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北朝鮮を取り巻く情勢をこう考える

2017年09月05日

北朝鮮を取り巻く情勢をこう考える


 北朝鮮は昨日(9月3日)昼過ぎ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水素爆弾と思われる核実験を行いました。核実験は2016年9月以来、通算6回目で、爆発規模は過去最大とみられます。

 まず北朝鮮(金正恩)は何を考えている?からですが、北朝鮮は金日成、金正日の時代から核保有国・軍事大国として世界における存在感を高めようとしてきました。金正恩もその路線を踏襲しているわけですが、同時に北朝鮮が中国・ロシアと米国の同盟国である韓国・日本の間に位置しているため、国際政治のバランス上で北朝鮮の「消滅」を本気で願っている国がないことを理解したうえで、ギリギリの限界点を探りながら挑発活動を繰り返していることになります。

 つまり金正恩は「本気」で米国本土に核弾頭を搭載したミサイルを撃ち込むためではなく、あくまでも米国と(中国、ロシアとも)対等の位置に立つために核実験やミサイル発射実験を繰り返していると考えるべきです。

 もともと北朝鮮は第二次世界大戦直後に、旧ソ連(スターリン)がモスクワに匿っていた当時33歳の金日成に建国させた傀儡国家ですが、現在の中国(中華人民共和国)の母体である中国共産党も同じスターリンが毛沢東に設立させたものです。

 つまり北朝鮮から見れば「親」は旧ソ連であり、中国は「対等な兄弟」でしかなく、これは旧ソ連が消滅した現在もあまり変わっていません。金正日はそれでも中国共産党トップと交流がありましたが、金正恩は後見役であった張成沢が中国と協力して自分を排除して金正男を擁立しようとしていたため「絶対に」中国には歩み寄りません。

 それでは中国(習近平)は北朝鮮をどう見ているか?ですが、最大のプライオリティは「北朝鮮を消滅させない」ことでしかありません。北朝鮮からの石炭輸入停止など経済制裁を加えているのも、今回の核実験を批判しているようにも見えることも、トランプが本当に北朝鮮を軍事攻撃して朝鮮半島の政治バランスが変わってしまうと困るからでしかありません。したがって生命線の原油輸出は絶対に止めません。

 また習近平は、現時点では北朝鮮と国境を接する中国東北部と人民解放軍の北部戦区(旧瀋陽軍区)を完全にコントロールできておらず、10月18日から開催される中国共産党全国大会に向けて江沢民派を一掃しようとしていますが、それに成功しても北朝鮮への対応はあまり変わらないはずです。

 つまり習近平が(共産党大会前でも後でも)米国の期待に応えて金正恩の過激な行動を抑えることは「絶対に」ありません。4月上旬の米中首脳会談は通商問題に対する習近平の「時間稼ぎ」でしかありませんでした。

 北朝鮮の「親」を旧ソ連から継承したロシア(プーチン)も、米国が軍事攻撃を加えて朝鮮半島の勢力図が変わらないように金正恩を「適度に牽制している」だけです。

 それでは米国(トランプ)はどう動くのでしょう?もともと米国の軍事攻撃は定期的な「公共事業」のようなものですが、それでも過去に「核保有国」を攻撃したことはありません。そういう意味では「攻撃するなら北朝鮮が正式に核保有国となるまでの短い期間」となりますが、北朝鮮を攻撃すると中国やロシアという「核保有国」との関係が決定的に悪化するため、そこもなかなか踏み切れないはずです。

 また最近までの米軍のシミュレーションでは、北朝鮮を攻撃した場合の同盟国(韓国のことですが日本も念頭にあるはずです)への影響が甚大となるため、米軍部は軍事攻撃にストップをかけていました。

 ところが核実験直後のマティス国防長官の「(北朝鮮は)圧倒的な軍事的対応に見舞われることになる」との発言は、明らかに核実験前と変化しており、米軍部も軍事攻撃オプションも検討し始めた可能性はあります。これは「目先の同盟国(日本と韓国)の安全と、将来の米国本土の安全のどちらを優先させるか」の選択となりますが、ここでも軍事攻撃が「今すぐ」ということはありません。

 ここで最近のホワイトハウスの勢力図にも注意を払っておく必要があります。ホワイトハウスでは、トランプ当選を資金面・戦略面で支えた超保守派(窓口がスティーブ・バノン)とトランプにいつの間にか接近していたヘンリー・キッシンジャー(窓口がジャレッド・クシュナー)が対立していましたが、先日バノンが「解任」されたため外交戦略ではキッシンジャーの影響力が強くなっているはずです。

 超保守派は徹底的に反中国で、ロシアは大統領選で協力(サイバー攻撃)を得ていた可能性がある程度ですが、キッシンジャーは自らの「顧客」を米国に引き込もうとしており、その「顧客」とは中国、ロシア、イランなど米国にとって問題のある国ばかりです。

 つまり超保守派のバノンが追放されたホワイトハウスは、以前に増して中国、ロシアとの対立を避けるはずで、ここからも北朝鮮に対する軍事攻撃という選択肢は出てきません。

 それでは中国と米国との間で揺れ動いている韓国(文在寅)はどうでしょう?さすがに核実験をうけて「次元の違う対応が必要」と発言していますが、文在寅は言わずと知れた親北朝鮮(と言うより北朝鮮そのもの)で、いざというときに全く信用できません。そのうちどこからも信用されなくなり、北朝鮮との連邦政府に走ってしまう可能性すらあります。

 さて最後に日本はどうすべきでしょう?依然としてマスコミの報道も評論家の発言も「他人事」で、危機感が伝わってきません。GDPが3.2兆円と日本の0.6%しかない北朝鮮が1兆円の軍事予算をかけて核開発やミサイル開発を継続できる大きな理由は、日本のパチンコ産業からの資金援助があるはずです。

 米国が今一つ腰が引けている中で、また中国やロシアは絶対に日本の味方とならない中で、日本は自ら北朝鮮と対峙しなければなりません。対峙といっても北朝鮮はGDPが日本の0.6%しかない「小国」です。

 つまり日本より北朝鮮や中国の利益を代表している勢力(マスコミを含む)を排除し、非合法活動をしている北朝鮮の工作員を炙り出し(法整備は間に合ったはずです)、とくにパチンコ業界への規制を強化するという「国家としてごく当たり前の行動に今すぐ取り掛かる」ことでしかありません。

 最後になりましたが、たくさんの事前コメントをありがとうございました。とてもすべてのコメントにお答えすることはできませんでしたが、できるだけ反映させながら懸命に書きました。


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