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日本政府と日本銀行の対応をもう一度考える  その5

2012年02月23日

日本政府と日本銀行の対応をもう一度考える  その5

 「いま日本全体で取り組むべき政策のパッケージを考える」シリーズですが、前回(2月21日)に続いて「円高のうちにやっておくべきこと」の2つめです。

(その6)「円高のうちに官民を挙げて良質の外貨を大量に取得して、近い将来の値上がり(円安)に賭けるべきでは?」についてですが、長くなりますので2回に分けます。

 ここのところ円安が進んでおり、本日(2月22日)円・ドルは80円台、ユーロは106円台に乗せています。最安値はドルが昨年10月末の介入直前の75.32円、ユーロが今年初めの97.04円でした。為替の見通しについては近々まとめて書きますが、それでも歴史的に見れば大変な円高水準であることは間違いありません。

 歴史的に見て円安だった時の状況を、近い順に思い出してみましょう。

 まず2007年6月の世界金融危機の直前が124円です。この時は(すでにサブプライム問題が表面化していたのですが)世界中の資金がリスクを求めて動き回り、日本では2006年3月に量的緩和が打ち切られていたもの依然として世界唯一の金融緩和国(ゼロ金利)であり、日本から流出する資金が世界に流動性を供給していた結果の円安でした。

 全く同じ理由で、日本が2001年3月に最初の(世界唯一の)量的緩和に踏み切ってしばらくした2002年初めに134円まで円安になっています。

 ついで1998年の147円です。この時は理由が2つあって、まず1つめは1997年のアジア通貨危機(特にタイと韓国)の影響と、日本の金融危機(山一證券・長期信用銀行などの破綻)による円安で、もう1つは1997年施行された外為法の改正で基本的に居住者は自由に外貨を取得できることになり、始まった資本流出による円安です。

 因みにドルが147円を付けたあたりで、日本は「ドル売り介入」をしています。介入したことがすべての原因ではないのですが、円高に転じ1999年終わりには100円程度となってしまい、せっかく盛り上がった海外投資が大いに減退してしまいました。

 もっと昔をみてみますと、レーガン政権時の1985年初めの260円で、この時は軍事力増強など「強いドル」を標榜していた時なのですが、同時に日本の機関投資家に外債投資の制限が緩和され、ちょうどバブル期で資金が溢れかえっていたため巨額の資金が海外に向かった結果の円安(ドル高)でした。

 その後1985年9月のプラザ合意で「ドルの秩序ある下落」が取り決められ、2年後には120円になり、当然機関投資家は大損しました。あまり「秩序ある下落」ではなかったようです。

 それでは現在の日本の状況と世界の状況を比べてみて、「円」はどれくらいが適正なのかは次回(多分明日)に考えるとして、まず為替介入を行う「外為資金特別会計」について考えてみましょう。為替介入だけでなく昨年からのEFSF債の購入とか、野田首相がパンダ貸与の見返りで約束してきた中国国債の購入などもここで行います。

 これも「特別会計」なのでいろんなブラックボックスがありますが、出来るだけ解明して行きます。

 日本は平成23年12月末で1兆2958億ドルの外貨準備を保有しています(それ以外に303億ドルの「その他外貨資産」があるのですが省略します)。平成22年12月末が1兆961億ドルだったので1年間で1997億ドル増えたことになります(この間の介入合計は14兆2970億円でした)。

 日本の外貨準備の内訳は1兆2207億ドルが外貨で、うち1兆1810億ドルが有価証券で(残余は預金)、さらにそのうち1兆424億ドルが米国債(国債とは限りません)となっています。実に外貨準備の80.4%が米国債なのです。

 因みに世界最大の外貨準備をもつ中国が昨年12月末で3兆1811億ドルですが、ここ1年間で398億ドル減少しています。また中国の外貨準備のうち米国債は1兆1007億ドルとこれも減少しており、外貨準備に占める比率は34.6%しかありません(米国債の残高は米国財務省の発表なので間違いないと思うのですが、一般的に中国の外貨準備に占めるドルが約70%と言われているため、残りが何なのかは不明です)。

 日本の外貨準備の内訳に話を戻しますが、有価証券以外に金(きん)が376億ドルあり、外貨準備高に占める比率は2.9%です。金の保有は2460万トロイオンス(765トン)で1970年代から増えていません。毎月時価評価しているので本年1月末では429億ドルに「値上がり」しています。

 続きます。

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■日本 | 2012.02.23
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