Archive

広告

ピント外れの極み 東証の刻み幅縮小

2014年07月22日

ピント外れの極み 東証の刻み幅縮小


 東京証券取引所は本日(7月22日)から、時価総額の大きな一部の銘柄を対象に株価が動く単位(以下「刻み幅」)を大幅に縮小します。

 対象となるのはTOPIX100の採用銘柄で、従来は株価が5000円以下の刻み幅は1円でしたが、これを1000円以下なら10銭、1000円超~5000円以下なら50銭に縮小します。今回の縮小対象は約80銘柄となります。

 また同じくTOPIX100の採用銘柄は、本年1月に株価が5000円超~10000円以下は1円、10000円超~50000円以下は5円などに刻み幅が縮小されており、今回は第2弾の縮小となります。

 東証は「円滑な株価形成が期待できる」とか「取引コストが軽減される」などと説明していますが、ピント外れも甚だしい愚策です。

 東証自身も少なからずのシステム変更費用を負担し(これは証券会社への負担増を通じて投資家にツケ回されます)、証券会社にも同様のシステム変更費用を負担させ、明らかに収益機会が拡大するのは超高速取引業者(HFT)だけです。

 HFTとは、例えば一般投資家が買い注文を出すとHFTはその注文が届く寸前に察知して先回りして最も安い売り板を買ってしまい、一般投資家の買い注文が届くと今度はそれよりも高い価格の売り注文をだして瞬時(たぶん数千分の1秒かそれ以下)で利益を確保してしまう「コバンザメ」のような業者です。

 東証の刻み値が縮小されると、このHFTの収益チャンスは何倍にも膨らみます。その一方で一般投資家のメリットは何もなく、「コバンザメ」に奪われる利益ばかりが大きくなるだけです。

 日本にはすでにKCG、バーチュ、サントレーディング、クォンツラボ、ハドソンリバートレーディング、サスケハナなどの外国籍HFTが大挙して上陸しており、東証の出来高の6割、売買代金の4割を占めています。

 つまり東証とは今でも、「ジョーズ」のように大型で獰猛でありながら「コバンザメ」のスピードを備えた「化け物」が何匹もウユウヨ泳ぎ回り、獲物(一般投資家)を待ち構えている市場になってしまっています。

 その「化け物」がさらに獲物を得られるように、東証がシステム変更費用を一般投資家にツケ回してまで用意したのが、本日からの刻み値縮小となります。

 HFTといえば、本年4月にマイケル・ルイス著の「フラッシュボーイズ」で取り上げられて米国でも関心(というよりも批判)を呼び、米証券取引委員会(SEC)や米商品先物取引委員会(CFTC)まで、不正(不当)利益を上げていると重大な関心を寄せている代物です。

 その米国当局ですら警戒を強めているHFTに、東証はさらに特別の配慮をしたことになります。もし東証がHFT各社から「何らかのメリット」を提供されることなく、全く自分で考えて刻み値を縮小したのであれば、「恐ろしいほどのピント外れ」となります。

 だいたい1000円近い株価の銘柄を10銭刻みで取り引きして、何のメリットがあると考えるのでしょう? マンションを1000円単位で取引していることと同じです。

 それならTOPIX100に限らず、また刻み値を株価の0.01%まで縮小しなくても、低位株の刻み値を「少しだけ」縮小してくれる方が、はるかに実利的です。

 例えば先週末(7月18日)の終値が17円のサハダイヤモンド(東証ではなくJASDAQですが同じ日本取引所グループです。コード9898)の刻み値を25銭くらいにするとか、同じく6円のLCA・HD(東証2部・コード4798)の刻み値を10銭くらいにする方が、はるかに楽しいと思うのですがね。

 まあ日本取引所にすれば、こういった銘柄は「ゴミ」で早く消えてほしいと思っているはずで、このような銘柄が好みの投資家は「怪しい」となってしまうのでしょうね。

 「怪しい」投資家とは、本誌のことだろう?

 ノーコメントです。


Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:4 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 株式 | 2014.07.22
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 
関連記事
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

06月 | 2014年07月 | 08月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム