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急低下を続ける長期国債利回り

2013年03月28日

急低下を続ける長期国債利回り

 本日(3月27日)、10年国債利回りが0.515%、20年国債利回りが1.44%まで低下しました。安倍政権発足直後の今年1月4日はそれぞれ0.83%と1.77%だったので、今年に入ってからかなり低下していることになります。

 10年国債の史上最低利回りは2003年6月12日の0.43%で、20年国債利回りも同日の0.78%でした。特に10年国債利回りは史上最低に近づいていることになります。

 その理由はもちろん新体制となった日銀による積極的な金融緩和=国債買入れ期待です。

 黒田新総裁は昨日(3月26日)の衆議院財務金融委員会で、質・量の両面で大胆な金融緩和を推進する決意を改めて表明し、特に「(国債の)イールドカーブ全体の低下を促進する」と述べました。

 そこで「資産買入等の基金」で買入れる国債の残存年数を、3年以下から5年超まで延長することを示唆しただけではなく、「資産買入等の基金」と「従来型の国債買入れ」の統合も「検討に値する」としました。

 ここ2日間で、10年以上の長期国債の利回りが特に低下したのは、この影響です。

 これだけでは分かりにくいので、解説します。

 日銀の国債買入れには、金融緩和目的の「資産買入等の基金」と、経済の成長に合わせて通貨を供給する目的の「従来型」による国債買入れがあります。

 「従来型」の国債買入れとは、量的緩和が開始された2001年3月に月額4000億円から6000億円に増額され、その後も何回か増額されて2009年3月に月額1兆8000億円(年額21兆6000億円)となり、現在も維持されています。

 確かに年間21兆6000億円も通貨を供給するほど日本経済が成長しているわけではないので、2010年10月に「資産買入等の基金」が導入されるまでは、緩和目的も担っていたことになります。

 この年間21兆6000億円の内訳は、残存年数1年以下が7兆4400億円、1年以上10年以下が12兆円、10年以上30年以下が1兆2000億円、変動利付国債などが9600億円となっています。

 つまり「従来型」の国債買入れとは、残存年数が1年から30年までの国債を年間21兆6000億円も買い入れているので、これと「資産買入等の基金」と「統合」すると確かに「すべての残存年数の国債を、より大量に買入れる」ことになります。

 確かに黒田新総裁の言う「イールドカーブ全体の低下を促進する」効果はありそうです。

 「従来型」の国債買入れには「日銀券ルール」があります。経済の成長に合わせて通貨を供給する本来の目的の「名残」です。一方「資産買入等の基金」は金融緩和目的であり、金融緩和とはあくまでも一時的なものなので日銀券残高を超えても問題がないと考えられています。

 3月20日現在の日銀営業毎旬報告では、日銀保有の国債残高は125.0兆円あり、そこから「日銀券ルール」の対象外である短期国債を除くと94.0兆円あります。

 同日の日銀券残高は82.6兆円です。つまり統合すると「日銀券ルール」を超えています。

 つまり統合すると日銀の国債保有はすべて緩和目的となり、日銀券残高を超えても問題が無いという理屈になります。

 つまり日銀が国債残高を際限なく増加させても、とりあえず問題は無いことになります。

 少しずつ黒田新体制の「真意」が現れてきているような気がします。


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■闇株的見方 » 経済 | 2013.03.28
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昨年の衆議院選挙の無効判決が続く

2013年03月27日

昨年の衆議院選挙の無効判決が続く

 3月25日に広島高等裁判所(筏津・いかだつ・順子裁判長)が、昨年12月の衆議院選で小選挙区の区割りを「違憲」と判断し、広島1、2区の選挙を「無効」としました。

 「無効」の効力は8か月後の本年11月27日に発生するのですが、1票の格差を理由に国政選挙の無効・(場合によっては)やり直しを命じたのは初めてです。

 判決理由は、2011年3月に最高裁が2009年衆議院選を「違憲状態」と判断しているにもかかわらず、憲法上で求められる合理的な期間内に是正されておらず、憲法に違反しているというものです。

 つまり「最高裁の違憲審査権が軽視されている」なのです。

 さらに本日(3月26日)、広島高裁・岡山支部(片野悟好裁判長)でも同様に「無効」の判決が出ており、今後も続出しそうな雰囲気です。特に本日の広島高裁・岡山支部の判決は、猶予期間なしの「即座に無効」となっています。

 今後は、全国の高裁で行われている同様の裁判結果を最高裁がとりまとめ(被告である選挙管理委員会が必ず上告するからです)、大法廷で審議して判断することになります。今回は昨年12月の衆議院選挙が「無効」であったかどうかの判断に踏み込まざるを得なくなりました。

 ちょうど3月15日付け「コネクション マフィアたちの法廷」で、国策裁判や行政裁判で「勇気ある判決」が出ることは無いと書いたのですが、これは確かに「勇気ある判決」のように見えます。

 しかし筏津裁判長や片野裁判長が、松川事件の門田裁判長のように家庭裁判所に「大左遷」されることは絶対にありません。

 司法そのものが、立法や行政に対して「軽視」されていると言っているだけで、あくまでも官僚間の(判事も立派な官僚です)勢力争いなのです。つまり司法界にとっては、筏津裁判長はヒーローであり、さっそく追随する裁判長が現れたのです。

 官僚は、官僚間の勢力争いには大変な労力を費やすのですが、官僚VS国民となると、全官僚は圧倒的な連帯感を発揮するものです。

 従って国民が突然に狙われる国策裁判や、国や官庁が被告になる行政裁判で「勇気ある判決」が出ることは、今後もありません。それこそ「大左遷」されてしまうからです。

 ここで「大左遷」を決定する、というより「勇気ある判決」が出ないようにしっかりと監視しているのが最高裁事務総局という、決して外部から伺い知れない機関です。

 せっかくですので、現行の選挙制度について考えます。

 そもそも1票格差が拡大するのは、各都道府県に最初の1議席を割り振る「1人別枠方式」だからです。これも「違憲」と判断されているのですが、むしろ自然な考え方のような気がします。

 選挙制度とは、衆議院と参議院を合わせて最も民意を反映した国民の代表(議員)を選ぶものでなければなりません。しかし衆議院も参議院も、似たような選挙区と比例代表の組み合わせで、結果的には2世(親族)とタレントが有利になり、各候補者の主張より「時の世論」が極端に増幅される結果となります。

 その中で、原告の弁護士団も「1票の格差」という多分にテクニカルな部分だけをとらえており、国民のために最も好ましい選挙制度を模索しているものでもありません。

 筏津裁判長の書いた判決文を読んでも、この選挙制度がどのように国民の利益を損なっており、どう国民の利益を回復するべきかとの観点が「すっぽり」と抜け落ちています。

 つまり国民の生活から遊離した、官僚間の(それに一部の原告弁護士団を加えた)争いに過ぎないのです。

 本日は「キプロス支援とりあえず合意」「オリンパス元社長らに求刑」「西武HD、TOBに反対表明」「クロニクルに課徴金納付勧告」「KKRがインテリジェンスで利益」「シャープ、鴻海の出資が白紙」「デルMBOに対抗案」など、書きたい話題が山盛りだったのですが、今後出来るだけ取り上げていきます。


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■日本 » 政治 | 2013.03.27
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