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世界の金融市場は「落ち着き」を取り戻したのか?

2012年06月08日

世界の金融市場は「落ち着き」を取り戻したのか?

 本日(6月7日)の日経平均は106円高の8639円となり、今週月曜日(6月4日)終値の8295円から4.1%の上昇となりました。同じく6月4日に29年ぶりの安値を付けたTOPIXも5.5%の上昇となっています。

 一方為替市場でも日本時間午後10時現在、ドルが79.66円、ユーロが100.35円と「円安」が進んでいます。円高が進んだ先週末(6月1日)の海外市場の終値は、ドルが78円、ユーロが97円前後でした。

 それでは今週に入ってから何か変化があったのでしょうか?

 まず、6月5日の夜(日本時間)に日米欧7か国(G7)の財務相・中央銀行総裁の緊急電話会議がありました。主要テーマが欧州債務問題と予想され、またECB理事会の前日でもあったため注目していたのですが、結局そのECB理事会では利下げはもちろん追加緩和を示唆するものもほとんどなく終わってしまいました。

 緊急電話会議の後に声明が出なかったことは「逆に要注意」だったのですが(今夜のFRB・バーナンキ議長の議会証言も注目する必要がありますが)、実際には何の合意もしていない可能性が強くなってきました。

 つまり、単に「市場に期待させて落ち着かせるためだけの緊急電話会議」だったようなのですが、それでも市場を見事に落ち着かせたようです。

 安住財務大臣は「円高が日本経済に非常に悪い影響を与えている(これは正しい!)」と、為替介入への同意を求めたようですが、当然に無視されました。

 考えてみればいつもそうなのですが、「日本では別に何も変わっていない」ので、株高も円安も「あまり長続き」しないような気がします。

 横道にそれるのですが、為替介入だけ持ち出すから「円の水準だけをドルとユーロに対して安くしようとしている」と思われて無視されるので、「米国およびユーロ圏の金融システムの不安を軽減するために、日本は官民一体となってドルとユーロを買い支える用意がある」と言えば歓迎されると思うのですがね。

 さて、6月5日付け「なぜ世界経済が不安になると円高になるのか? その3」にコメントを頂いていました。重要なポイントなのでご説明します。

 まず「金融の量的緩和さえ行えば円安(そして株高)になる比較的安直な時代は終わり」と書いたところ「さすがにそれはないだろう」とのコメントを頂きました。

 これは、いくら表面的に量的緩和をしても、そのうちいくら市中に供給されたという「実質的な量的緩和ベース」で為替水準が決まるようになるという意味です。

 日本の場合は、白川日銀総裁が本音で言っているように「いくら量的緩和をしても日本銀行当座預金に積み上がるだけで市中に出て行かず、さらに最近は資金供給のための国債買い入れも未達になる」ほど、量的緩和の効果が市中に出て行かなくなっているのです。

 つまり日本は「実質的な量的緩和が行われていない」ことになり、米国やユーロ圏では表面的に量的緩和をすれば、「いくらかは」実質的な量的緩和となるため、結果として「円高」になるという意味です。

 もう1つ、「為替水準と物価水準は関係なく、(中略)物価は為替の変化に応じて後からついてくるのではないのか」とのコメントも頂いています。

 これは「全くその通り」なのです。しかしそもそも為替とは「あらゆる要因」によって動くものなのですが、それぞれの要因(普通、各国の経済統計)をリアルタイムで把握することと、それぞれの要因の為替市場に与える影響を正確に予想することは不可能です。

 それならいっそのこと細かい分析はやめて、世界中のシンクタンクが発表する「各国の物価予想」の平均値でも使って、「物価が上昇しない(あるいは下落する)と予想される国の通貨が、物価が上昇すると予想される国の通貨より強い」と考えればよいと思うのです。

 つまり為替に限らず相場の決定要因とは、市場参加者が「誰でも簡単に得られて簡単に予想が出来る」ものになるのです。市場参加者の多くが「同じ予想をする」から相場の決定要因となるのです。

 従来の為替の決定要因は「誰でも簡単にわかる金融量的緩和の度合い」だったのですが、今後「実質的な緩和度合い」となると分かりにくくなり、結果的に「当たらなく」なってしまうかもしれません。

 今後「物価予想の差」が為替の決定要因になるのかどうかは分かりませんが、確かに「誰でも簡単に得られる」ことだけは確かなのです。

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■闇株的見方 » 経済 | 2012.06.08
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