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日本銀行はヘッジファンドではない その3

2013年01月18日

日本銀行はヘッジファンドではない その3

 少し時間が空いたのですが、先週1月11日付け「日本銀行はヘッジファンドではない その2」に頂いていたコメントを踏まえて続けます。

 本誌の主張は、日本銀行の金融政策はあくまでも潤沢な資金供給にとどめるべきで、残存年数の長い国債や、株式・不動産などのリスク商品や、外債などを積極的に購入して「ヘッジファンド化する」ことは控えるべきというものです。

 これに対して、本誌が以前から主張していた「日銀は国債を買うという正攻法の金融緩和をやるべき」はどうなったのか?「短期国債を買うことが、ここで言う金融緩和だったのか?」とのコメントを頂いていました。

 答えを先に言っておきますと、前段は「全く変えていません」で、後段は「全くその通り」です。後段の「短期国債」とは、正確には資産買入等の基金で買入れている残存年数3年未満の「短期の国債」つまり「残存年数の短い国債」のことです。

 まずご指摘の内容は、2011年11月30日付け「日本銀行(中央銀行)の役割とは」に書いたもので、資産買入等の基金以外に買入れている月額1兆8000億円の国債買入れを、期限付きでもよいので倍額の月額3兆6000億円にすべきと書いてあります。

 当時の資産買入等の基金での国債の買入れは、存年数2年未満(2012年4月から3年未満)に限られ、残高合計も5兆円になったばかりで、まだ資産買入れの中心的役割を果たしていなかったからです。

 ここで紛らわしいことは、日本銀行は月額1兆8000億円の国債買入れを「長期国債買入れ」と呼んでいるのですが、実際にはその大半が残存年数3年未満の「短期の国債」で、残存年数10年以上の国債の買入れはわずか月額1000億円です。また資産買入等の基金では、直近の残高目標が44兆円になっている「長期国債」も、残存年数が3年未満の「短期の国債」のことです。

 つまり日本銀行の行う国債買入れとは、最初から(もちろん現在も)「短期の国債」を買い入れて市中に資金を供給することなのです。例えば残存年数2年の国債を市中から買い入れることは、2年の資金を市中に供給することと同じことです。

 本誌が2011年11月30日付けの記事を書いた時点では、FRBはQE2を同年6月に終了させて入替えのツイストオペだけを行っており、ECBも合計1兆ユーロを供給したLTRO(長期資金供給オペ)に踏み切る前でした(2011年12月と2012年2月に実施)。

 つまりFRBもECBも巨額な資金供給を中断もしくは開始以前の段階で、そこで日本銀行が「思い切った金融緩和」に踏み切っていれば、かなりの円安・株高となっていたはずです。ところが実際には中途半端な金融緩和の繰り返しで本誌も大いに批判していました。

 その後、FRBはMBSと30年債までの国債の買入れを再開し、ECBでは残存年数が3年以下に限るもののスペインやイタリアなどの債務問題国の国債買入れに踏み切ります。

 米国経済にとっては、GDPの8割にも上る13兆ドル台の住宅ローン・商業不動産ローンを抱えて長期金利(住宅ローン金利)の引き下げと、依然として余剰感のあるMBSを市場から吸収することが絶対必要だからです。また欧州経済にとっては、もちろん債務問題の解決つまり債務問題国の国債利回りの急上昇を避けることが絶対必要だからです。

 つまりFRBもECBも、自国の事情を優先した「金融緩和以上のもの」に踏み出しているのです。

 ここで日本銀行は、事情の違うFRBやECBの金融緩和を真似て「日本銀行にリスク商品まで積極的に買入れさせる」ことや、そもそも次の世界経済の問題がインフレ懸念となりそうな中で「今さら大胆な金融緩和に踏み切る」ことに漠然とした不安を感じるのです。

 まあ日本経済の事情を優先させることが「2%の物価上昇」であり「日銀法の改正」なのかもしれませんが、違和感があることは事実です。来週の金融政策決定会合(1月21日~22日)では「日本銀行にリスク商品を積極的に買入れさせて、ヘッジファンドにしてしまう」ことは、何とか見送られるようです。

 しかし本誌では、日本銀行ではなく別の主体で「国家的ヘッジファンド」を進めることは大いに国策に叶うと確信しています。つまりあくまでも日本銀行は中央銀行の本来業務である「流動性の潤沢な供給」と「通貨の価値の維持」に専念し、「国家的ヘッジファンド」で「金融緩和以上のもの」を行うべきと考えているのです。

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■為替・金融 » 国債 | 2013.01.18
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