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FRBは量的緩和縮小を継続 どうなる日本株?

2014年01月31日

FRBは量的緩和縮小を継続 どうなる日本株?


 FRBは昨日(1月29日)まで行われていたバーナンキ議長最後のFOMCで、12月に引き続き資産買入れ額を100億ドル減らして月間650億ドルにすると、全員一致で決定しました。

 昨日のNY株式は189ドル安の15738ドルとなり、FRBの緩和縮小が改めて新興国通貨の下落を呼び、それをみてNY市場がまた下落する悪循環でした。

 1月28日にトルコ中央銀行が翌日物貸出金利を7.75%から12%に、インド中央銀行も7.75%から8.0%へ、翌29日には南アフリカ準備銀行(中央銀行)も5.0%から5.5%へそれぞれ引き上げたのですが、FRBの緩和縮小もあってこれらの新興国通貨が再び下落してしまいました。

 そして本日(1月30日)の日経平均は376円安の15007円となり、昨日(1月29日)の上昇幅の403円のほとんどを失ってしまいました。

 今夜発表されたばかりの2013年10~12月の米国GDPは、個人消費の好調を受けて実質3.2%成長となり、少なくとも当面の米国経済は問題がなさそうです。

 つまりNY株式にとってFRBの緩和縮小は十分に織り込み済みだったのですが、先週からの新興国通貨下落は明らかに「不意を突かれた」もので、今回の量的緩和縮小が新興国の通貨や経済に与える影響が読み切れなくなったため、結果的に量的緩和縮小がNY株式さらには米国経済に悪影響を与える可能性が出てきてしまったことになります。

 日経平均については、そもそも新興国通貨の混乱が日本経済に与える影響など「もっと読み切れない」ため、結局はいままでどおり「NY株安」「円高」「中国経済や金融の不安」の3点セットが日経平均にダメージを与えることになります。

 しかし新興国の通貨や経済の混乱は即座に「NY株安」となり、いずれは「中国経済や金融の不安」となるため、やはり日経平均を下落させることになります。

 ついでに付け加えれば、消費増税に伴う日本経済の急減速は日経平均にとって当面のダメージとはならず、仮に日銀が追加量的緩和に踏み切れば「かなりのプラス」になるはずです。

 ところでダメージの3点セットの「円高」を飛ばしたのですが、実はそれほど「円高」になるとは思えません。

 確かにNY株安を受けた本日未明(日本時間)には、1ドル=101.80円、1ユーロ=139.00円まで「円高」となっていました。

 報道では、新興国通貨の下落や量的緩和縮小による米国経済の減速懸念から「安全資産(通貨)である円が買われて円高になった」と説明されているのですが、大変に違和感のある説明です。

 先進国の中で唯一経済成長が減速しており、経常収支の赤字国に転落することが確実であり、「金融抑圧」が強化され全ての投資収益レベルが低下しており、そこへ消費増税まで強行する日本の通貨が「安全資産」であるはずがありません。

 世界経済が混乱したときに「安全資産である円が買われている」のではなく、「世界で最も安心してショートできる円が、世界的なポジションの縮小にともない(少しだけ)買い戻されている」ことになります。

 つまり円は今後も常に円安圧力がかかると考えておくべきで、昨年までの「円安は日本経済を活性化させて、日本株を上昇させる」は変更する必要がいずれ出てきます。

 しかし「円高が日本経済を活性化させて、日本株を上昇させる」わけでもないため、そのうちに「円高は日経平均にダメージとなるものの、円安もプラスにならない」という悩ましい展開になりそうです。

 新興国通貨の混乱により、考えるべきポイントがさらに多くなってしまいました。引き続き考えます。


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コメント
円安が一様に良い訳ではないという闇株さんの主張は徐々に一般のエコノミストにも浸透しつつありますね。自分自身も経常収支と貿易収支の状態を並べてみて果たして今の日本は貿易立国なのだろうか、輸出企業の力は言われるほど強いものではないのではないかと疑心暗鬼になってます。

ところで、少し意見を言わせていただきます。

〉 世界経済が混乱したときに「安全資産である円が買われている」のではなく、「世界で最も安心してショートできる円が、世界的なポジションの縮小にともない(少しだけ)買い戻されている」ことになります。

についてですが、これは市場参加者からの生の声でしょうか?一部でもこの様な声を確認しているなら兎にも角にも、安全資産と最終的に考えるかどうかは市場参加者だと思います。

いつも闇株さんの視点に多くの学びをさせていただいてますが、経済は人々の心理も反映されて動いているものであり、思考のみをもって断定してしまうのは少し危険と感じます(確かに私自身も円がこんなに安全資産と謳われるのに前々から違和感を感じえないのですが)。

闇株さんも市場に精通していらっしゃる方だと思いますので、私の伝えたいことが間違っていなければ、今後机上だけで結論を導こうとせず参加者の声も踏まえた論説を楽しみにしております。
わが国は膨大な所得収支を有しているから、貿易収支が赤字になっても、そう簡単に経常収支は赤字にならないのである。仮になっても、赤字幅は小さいものだろう。
ましてや、円安になればなるほど所得収支の黒字は大きくなるのである。構造的黒字である。
FRB新議長
ジャネット・イエレン氏、女性初の第15代FRB議長に正式就任
基本的な考え方は、バーナンキ氏に近いといわれており、イエレン氏の就任で米国の金融政策が大きく変わるとは考えられていない。

暴落スタートですがどうなりますかね
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