Archive

闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

ソニーに株主提案したファンドの実力

2013年05月17日

ソニーに株主提案したファンドの実力

 ソニーに対して、NYを拠点とするファンド「サード・ポイント」が5月14日に「経営改革案」を提言しました。

 その内容は、音楽や映画のエンターテインメント部門を分社化し、その最大20%を売り出し(IPO)するように求めています。

 最近、米国のメディア企業の株価が上昇しているので、不振のエレクトロニクス部門に「埋もれている」ソニーのエンターテインメント部門を分社化してIPOすることにより、結果的にソニー全体の企業価値(時価総額)が上がるはずだと主張しています。

 もう少し正確に言いますと、ウォルト・ディズニーやCBSなどの米国メディア株は過去最高値に近い水準にあり、2010年1月以来、米S&Pメディア指数は2倍以上に値上がりしています。それに対して米国メディア企業に比肩する映画・音楽版権を持つソニーの株価は28%値下がりしています。

 サード・ポイントは、分社化することによりソニーの時価総額が61億ドル(6200億円)上昇すると説明しています。因みに5月14日のソニーの株価(終値)は1877円で時価総額は1兆8994億円だったのですが、提言が明らかになった翌5月15日の株価(終値)は10.4%高の2072円で時価総額は2兆967億円となりました。

 1日で時価総額が1973億円(19億ドル強)も増えたことになります。

 それだけサード・ポイントの提言が「理にかなっている」と評価されたのですが、株主から提案されて本当に株価が上昇すると、ソニーの経営者は「毎日どこを見ていたのだ?」ということになってしまいます。

 このサード・ポイントなるファンドは、ソニーの株式を11億ドル(6400万株・発行済み株数の6.3%)保有しているそうですが、株価連動スワップが4億ドルほど含まれているようです。

 ダニエル・ローブ氏が主宰するサード・ポイントは、運用資産が130億ドル(1兆3300億円)ほどで、運用タイプで分類すると「アクティビスト型ヘッジファンド」です。

株価連動スワップでレバレッジをかけているものの、運用資産の1割弱をソニーに投下していることになり、エンターテインメント部門がIPOされれば更に15~20億ドルを追加すると明言しています。

 ローブ氏は、米国ヤフーのトンプソンCEO(当時)を学歴詐称で辞任に追い込んだことがあり、まさに「アクティビスト」です。同タイプにカール・アイカーン、デビット・アインホーンなどがいます。またローブ氏の2012年の個人所得は3.8億ドルで、ヘッジファンド高額所得ランキングの第10位にランクされています。

 つまり「かなり旬(しゅん)のヘッジファンド主催者」なのです。

 今までもアクティビストタイプは数多く上陸してきたのですが、スティール・パートナーズを始め、ほとんど撤退してしまいました。日本企業の意思決定の遅さや、イメージの悪さや、法制面の壁の厚さや、パフォーマンスの悪さに嫌気がさしてしまったようです。

 また同タイプのファンドが上陸してくるほど、日本株市場が回復してきたともいえるのですが、ダニエル・ローブ氏は「いままで上陸していた同タイプのファンドの中では最も手ごわい」ことだけは確かです。

 今のところは、ソニーの経営陣と「投資資金を含めて全面的に協力する」姿勢を見せており、実際に協力するつもりのはずです。敵対するよりも圧倒的に効率が良いからです。

 しかし「米国でもかなり旬(しゅん)のヘッジファンド」が、ソニーに「かなり本気で」参画してきたことは間違いありません。このようなことは前例がありません。

 今後の成り行きが、がぜん面白くなってきました。


闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株ランキング1位」です。



人気ブログランキングへ

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 株式 | 2013.05.17
関連記事
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

04月 | 2013年05月 | 06月
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム