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ソフトバンクのイー・アクセス売却

2013年01月29日

ソフトバンクのイー・アクセス売却

 ソフトバンクが1月17日に、今月1日に完全子会社化したイー・アクセスの議決権の66.71%を、サムスン電子、エリクソンなどの基地局ベンダー5社と、オリックスなどの国内リース6社の、合計11社に売却すると発表しています。

 ソフトバンクは売却の理由を「イー・アクセスの事業拡大には、当社から一定の独立性を確保する必要があると判断した」としていますが、イー・アクセスが保有する帯域を確保し、同時にイー・アクセスとしても今後の割当てを受けようとする思惑があります。

 ソフトバンクのイー・アクセスの完全子会社化は、全額株式交換だったのですが計算上は2200億円ほどのものでした。それを約99.3%の無議決権株と約0.7%の議決権株に分け、その約0.7%の議決権株の66.71%を売却します。従って売却金額は約十億円ほどとなります。

 しかしソフトバンクはイー・アクセスの議決権の33.29%のみの保有となるため、重要決議に対する拒否権を失うことになります。

 極端なことを言うと、イー・アクセスが臨時株主総会を開いてソフトバンク側の役員を解任し、他社に身売りしてしまうことも可能になります。

 まあ、ほかの株主が国内の6社を含む11社にも分かれているので、そんなリスクは考えていないのでしょう(売却制限が絶対に必要なのですが、確認できません)。

 一応ソフトバンクから経営的に独立性が高くなったイー・アクセスが、今後の電波行政で不利にならないように総務省とは根回しが済んでいるはずですが、議決権に関しては漠然とした不安は残ります。

 というのも、その後ソフトバンクが昨年10月15日に総額201億ドルで合意したスプリント・ネクステル買収に関しても、不安なところが出てきているからです。

 スプリントは買収合意直後に、48%を保有するクリアワイヤを買い増して持ち株比率を51%にしています。ソフトバンクとしては、豊富な帯域をもつクリアワイヤも手に入れることが当初からの計算に入っていたはずで、これで安心と思ったはずです。

 そして予定通り昨年12月17日に、スプリントはクリアワイヤの残りの株式をすべて1株=2.97ドル(総額22億ドル)で買取り、完全子会社にすると発表しました。

 ところがクリアワイヤがこの提案を受け入れるのかどうかの決定に、何とスプリントの51%の議決権が使えないようになっていました。つまり新たに49%の株主の半数以上の賛成が必要となるのです。

 何でこのようなことになったのかは、よくわかりません。少なくとも一般的なルールではないはずです。

 さっそく一部の株主が、買取り価格に不満を表明しました。これだけなら最終的に金額の話になるだけなのですが、1月8日に全米第2位の衛星放送会社のディッシュ・ネットワークが1株=3.30ドルで敵対的買収を提案してきました。
 
 それだけでなくディッシュは1月17日に、FCC(連邦通信委員会)に対してソフトバンクのスプリント買収そのものの審査停止請求を出しました。

 スプリントによるクリアワイヤの完全子会社化の結論が出ていないため、重要な未解決案件が残っていることが理由です。

 ディッシュにしてもスプリントが51%を保有しているため、このままではクリアワイヤを手に入れることはできない筈ですが、数々の法廷闘争で大きくなってきた会社なので全く予断を許しません。

 またディッシュは、ソフトバンクのスプリント買収合意直後に、倒産した衛星電話会社を買収して手に入れていた帯域を、携帯電話に転用することをFCCから認可されています。

 つまり30億ドルほどで買収した衛星電話会社の帯域を、多分100億ドル以上の価値のある携帯電話帯域に化けさせたのです。ディッシュとは、そういうことが得意な会社なのです。

 ソフトバンクとスプリントにとって、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)以上に頭の痛い問題が発生しているのです。


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クロニクルのIRと「ある事件」

2013年01月28日

クロニクルのIRと「ある事件」

 本日はコメントを頂いていたソフトバンクのイー・アクセス株売却について書く予定だったのですが、「気になる」ことが出てきましたので変更しました。

 先週末(1月25日)にクロニクル(JASDAQ上場、コード9822)が、「第三者調査委員会設置のお知らせ」とのIRを出しました。

 内容は極めて簡単に書かれているのですが、要するに過去の決算について、一部の会計処理を巡って、過去に提出した有価証券報告書等の訂正を要する可能性が判明し、客観的かつ専門的見地からの提言が必要と判断したため、利害関係を有さない第三者委員会の設置を決議したというものです。

 IRには書かれていないのですが、少なくとも数年以上前からの資産の評価に関するもののはずです。有価証券報告書等の訂正は別に珍しいことではないのですが、それが「悪質」なものであったり、途中で2期連続債務超過であったりすると上場廃止となります。

 さらにこの第三者調査委員会の報告が出て、過去に提出した有価証券報告書等の訂正をしてからでないと、2012年12月末の決算短信が出せないため、認められている1カ月の遅延を入れても3月中旬までにすべてを完了させる必要があります。そこで決算短信を出せないと上場廃止になります。

 まだ第三者調査委員会の顔ぶれが決まっておらず、ここ数年で監査法人が2回も交代しているため、実際問題としてはかなり厳しいスケジュールとなります。

 本紙は、以前にこの段階でオリンパスの上場維持を予想したのですが、本件はかなり厳しいと言わざるを得ません。何よりもJASDAQとしても「蓋をしたい」銘柄のはずだからです。

 全く話が変わるのですが、数日前からニュースで「スイス在住の金融関係者の夫婦の行方が分からなくなり、事件に巻き込まれた可能性がある」と報道されています。

 名前が報道されていないのでS氏としますが、スイスでファンド管理などをしている人物です。

 そしてそのファンドとは、2011年12月に発行されたクロニクルの新株予約権の一部を引き受け、さらに昨年その未行使分の大半を譲渡されていたファンドであり、それ以前も2007年頃にクロニクルの新株を引き受けています。

 ここまでだったら「全くの偶然で、何の関係も無い」となるのですが、1990年代からのクロニクルの歴史のなかには、そうとも思えない複雑な事情が隠れているのです。

 本紙はいつも「あらゆる事件も、報道が出るまで書かない」ことにしています。単なる暴露誌になってしまうからです。

 本件は、そういう意味ではIRと「事件の報道」が出ているのですが、かといって「どこまでが明らかにされるのか」が分からず、「どこまでを書いて良いのか」が分からないのです。

 多分、「クロニクルの粉飾決算」と「全く無関係の失踪事件」で終わってしまうような気がします。

 しかしこの2つの関連だけではなく、クロニクルの過去の事件(1998年)や、最近の事件(2011年)などを、出来るだけ客観的に書くことにします。結論的なことは何もありません。
 
 本日(1月28日)の夕方に配信する有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」のメインテーマ 2 に書きます。

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 課金は2月分からですが、1月31日に引き落とされます。また1月分の全ての記事もお送りいたします。


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