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今世紀高値を更新している日経平均の「位置関係」

2015年02月27日

今世紀高値を更新している日経平均の「位置関係」


 本日(2月27日)の日経平均は200円高の18785円と、2001年以降の(つまり今世紀の)高値を更新中です。リーマンショック前の高値は2007年2月の18300円だったので、完全に上回っています。

 2月24日にFRBのイエレン議長が上院銀行委員会で証言し、少なくとも3月と4月のFOMCでは利上げしない見解を示したため、NY株式だけではなく日経平均を含む世界の株式市場がさらに上昇しています。

 昨日(2月26日)のNY株式(終値)は18224ドル、本日午前中(現地時間)のDAX指数が11250ポイントを突破し、それぞれ史上最高値を更新中です。

 一方で上海、香港、フランス、イタリア、スイスなど、まだリーマンショック前の高値を更新していない株式市場もあるため、日経平均は日本経済の実感に比べて「かなり」上昇しているともいえます。

 日経平均の史上最高値は1989年12月29日の38915円(終値)です。詳しくは書く紙面がありませんが、その前後から「これでもか」というほど重大な政策ミスが続いたため日経平均は暴落に暴落を重ね、1992年8月には14194円の安値となってしまいました。

 ほとんど忘れられていますが消費税(当初3%)が導入されたのは1989年4月で、日経平均はそこから8ヶ月で歴史的高値から暴落を始めたことになります。消費税の導入が日経平均暴落の一因だったことは間違いなく、消費税が存続する限りは(もちろん存続しますが)この史上最高値は永遠に更新できないはずです。

 それでもそこから何度か経済対策が打ち出され、日経平均は1996年6月に22750円の戻り高値となります。当時の日本経済は実感でも確かに回復しており、1997年の名目GDPは過去最大の523兆円となり、いまだに更新されていません。先日発表された2014年の名目GDPは488兆円しかありません。

 しかしせっかく1997年まで順調に回復していた日本経済は、1997年4月の消費増税(5%へ)に加えて各種減税の打ち切りや社会保険料の値上げなどにより「大不況」となり、日経平均は1998年10月に12878円の「前世紀の安値」まで下落しました。

 1997年から1998年にかけて、山一證券、北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行などが次々と破綻し、日本は本格的な金融危機一歩手前まで追い込まれてしまいました。

 また同じ頃には米国政府の「強いドル高政策」によるドル高で、ドル調達が多かった韓国、タイ、ロシアなどが金融危機となり、ついでに天文学的なエクスポージャーを積み上げていたヘッジファンドのLTCMが破綻し、米国の金融市場まで大混乱になってしまいました。

 しかし日本を金融危機一歩手前まで追い込んだ直接の原因は、やはり5%への消費増税(それに減税打ち切りと社会保険料の値上げといった国民負担の増大)だったはずです。

 一方で、その頃から米国で沸き起こったITブームが日本にも波及し、その恩恵で日経平均も2000年4月には20833円の戻り高値となりました。しかしもともと日本経済の体力が本格的に回復していたわけではなく、2001年9月の米国同時多発テロで米国経済が失速すると、日経平均も2003年4月に7603円まで沈んでしまいました。

 そこで日銀は2001年3月~2006年3月に世界で最初の量的緩和に踏み切り、日経平均は2007年2月に18300円の戻り高値となりました。これは日銀の当時の量的緩和が間接的にではあるものの世界に投資資金を供給して株式・不動産価格を押し上げ、その「おこぼれ」で日経平均や日本の不動産価格も上昇していたものと考えます。

 そして世界的な株式・不動産価格の上昇が、最終的にリーマンショックを引き起こすまでの世界的な投資バブルとなりました。しかし2007年の日本の名目GDPも1997年に次ぐ512兆円となり、実体経済も「それなりに回復していた」ことは注目しておくべきです。

 リーマンショック後は2008年10月に「今世紀の安値」である6994円を記録し、そこから世界中の金融緩和・量的緩和により世界的な株高となり、日経平均も「今世紀の高値」となっています。

 ここで現在の日本経済は「10%への消費増税が強行中」であり、2014年の名目GDPが488兆円と実体経済が一向に回復していないなかで日経平均が今世紀の高値を更新しています。

 これで現在の日経平均が「要警戒」と考えているわけではありませんが、前世紀から今世紀にかけての「位置関係」は整理して頭に入れておくべきです。


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■闇株的見方 » 株式 | 2015.02.27
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銀行規制を17年ぶりに緩和するそうです

2015年02月26日

銀行規制を17年ぶりに緩和するそうです


 金融庁が銀行規制を17年ぶりに緩和して、銀行が持ち株会社の傘下に置ける事業会社の範囲を拡大するそうです。

 金融庁のいう「銀行業のサービス向上と成長力の強化」に結びつくかどうかはともかくとして、やはり圧倒的な資本力と全国的店舗網と国際的ネットワークを備えたメガバンクが最大の恩恵を受けることになりそうです。

 1998年の金融ビッグバンで、銀行や証券会社などの金融機関が持ち株会社を通じて異なる業種の金融機関を傘下に置くことができるようになりました。現在でもメガバンク傘下には銀行の他に信託銀行、証券会社、投資信託・投信顧問、リース会社、カード会社、信販会社などがありますが、それでも今までは傘下に置ける事業会社には制限がありました。

 今般、その制限を17年ぶりに緩和することになり、特にメガバンクは傘下に置ける事業会社の業種をさらに拡大できることになります。報道では電子商取引やスマートフォンを使った決済サービスなどが考えられるようです。

 傘下に置ける「金融機関」とは断っていないため、それこそ携帯電話会社、コンビニ、ゲーム開発会社、コーヒーチェーンなど、一般的に儲かっているとされる業種に「タダみたいな利息で集まる巨額の預金を使って、後出しジャンケン的に」どんどん進出できることにもなります。

 「言いたいこと」が山ほどありますが、とりあえず2つだけのポイントに絞ります。

 最初のポイントは、メガバンクに限らず銀行が厳に慎まなければならないことは、預かった預金を過大なリスクに晒すことと、黙って「タダみたいな金利」で預金してくれている預金者の利便性を蔑(ないがしろ)にすることです。

 あれもこれもと「よく理解していない業務」に安直に進出する前に、やるべきことがたくさんあるはずです。

 例えば窓口業務は(一部の例外を除いて)平日の午前9時から午後3時までと、週間で(祝日がない週でも)30時間しか開いていません。1週間は168時間なので、実にその17.8%しか使えません。他行への送金などは午後2時を過ぎれば受け付けない銀行が多く、週間で25時間(14.8%)となります。

 こんな業界は他に(世界でも)ありません。役所でももう少し開いています。

 次のポイントは、銀行に持ち株会社の傘下に置ける事業会社の範囲拡大を認めるなら、同時に異業種からの(限定的な業務に限っても)銀行業務への参入をもっと簡単に認めれば、はるかに預金者に限らず国民の利便性向上に役立ち、同時に収益性の高い銀行業務ができるような気がします。

 例を1つだけ挙げるとセブン&アイ・ホールディングスは、どの銀行も「嫌がっていた」公共料金などの収納業務にセブン銀行を通じて積極的に取り組み(大手銀行にさんざんバカにされたそうです)、今では1店舗当たり平均1日に240万円も収納しているそうです。

 全国に1万7000店舗あるため毎日400億円、仮に10日間滞留するとして最大4000億円もの「タダの資金」が集まってきます。もちろんセブン・イレブンに限らずコンビニは24時間営業、1週間168時間と銀行の5.6倍も営業しているため、大変に便利です。

 今でも異業種による銀行業務進出が全く閉ざされているわけではありませんが、もっとハードルを低くするべきです。

 異業種に限らず同じ金融機関でも、証券会社や保険会社にも持ち株会社化は認められています。しかし銀行持ち株会社傘下に証券会社があることは珍しくありませんが、証券持ち株会社は野村ホールディングスと大和証券グループ本社の2社しかなく、その傘下に銀行はありません。

 別に17年ぶりに銀行規制を緩和しなくても、現行法の範囲内で証券持ち株会社傘下に銀行を置けるはずです。そうなっていないのは金融庁(旧大蔵省)が頑として認めないからでしょう。

 逆に野村ホールディングスが増資インサイダー事件で叩かれた2012年当時には、三菱UFJフィナンシャル・グループの傘下入りするとまで囁かれました。

 今週の有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」にも書いたのですが、野村ホールディングスは「りそなホールディングス」を傘下に入れるべきと考えています。チャンスと考えてトライしてみるべきです。


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■闇株的見方 » 社会 | 2015.02.26
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