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オリンパス事件の光と影 その1

2014年02月21日

オリンパス事件の光と影 その1


 オリンパス事件は、もうすっかりと風化した事件のようです。

 表題にある「光」とは各種調査・捜査・裁判で明らかになった部分で、「影」とはそれぞれの過程で無視され表に出なかった部分です。大型経済事件には珍しくありませんが、事件の「光」はほんの一部で、「影」を理解しなければ全貌が正確にはわかりません。

 オリンパス事件の「影」の部分を、できるだけ客観的にお伝えすることにします。オリンパス事件を「光」の部分だけで風化させてはいけないと強く感じるからです。情報源は明らかにできませんが、すべて客観的事実をもとに書いていきます。

 まずオリンパス事件とは、2007年3月期~2011年3月期の有価証券報告書に年度ごとの連結純資産を416億円~1178億円不正計上した金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載)で、当時のオリンパス経営陣の菊川元社長・森元副社長・山田元常勤監査役と、外部の「指南役」らが逮捕・起訴されたものです。

 2013年7月13日にオリンパスの経営陣3人は執行猶予付きの実刑判決、法人としてのオリンパスも罰金7億円の判決を受け、それぞれ控訴せずに確定しています。

 これが「光」の部分ですが、ここからは「影」の部分です。ここで「指南役」というのは「資本のハイエナ」と同じでマスコミの不正確なネーミングですが、その意味は次回以降に書きます。

 そもそもオリンパスの損失隠しは1980年代後半から始まり、延々と膨らみ続ける損失をいろいろな方法で隠し続け、2010年3月期決算で「すべて処理が終了」していました。つまり損失はすべて「暖簾などの無形資産」として計上されていたのですが、その時点で不自然に膨らんだ無形資産を指摘したアナリストは皆無でした。

 また監査法人や監査役も、特に問題視した形跡はありません。これも別の意味で大変重要なので次回以降に書きます。

 そしてオリンパスでは、長年の損失隠しを一応は処理して「肩の荷が下りた」菊川社長が後任社長選びに着手しており、2010年12月頃には欧州法人の社長で本社では執行役員に過ぎなかったウッドフォードと決めていたようです。

 なぜ菊川社長がウッドフォードを後継社長としたのかは不明ですが、その後も実力会長として院政を引くためと、対外的に国際企業のイメージを打ち出したかったなどが考えられます。ウッドフォードは大変に攻撃的な性格で当時のオリンパス社内では誰もが反対したようですが菊川社長が押し切り、2011年4月1日付けで菊川氏が代表取締役会長、ウッドフォードが社長執行役員、そして森氏が副社長執行役員、山田元副社長が同年6月に常勤監査役となりました。

 確かに菊川氏とすれば、社長が「信用してよいかどうかわからない外国人」でも、自分も含めて「損失隠しを実行してきた仲間」で経営中枢を固めていたことになります。

 そのころフリージャーナリストの山口氏が、たまたまオリンパスの知人から「損失隠しの証拠」を提供されます。これは完全に内部資料だったのですが山口氏はその意味を十分に理解できず、書いた記事も深みがなくどのマスコミにも相手にされませんでした。

 唯一、月刊経済誌FACTAが2011年8月号(同年7月20日発売)に掲載したのですが、その時点でも大手マスコミや株式市場は全く無関心でした。

 菊川・山田・森の各氏はすぐに「不吉な記事」と感じたのですが、なぜかFACTA発売(店頭販売はごく一部の大型書店だけで大半が会員に直接郵送)の数日後には、たまたま来日していたウッドフォードがその翻訳を手に入れており、「どうして自分に伝えてくれなかったのか?」などと菊川会長に詰め寄ります。

 当時のウッドフォードはオリンパス本社内にも外部の日本人にも「シンパ」がいなかったはずで、「オリンパス内ではなく日本で日本株に関わる日本語が少し読める外国人」が素早く翻訳させてウッドフォードに渡したのでしょう。

 そしてウッドフォードは英国に帰国した直後から、過去の関連する内部資料を次々と(しかも英語に翻訳して)自分に送付するように森副社長に命じ、自分が納得するまで取締役会に出席しないと通告し、実際にしばらく取締役会を欠席してしまいます。あまり知られていませんが、これが後日の社長解任の主要理由です。

 それでも度重なる要請でやっと同年9月末に来日したウッドフォードは、菊川会長に向かって「とんでもない」ことを言い出します。

 それは「菊川さんは会長でよいが自分をCEOにすること。そうすればこれ以上は追及しない」でした。当時CEOはオリンパスの正式役職ではなかったようですが、とにかくウッドフォードは直後にCEOとなります。

 しかしこれが新たな波乱を呼ぶことになります。今後は週1~2度のペースで続けます。


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コメント
ウッドフォード社長が解任される直前に、ゴールドマンサックス証券の電機セクターアナリストの播氏がレーテイングをコンビクションBUYに引上げ、その時に顧客に買わせ、親密なヘッジファンドやGS自身がショートし
大儲けしたことも是非書いてください。
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