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そろそろ日産自動車を取り返そうではないか

2014年09月05日

そろそろ日産自動車を取り返そうではないか


 本誌がいつも「ルノーに食い尽くされて数年後には残骸だけになる」と書く日産自動車ですが、最近はルノーのCEOも兼ねるカルロス・ゴーンCEOの周辺から外国人幹部の退社が目立ち始めています。

 最近では、商品企画担当の執行役員・副社長だったアンディ・パーマー氏が、9月15日付けで英アストンマーチンのCEOに就任すると発表されています。

 また日産自動車の海外向け高級ブランド・インフィニティの部門トップだったヨハン・ダ・ネイシン氏は、8月1日付けで米GMの高級ブランド・キャデラックの部門トップに就任しています。

 さらに、ルノー・日産連合の広報責任者だったサイモン・スプロール氏が米テスラ・モーターズ副社長に就任しており、何よりも昨年4月にルノーのNo2だったカルロス・タバレス氏がプジョーシトロエンCEOに就任しています。

 タバレス氏の場合は、ゴーンCEOが「自分の地位を狙っている」と追放してしまったのですが、他社で重要なポストに就任できる「優秀な幹部」がポロポロと抜け落ち始めていることになります。

 つまり外国人幹部にとっては「日産自動車がルノーに食い尽くされて残骸だけになっても」気にする必要はないため、ルノー・日産連合あるいはカルロス・ゴーン体制そのものに見切りをつけ始めたともいえます。

 現在の日産自動車の取締役会は9名で構成されていますが、そのうち外国人はゴーン氏を含めて4名しかいません(退社したパーマー氏は取締役ではありません)。つまり完全にゴーン氏に「忠誠を誓っている」日本人取締役が5名もいて、誰ひとりゴーン氏に意見できていないことになります。

 これは取締役会の過半数が日本人でもゴーン氏が全く「クーデター」などの心配をしていないことを意味し、日産自動車は取締役を含めた日本人幹部が「喜んで」ルノーに食い尽くされていることになります。

 本年6月の株主総会でも、発行済み株数の45.2億株のうち、ルノーの保有する19.6億株(43.4%)を含む最大36.8億株が会社提案に賛成しており、日本人株主の大半がゴーンCEOの「ルノーCEOとして日産自動車を食い尽くす」経営方針を支持していることになります。

 ついでに日産自動車はこのゴーンCEOに「食い尽くされる」報酬として10億円近くも支払っています。その報酬はもちろん会社=株主の負担です。

 どうも本誌以外の日本人は、あまり問題だとは考えていないことになりますが、ここで表題の「そろそろ日産自動車を取り返そうではないか」となります。

 ルノーが1993年3月に日産自動車に資本参加して以来の収支計算は、4月17日付け「日産自動車の命運 その1」と、18日付け「同、その2」に詳しく書いてあります。ルノーが投入した8000億円は配当とルノーへの出資(議決権なし)で「すっかり」取り返しており、コストがタダになった日産自動車株の本日(9月4日)の持ち分株時価総額はちょうど2兆円となります。

 つまり(具体的にも大変に難しいのですが)ルノーの持ち株を買い戻すことは、追い銭になるだけです。

 ところがルノーの本日の時価総額は182億ユーロ(2兆4900億円)しかありません。ここから保有する日産自動車の時価総額2兆円を引くと4900億円しか残りません。

 ルノーの本年1~6月の純利益は前年同期比20倍の7億4900億ユーロ(1018億円)でしたが、この間の日産自動車の期間純利益の持ち分が1000億円以上あるはずで、要するにルノー単体では利益が出ていないことになります。2013年は単体で大赤字でした。

 ルノーの株主構成は、フランス政府が15%、日産自動車も15%ですがこれは議決権がありません。

 ここから考えられる方法は1つしかなく、日本政府がフランス政府に働きかけ、ゴーン氏に引導を渡す条件で日産自動車がルノーにTOBをかけることです。目標の持ち株比率はフランスの会社法や外資規制(もしあれば)にもよりますが、TOBで35%ほどを取得して50%前後とします。

 突拍子もないことのようですが、ゴーン氏はヨルダン系ブラジル人であからさまな身分差別のあるフランス社会では決してエリートではなく、フランス政府とルノーの株主に十分なメリットがあれば決して不可能ではないと考えます。

 要するにルノーの下に日産自動車があるのと、日産自動車の下にルノーがあるのでは、どちらが企業価値の増加に結びつくかの選択です。合併はせず(合併するとルノー保有の日産自動車株が消えてしまい自社株買いと同じ効果となります)、ルノーはあくまでもフランス企業のままです。

 とりあえずは小渕優子・経済産業大臣の仕事はじめにでもしてみたらどうかと思うのですが、全く理解不能でしょうね。


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