Archive

闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

習近平は何を考えている?

2017年08月01日

習近平は何を考えている?


 7月28日午後11時42分ころ北朝鮮はICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を行い、日本の排他的経済水域内に落下しました。ICBMの発射実験は7月4日に続いて2回目ですが、今回は高度約3800キロまで到達したようで通常角度で発射すれば1万km前後の飛行能力となり、いよいよ米国本土も射程圏に入った可能性があります。

 4月6~7日の米中首脳会談で、トランプが習近平に金正恩の過激な行動を抑えるように要請したはずですが、一向に効果が出ていません。またトランプも習近平が行動を起こさなければ自ら金正恩を襲撃する(斬首作戦)と言っていたはずですが、それも自身の内政混乱でそれどころではなさそうです。

 そもそも北朝鮮とは旧ソ連(スターリン)がモスクワに匿っていた金日成に建国させた傀儡国家であり、毛沢東の中国共産党とは「同列」であるとの考えが金一族にはあります。これは旧ソ連が消滅した後も基本的には同じで、とくに金正恩は習近平に全く遠慮する気配がありません。

 つまりトランプの要請はそもそも意味がなく、習近平もとりあえず貿易問題などで時間稼ぎをしただけだったことになり、かくして金正恩の傍若無人は続くことになります。

 その習近平は7月30日、中国人民解放軍の創立90周年(8月1日)を記念する軍事パレードを内モンゴル自治区で行い、兵士を閲兵しました。この創立記念日に合わせた軍事パレードは初めてで、習近平はすぐ後に予定されている共産党長老らとの北戴河会議、さらに本年秋の中国共産党全国代表大会(以下、共産党大会)に向けて一層の権力強化をアピールしたものと思われます。

 ここで注目すべきは、30日の軍事パレードで閲兵する習近平に「主席」という呼称が使われていたことです。習近平は国家主席ですが、この「主席」とは党主席のことを指し、中国の歴史上でも党主席は毛沢東しかいません。

 共産党がすべてを支配する中国では、共産党における役職がすべてに優先します。習近平の現在の国家主席とはあくまでも共産党中央政治局の(具体的には常務委員会の)トップでしかなく、その任期も2期10年とされています。ところが党主席となると毛沢東以来の共産党そのもののトップとなり、その任期も終身と考えられます。

 つまり党主席とは国家主席と全く重みが違う役職となります。同じように共産党における役職が優先する例として、北京市のトップは北京市長ではなく北京市共産党委員会書記であり、外交のトップは王毅外交部長(外務大臣)ではなく楊潔チ(ようけっち)共産党中央外事工領導弁公室主任であるなどがあります。

 中国の人口は13~14億人と言われますが、その中で共産党員が8900万人います。さらにそこで政治を行う中央政治局の上部は、現在205名いる中央委員と170名いる中央委員候補(中央委員になる候補者ではなくこういう役職名です)、さらにその上に25名いる政治局委員、さらにトップに7名いる常務委員となります。常務委員の7名は政治局委員の25名に含まれます。

 7名の常務委員も序列が決まっており、もちろんトップは総書記と国家主席と中央軍事委員会主席を兼ねる習近平となります。習近平のこれらの役職はすべて中国共産党の職務執行上の役職であり、共産党長老の差配をうけることにもなります。したがって習近平は共産党そのもののトップである党主席の地位を得ようとしており、わかりやすく言えば中国共産党という組織の「雇われ社長」から「オーナー社長」になりたいわけです。

 もちろんそのためには本年秋の共産党大会で政治局トップの常務委員会を完全に支配しなければなりません。再任も含めて常務委員は共産党大会時点で67歳以下でなければならないと規定されています。またその定員は7名と決まっているわけではなく、胡錦濤時代は9名いました。

 本来であれば本年秋の共産党大会で現在の常務委員のうち、習近平と李克強を除く5名が定年で退任となり、政治局委員の中から後任が選ばれることになります。さらに今回は習近平体制の2期目となるため、ポスト習近平候補として10歳ほど若い常務委員が2名選ばれるはずで、先日解任された孫政才も政治局委員でその有力候補でした。

 こういった習近平の思惑を考え、本年秋の共産党大会で明らかになる常務委員の顔ぶれを習近平、李克強、王岐山、王滬寧、栗戦書の5名と予想します(あくまでも現時点における本誌の勝手な予想です)。

 69歳の王岐山は規定では退任となりますが、習近平の盟友で腐敗摘発に剛腕を発揮しており、次回(2022年)の共産党大会で習近平自身が居座るためにも規定は撤廃して残留させたいはずです。

 実は王岐山にも不正蓄財のうわさが海外(米国)から出ていますが、これは海外投資に積極的な海航集団の「隠れた大株主」ではないかというものです。先日その海航集団が株主リストらしきものを公開しており、これで幕引きとなるはずです。

 また王滬寧(おうこねい)は江沢民、胡錦濤、そして習近平と歴代トップの「知恵袋」であり、栗戦書(りつせんしょ)は共産党中央弁公庁主任(日本の官房長官に相当する要職)で、もちろんともに政治局委員です。

 確実視されている54歳の胡春華は見送られると考えます。ライバルの孫政才が失脚しているため、常務委員としてしまうと唯一のポスト習近平候補と周りが見てしまうからです。さらにこの胡春華や江沢民派を排除するためにも、常務委員の総数を7名から5名に減らしてしまうと考えます。

 さて実際はどうなるでしょう?


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
■闇株的見方 » 社会 | 2017.08.01
関連記事
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム