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コンビニATMを使った巨額資金の不正引き出し事件

2016年05月27日

コンビニATMを使った巨額資金の不正引き出し事件


 少し前の話になりますが、5月15日(日曜日)午前5~8時の3時間弱の間に東京、神奈川、大阪、福岡など全国17都道府県のコンビニATM約1400台から、1万4000回以上にわけて14億円以上が不正に引き出されていたことが5月22日になって報道されました。

 南アフリカにあるスタンダード銀行から流出した約1600件のクレジットカード情報で偽造カードを作り、100人以上の「出し子」がそのキャッシング機能を使って一斉にコンビニATMから資金を引き出したもので、明らかに大掛かりな国際組織が関与しています。

 それでは南アフリカのクレジットカードが(偽造されたものですが)、何でわざわざ日本のATMで使われたのでしょう? そのATMとは、ほとんどがセブンイレブンに設置されたセブン銀行のATMだったようです。

 それはセブン銀行のATMが海外カードのキャッシングにも対応していること、偽造しやすい磁気情報を書き込んだ旧式カードがまだ使用できること、1回当たりの引き出し限度額が10万円と国際比較でも格段に高いこと、それにセブンイレブンは店舗が多く集中出店方式なので短時間で多数のATMを操作できたこと、そしてたぶんですがこういう不正操作を感知して出金を止めるシステムが不十分だったことなどが考えられます。

 それでも不思議なことがあります。まず南アフリカの銀行から流出したクレジットカード情報が1600件だったとすると、普通はキャッシングには上限が設定されており世界的にその上限は500ドル(5万円)ほどであるはずで、1600件のカードで14億円は「絶対に」引き出せません。

 これはアフリカの銀行からクレジットカード情報を盗みだした犯罪組織が、システムそのものに手を加えてキャッシングの上限を取り払っていた可能性が強いのですが、それにしてもセブン銀行のシステムが異常な操作に機敏に対応できていなかったことも事実です。

 ATMが不正に操作された時間が午前5~8時だったということは、不正開始から3時間弱もたってからようやく出金を止めたことになります。またその間にATMが不正操作されているセブンイレブンの各店舗やATMの入出金を管理している警備会社に通報していれば、もう少し違った対応となっていたはずですが、それも(あったのでしょうが)かなり遅れていたことになります。

 実はセブンイレブンに限らず最近のコンビニはどこも極端に人件費を削減しているため、とくに夜間・早朝の店舗にはアルバイト店員が1人しかいないこともあり、明らかに不審な人物がATMから何回も資金を引き出していても気にもかけなかったのかもしれません。

 要するにその辺を総合的に犯罪組織がリサーチして、セブンイレブンに設置されたセブン銀行のATMに狙いを定めて集中的に狙ったことになります。

 ほかの大手コンビニではローソンのATMは海外カードに対応しておらず、ファミリーマートは本年4月から対応していますが、被害にあったかどうかは確認できていません。

 ところが類似の事件は過去にもあり、2012年12月と2013年2月には中東オマーンのマスカット銀行など2行のクレジットカード情報が盗み出され、日本など27か国のATMから10時間かけて3万6000回の操作で4000万ドル(44億円)が不正に引き出された事件がありました。

 これは米国司法省がNYの「出し子」の米国人8人を起訴していますが、首謀者はわからないままです。また日本でもゆうちょ銀行や(ここでも)セブン銀行など220のATMから9億円が不正に引き出され、「出し子」のルーマニア国籍の3人が指名手配されていますが、当然に国外逃亡しています。

 ところでセブン銀行は自行には被害がないと発表していますが、そのためにはキャッシング元の南アフリカのスタンダード銀行がセブン銀行にその14億円全額を支払わなければなりません。通常のキャッシングならそれで問題がないはずですが、こういう明らかな犯罪事件では「被害拡大を防ぐ適切な措置をとらなかった」として支払いを渋る可能性もあります。

 そもそも南アフリカの銀行の関係者そのものが、この事件に関与していた可能性もないわけではありません。またキャッシングに限らずクレジットカードの事故・不正使用については保険でカバーされていることが多く、どこにも実損が出ない可能性もあります。

 日本だけでも盗難などによるクレジットカード不正使用の被害額は年間100億円以上あり、今回の14億円も「びっくりするほどの金額」ではありません。つまり迅速な再発防止策がとられる可能性も少なく、まもなく世間から忘れ去られてしまうことになりそうです。

 ボニーとクライドから80年しか経過していませんが、現金を強奪する犯罪はすっかりと形を変えてしまったようです。

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■闇株的見方 » 社会 | 2016.05.27
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「瀬戸際」のサハダイヤモンド  その3

2016年05月26日

「瀬戸際」のサハダイヤモンド  その3


 表題の「瀬戸際」とは、サハダイヤモンドがすぐに倒産してしまうという意味ではなく、ここ何年かで株式市場から退場となったいくつかの問題企業に関与メンバーもその手口も驚くほど似通っていることを意味します。

 もちろん本誌はインサイダー情報にも風説の流布にも、また出来るだけ関与メンバーの営業妨害にもならないように注意しながら書いています。

 さてサハダイヤモンドは「業績」にかかわる猶予期間入りしていますが、現時点でも解除されているわけではありません。2016年3月期の通期決算で営業収益または営業キャッシュフローを黒字にしなければなりませんが、それはあくまでも6月末に関東財務局に提出される有価証券報告書に記載される数字で確認されなければなりません。

 5月20日に発表された2016年3月期の決算短信では、通年の営業収益が3億9800万円の赤字(前期の1億2800万円の赤字からさらに悪化)となりましたが、営業キャッシュフローは3億9700万円の黒字(前期は1億6300万円の赤字)となりました。

 営業キャッシュフロー計算書では棚卸資産が9億2400万円も減っており、単に在庫を安値で叩き売ったか(だから営業赤字が前期の3倍になっている)どこかに「疎開」させて現金化しただけのような気もしますが、ここは微妙なところなのでコメントしません。

 ただ大変に重要なことは、決算短信は監査法人の承認を得ていなくても出せるため(普通は承認を得て発表するものですが)、これだけでは6月末に提出される有価証券報告書に記載される決算数字が(これは監査法人の承認が必ず必要です)完全に猶予期間入り解除の条件を満たしているかがまだ100%確認できないことです。

 ネットの書き込みなどには「上場維持決定!」とのコメントが溢れていますが、そんなこと書いて大丈夫なのかなあ?と心配になっています。

 しかしサハダイヤモンドが上場を維持できるかについて、もっと火急で重要なポイントがありますが、実はこの決算数字ではありません。

 サハダイヤモンドは5月18日に「合弁会社(子会社)である株式会社アウルダイヤモンド設立に関するお知らせ」なるIRを発表しています。これは5月10日に「合弁会社設立に関するお知らせ」なるIRに、5月下旬に設立予定とされていたものが前倒しになったものです。つまり大変に急いでいるようです。

 ここは5月12日付け「同題記事 その2」にも少し書きましたが、グローバルアジア(上場廃止)に取り付いていたグループが、3月にサハダイヤモンドの第三者割当増資2000万株(1株=11円)に払い込んだ2億2000万円と、これから行使する新株予約権2000万株の払い込み資金も含めて「根こそぎ」サハダイヤモンドから抜き取るための仕掛けでしかありません。

 グループの宝飾会社が保有する回収見込みの怪しい売掛債権を「ほぼ額面で」サハダイヤモンドに現金で押し付けようとするもので、それにはグローバルアジアを上場廃止に追い込んだメンバーが「そっくりそのまま」関わっています。
 
 しかしそのグループとの合弁会社設立はサハダイヤモンドの一部取締役が主導して、唯一反対する宮崎取締役を職務停止にして事務所への立ち入りを禁止してまで取締役会で強引に決定してしまったものです。つまりサハダイヤモンド自体が「大変に問題のあるグループと大変に問題ある取引」を進めていることになり、グローバルアジアを引き合いに出すまでもなく上場廃止に追い込まれるリスクを自ら大きくしていることになります。

 ここはサハダイヤモンドの取締役会が一刻も早く「破談」にしないと取り返しがつかなくなりますが、一部の取締役と顧問で入り込んでいるグローバルアジア前社長が(ともに中国籍で日本在住です)、サハダイヤモンド一般株主の利益などそっちのけで必死に推進しているため、大変に心配です。

 さらにサハダイヤモンドは4月15日に「一部の心ある株主」から経営陣を一新する株主提案を受理していますが、N法律事務所がアドバイスして完全に無視しています。

 もう定時株主総会の開催日を株主提案が無効となる日程(6月9日以前)まで前倒すことは不可能となっています。N法律事務所が何か「奇策」を繰り出すかと待ち構えていたのですが、それもなく「単純に無視するだけ」のようです。
 
 それなら「心ある株主」が定時総会当日に「心ある株主全員」の委任状を抱えて議場で株主提案するまでですが、今度も(昨年もそうしていたようですが)議場に入れないつもりかもしれません。

 まだまだいろいろある「瀬戸際」のサハダイヤモンドです。

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■企業 | 2016.05.26
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