Archive

闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

SBIホールディングスと村上ファンド

2012年11月01日

SBIホールディングスと村上ファンド

 本日は「通貨の信認」や「国家と通貨」をお休みして、息抜きの(失礼!)話題です。

 SBIホールディングスについては、身売り話を含めて余り良くない話題が報道されていますが、これが「経済事件化」するかと言えば全く別の話です。子会社のSBI証券に証券取引等監視員会の検査が入ったとの報道もありますが、単なる定期検査です。

 まあグレーなところを取り上げれば「保有株式価値の水増しや高値売却(疎開と言います)による決算操作」「その決算書を使った資金調達」「海外を使った株価操作」などがあるのですが、これだけでは経済事件にはなりません。

 そもそも経済事件とは、捜査当局を含む官僚組織にとって「意味のある」あるいは「取り上げないとまずい」順番に事件化していくので、まずSBIホールディングスや北尾氏が何らかの理由で捜査対象にならなければなりません。

 つまり経済事件とは「悪質な順番」に事件化しているわけではなく、今のところSBIや北尾氏が捜査対象になっているようには見えません。SBIが銀行免許や証券免許を持っているからと言って、捜査対象になる順番が変わるわけでもありません。

 仮にSBIが捜査対象に選ばれれば上記のような「容疑」になると思うのですが、これらは捜査当局が都合よく選んでくれるので(時々びっくりするような「容疑」が選ばれています)、現段階で法令違反であるかどうかを議論することは全く意味がありません。

 さて今週発行の週刊ポストに、村上世彰氏が関係していると思われるファンドがSBIホールディングスの大株主として登場したことについて、いろいろ背景を推測した記事が出ています。

 このファンドは本年夏頃から積極的な株式投資を始めたようで、数銘柄の大量報告書(5%超保有)が提出されています。その中でも最大のものがSBIホールディングスで、共同保有者分を合わせて5.85%(73億円相当)を保有しているようです。ただすべての銘柄は信用取引を交えて市場で取得しています。
 
 このファンドの取得目的は週刊ポストの推測とは関係なく、単純に「儲かると考えた」だけです。

 このファンドが「儲かると考えた」理由を詮索することはもっと意味がないのですが、もし村上氏がこのファンドの意思決定に参画しているのなら、村上氏の株式市場に対する基本観があまり変わっていないように感じられます。

 つまり2005年以前の村上氏の基本的な考え方は「上場会社は株主のもので、大株主になれば会社を支配でき、会社資産を自由に出来る」で、いままでの経営陣・社員・取引先・株主らが営々と築き上げた有形無形の財産をすべて「割安に合法的に」奪取してしまおうとするものだったはずです。

 この考え方は証券市場に長く関わる人間にとって「決して賛同できない」ものであり、まさに「野蛮な来訪者」(注)でした。

(注)1985年のKKRによるRJRナビスコ買収劇の本で、原題はBarbarians at the Gateです。総額250億ドルの買主総額は、2007年の同じKKRによるTXU買収(450億ドル)に破られるまで記録となっていました。

 しかし当時の村上氏の成果は、確かに保有株式は環境も味方して大いに上昇したのですが、経営権の取得に成功した例はなく、結局のところアイヴァン・ボイスキーやカール・アイカーンのような「鞘取り業者」だったことになります。

倫理的な議論を抜きにしても、こういう村上氏の基本観が変わっていないとすれば、今回も「成功は難しい」かもしれません。

 確かに2005年までに比べれば、割安だった銘柄はますます割安になっており、チャンスが増大しているように見えます。

 経験的に言って、現在割安な株価が自然に修正されることはなく、買い集めることによって株価が一時的に上昇したとしても、そこで売却するためには以前のような「発行会社への高値での買い取り要求」や「第三者を誘い込んでの高値売却」が必要となります。

 つまり株式市場で割安に放置されている銘柄にはそれなりの理由があり、買って保有しているだけだとますます割安になってしまうのです。株式市場には「誰も発見していない、買うだけで儲かる割安銘柄」などあるはずがないのです。

 話は全く変わるのですが、もう1つコメントを頂いていました小手川氏は確かに実在しています。ネット取引だけで200億円近い資金を作ったようで、純粋に「賞賛」に値します。もちろん「割安銘柄」を狙って投資しているわけではなく、実質破たんした米国FNMA株式まで大量に保有していたようです(上場廃止になっているのですが、どうしたのでしょうね?)。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:5 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 株式 | 2012.11.01
関連記事
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

10月 | 2012年11月 | 12月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム