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ウクライナ・ユダヤ人・カジノ

2014年03月05日

ウクライナ・ユダヤ人・カジノ


 連想ゲームのようですが、カジノに興味がある方は前半を飛ばしても結構です。

 混乱しているウクライナ情勢は、お金も軍も出すつもりのないEU・IMF・米国の足元を見透かしたプーチン大統領がクリミアのロシア人保護を大義名分に軍隊を派遣しました。しかし同じ東スラブ人に属するウクライナ人とロシア人の歴史的な葛藤は決して単純なものではありませんが、これは省略します。

 現在のウクライナにはユダヤ人はほとんど居住していません。しかし歴史的にウクライナの国土は大変にユダヤ人と関係があります。まずウクライナは東隣のカフカス地方(チェチェンなどがあるところ)とともにハザール王国があったところです。

 9世紀にユダヤ教に改宗したハザール王国の「ユダヤ人」は、明らかにアブラハムやモーゼやダビデやイエス・キリストとは何の血縁関係もない「ユダヤ人」です。そしてハザール王国は13世紀にチンギス・ハンの孫・バトウ・ハンに攻められて滅亡し(ロシアのほぼ全域がキプチャク・ハン国となった)、多数の「ユダヤ人」が国土を失いました。

 一方15世紀の終わりにキプチャク・ハン国の支配から脱したモスクワ大公国は、イワン3世が周辺のノヴゴロド共和国などを統合して勢力を拡大し、ロシア帝国となります。そしてロシア帝国は「ユダヤ人」を徹底的に迫害し、18世紀の終わり頃にはエカチェリーナ2世が「ユダヤ人」の居住区を今のウクライナとその北隣だけに制限してしまいました。

 それでは当時のウクライナに大量に(500万人?)いたはずの「ユダヤ人」は、どこへ消えたのでしょう? 3つに分類されるようです。

 まず、相次ぐロシア帝国からの迫害から逃れるために19世紀終わりから20世紀初めにかけて300万人ほどの「ユダヤ人」が海外に移住します。その大半がアメリカに向かったようです。現在のアメリカ経済で重要な地位を占めるユダヤ人(アシュケナージ)です。

 次にシオニストとして戦後イスラエルを建設した「ユダヤ人」がいます。アブラハムの子孫ではない「ユダヤ人」が、約束の地・カナンにイスラエルを建国してしまいました。

 残る「ユダヤ人」はロシアに残り、1917年のロシア革命を主導します。トロツキーやレーニン(異説もありますが)などは「ユダヤ人」です。グルジア人とされるスターリンも本名がジュガシビリ(ユダヤの子孫という意味)で「ユダヤ人」だった可能性があります。つまりロシア革命とはロシア帝国に迫害された「ユダヤ人」の反撃であり、たまたま同じユダヤ人・マルクスの共産主義をイデオロギーとして使っただけのような気がします。

 さて米国に渡った貧しい「ユダヤ人」の家庭に生まれたシェルドン・アデルソンは、12歳から新聞販売員として働き始めます。アデルソンがカジノビジネスに進出するきっかけとなったのは、何と62歳になった1995年にコンピューター関連展示場・コムデックスを8.6億ドルという法外な価格でソフトバンクに売却してからです。

 アデルソンはその資金を元手に、ラスベガスで老朽化していたサンズ・ホテルを格安で買い取って爆破解体し、1999年にベネチアン・ホテルとして開業します。しかしラスベガスでは後発だったため海外進出に最も熱心で、2004年にマカオにサンズ・マカオ、2007年にベチアン・マカオを開業し、2008年にはシンガポールでマリーナ・ベイ・サンズの建設に取りかかります。

 しかしそこを金融危機が直撃し、88億ドルもの負債を抱えていたアデルソンは破綻寸前に追い込まれます(破綻したというニュースも流れました)。2004年に上場していたラスベガス・サンズの株価も、150ドル近くの高値から1ドルになってしまいました。

 しかしアデルソンは、開業していたマカオのカジノホテルの好調な現金収入で何とか生き残り、80歳をこえた今もマカオとラスベガスなどに新たな大型カジノホテルを建設・開業しています。ラスベガス・サンズの株価も直近では86ドルまで回復し、時価総額も7兆円ほどとなっています。

 そして昨今のアデルソンはカジノ議連の細田博之会長ら関連議員に猛烈にアプローチしており、日本のカジノ解禁に向けて世界の主要カジノ会社の中では明らかに一歩リードしています。何でも「お台場エリア」に1兆円を投入するといっているようですが、もちろん自己資金はほんの一部でしょう。

 まあカジノ議連の議員や日本企業では太刀打ちできそうもない古強狸(ふるつわだぬき)です。またアデルソンはシオニストとしても有名で、イスラエル支援組織に高額の寄付をしています。

 本日は最近のウクライナのニュースを聞いて、「ウクライナ」「ユダヤ人(アシュケナージ)」「アデルソン」「コムデックス・孫正義」「ラスベガス・サンズ」「マカオ」「お台場カジノ構想」と連想のままに書きましたが、詰め込み過ぎでまとまりを欠いてしまいました。

 世界のカジノ最新事情と、日本のカジノ解禁を巡る各方面の「思惑」は、近々じっくりと書くことにします。


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連想
こうゆうまだあるアメリカンドリームを聞かせてもらうとジャパナイゼーションには陥らないとも思えますが、米国大統領が露骨に世界の警察官を辞め詩人もどきになってきたので紛争多発が予想されますし、QE効果の疑問もあり米国経済の楽観視も難しいです。日本は最後の賭けの段階ですが。アシュケナージという言葉には東欧から入り込みドイツ語を改造したイーデッシュを使い、ついには文化・金融で欧米を制覇したという含意があり、ロシア地域は3分類の材料としての人間供給地というイメージです。同じユダヤ人からも犠牲として最悪事の対象に使われやすい。まあ民族も人間もこの子宮とも言えるこの地域から出なければ(エクソダス)、生まれたことにはなりません。ここはラカン風に文化も文明もない母性の恐怖の混沌か。ドストエフスキーの苦悩はこの神学論争もなかった地で近代を考えすぎたからか。ストラビンスキー、ムソルグスキーはこの原始の地だからあんな魅力的な曲を書けたのか。そういえばアングロサクソンはあまりに興味が世事・実務・経済好みでこういったものと最も縁遠く料理もまずく、その魅力のなさを辛うじて自虐的ジョークで補っているかのようで、この欠乏感がエネルギーなのか。だから支配者までたどりついたのか。
「細田」博之氏ではないのでしょうか?
孫正義
在日及びその2、3世は、非差別意識と集団性に於いてユダヤ人的感覚を持っている。

その中から孫正義のような成功者も出る。
ホリエモンのように、良くも悪くも捨て身のものも多い。
黒鍋さま

ご指摘ありがとうございます。
誤字を訂正いたしました。
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