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ウォーレン・バフェットが初来日する

2011年03月08日

ウォーレン・バフェットが初来日する

 3月2日付けで「ウォーレン・バフェットからの手紙」を書いたばかりなのですが、本日同氏が初来日するというニュースが出ていましたので、急遽追加で書きます。

 3月21日にバフェット氏は、プライベートジェット機で福島空港に降り、翌22日に、いわき市の工具メーカー・タンガロイ社の新工場完成式典に出席し、同社の記者会見にも出席し、そのまま福島空港から日本を離れ、その他の予定はない、と発表されています。

 実は、3月2日付けの記事の中に、「日本企業へ投資はしていない」と書いてあったのですが、違っていました。このタンガロイ社を、子会社を通じて所有していたのです。

3月2日付けの記事にも書いてあったのですが、同氏(バークシャー・ハサウェイ)が初めて海外企業に投資したのがイスラエルのイスカールでした。イスカールは世界第2位の超硬工具メーカーなのですが、2008年9月に、このイスカールの持ち株会社であるIMC(International Metalworking Companies B.V :本社オランダ)を通じて日本のタンガロイ社を買収していたのでした。

タンガロイ社は、もともと東芝傘下で東芝タンガロイとして東証1部に上場していたのですが、2004年2月に野村プリンシパル・ファイナンス(以下、NPF)をスポンサーにしてMBOをして上場廃止になっていました。東芝との関係もなくなったので社名もタンガロイとなっていました。

タンガロイは超硬工具の世界第5位のメーカーで、特にダイヤモンドなどで刃先を強くするコーティング技術に強いそうです。決算数字は2008年度分しかないのですが、売上500億円、経常収益66億円となっています。まさに株式市場に残ってもらいたかった優良企業です。

バークシャー・ハサウェイとしても、傘下に世界第2位の超硬工具メーカーを保有しているので、世界第5位で、しかも得意分野を持つタンガロイを買収することは意味があったのでしょう。この分野での世界最大企業はスェーデンのサンドビッグ社(売上4000億円)だそうです。

2008年9月にバークシャーハサウェイの子会社のIMCが、NPF所有の71.5%と、OSG(日本の工具メーカー、コード6136)所有の19.2%を買い取りました。金額は未公表でしたが、総額700億円以上だったようです。

NPFが2004年2月にMBOのスポンサーになって71.5%を所有した時のコストが380億円だったようですので、NPFは、そこそこの投資リターンを上げたことになります。

 さて、バフェット氏にしてみれば、イスカールの同業のタンガロイを所有する意味があったことに加え、まとまった株式を保有しているのが単なる投資スポンサーのNPFで、多分Exitを探していたので、話が簡単だったのでしょう。

とにかく、日本にもバフェット氏の眼鏡にかなう企業があったことは喜ばしいことですが、技術を持つ優良企業のタンガロイ社が、未上場のまま売却されていたことに一抹の寂しさは感じます。

現在、日本の銀行が巨額融資をしてMBOを行う例が増えつつあります。日本の銀行は融資を回収することしか頭にありませんので、回収のためにMBOした企業を、どこにでも売り渡してしまう恐れがあります。バフェットのような買い手ばかりではないのです。

MBOされて上場廃止となっていたので、バフェットが買うという「本来なら日本の株式市場にとって素晴らしいニュース」も、あまり報道されることがなく、株式市場に何のインパクトもなかったようです。(だから、私も見落としていた、という言い訳にはなりませんが)
 
まあ、とにかくバフェット氏が初来日するのです。

平成23年3月8日

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コメント
中止では?
いまの状況では来日延期でしょうね。
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