったと思います。またそれを裏付けた佐藤道夫・特捜部検事(後の参議院議員)による「極めて巧みに作られた起訴状」についても全く不十分にしかとらえていませんでした。

この事件は、実は今でも文書公開について裁判で争われている「現在進行形」の事件なのです。そして今となれば「沖縄密約」があったかどうかではなく、現在まで続く政府・官僚の隠蔽工作を取り上げる絶好の事件なのです。

 それをこういう「中途半端な」描写しかできないのであれば、現在まで続くそれなりに重要な事件なので、ドラマの題材として取り上げるべきではありません。

 渡辺主筆の記事は引用しませんが、これで少しでも世間が「事件を正しく理解する」きっかけになることを期待するのですが、マスコミは巨人軍騒動の連続でしかとらえないのでしょうね。

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■日本 | 2012.02.09
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