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京王ズHD、光通信、ノジマを巡る魑魅魍魎 第3幕

2014年03月31日

京王ズHD、光通信、ノジマを巡る魑魅魍魎 第3幕


 京王ズHDの「驚愕すべき」第三者割当増資については、3月28日付け「同題記事 第2幕」に詳しく書いた通りです。払込日の3月31日に向けて光通信が仙台高等裁判所に即時抗告するとともに、ノジマへの割当価格である344円をはるかに上回る555円で公開買い付けする(ただし即時抗告が認められるか、ノジマが払い込まないことが条件)と発表していました。

 そしてタイミング的にギリギリの3月28日午後9時に京王ズから、ノジマへの第三者割当増資の中止、光通信の即時抗告取り下げ、光通信の公開買い付けに賛同するなどのIRが出されました。

 とりあえずはこれで、過半数を持つ株主が知らないところで白昼堂々と上場会社の経営権が第三者に「売り飛ばされる」という、とても先進国の株式市場とは思えない「暴挙」と、大物判事あるいは大物検事OBを委員長とする第三者委員会の調査報告書さえあれば裁判所がこの「暴挙」を止められない(止めない)という、とても資本主義国の司法判断とは思えない事態が、ともに辛うじて回避されたことになります。

 そもそもなんでこんな「暴挙」が起こる寸前までいってしまったのでしょう?

 実は平常時では創業者の佐々木氏と光通信の関係は決して平和的なものではありませんでした。光通信が佐々木氏の追い落としを画策していた事実もあり、それをみていたサラリーマン社長の横江氏がノジマを引き入れることによって一気に佐々木氏と光通信の持ち株を「無力化」しようと考えたようです。

 いくら対立していた佐々木氏と光通信でも、このような事態になれば一致協力して反撃してくることは子供でもわかるはずだったのですが、そこは大物判事OBを委員長とする第三者委員会の調査報告で乗り切れるとともに、光通信から携帯端末の供給が止められてもノジマに株式の過半数を割り当てておけば大丈夫と「子供以上に安直で単純に」考えて、この驚愕すべき暴挙に突っ走ってしまったのです。

 サラリーマン社長の横江氏にこの「驚愕すべき暴挙」を持ちかけたのは、昨年6月に金融庁から懲戒処分を受けて業務が継続できず京王ズの監査法人を降りていた「監査法人ハイビスカス」の代表社員らで、IRによると7500万円の報酬を受け取ることになっていました。明治通り経営研究所という名前になっています。

 サラリーマン社長と懲戒処分を受けた監査法人による「驚愕すべき暴挙」だったのですが、このような株式市場の意義や尊厳を踏みにじってまで自らの利得を追及する市場参加者が出てくることは、大変に憂慮すべきことです。

 結果的に、京王ズは創業者の佐々木氏がずっと抵抗していた光通信の子会社になってしまい、それでも佐々木氏は持ち株をかなりの高値で光通信に売りつけることとなり、サラリーマン社長の横江氏は当然にクビとなり、監査法人ハイビスカスは金融庁の管轄ではないアドバイザー会社を前面に出しているので何の御咎めもありません。

 ハイビスカスの「驚愕すべき暴挙」につい乗ってしまったノジマは、結果的に強力なライバル企業である光通信と決定的に対立してしまい、何のプラスもなく「しっぽを巻いて」逃げ出しました。実際には3月10日の時点で光通信の恫喝に近い抗議に恐れをなし「払い込まない」とのIRを出して、京王ズとの連絡も絶ってしまっていました。

 ノジマと横江氏に対しては、光通信が(あるいは子会社になった京王ズが)さらなる制裁を加える可能性があります。証券取引等監視委員会は問題視しないかもしれませんが、結果的に「虚偽の開示」となり何かしらの処分が必要なはずです。

 それでは光通信が勝者かというとそうでもありません。思わぬ高値でTOBを余儀なくされたことと、ノジマが払い込むはずだった21億円を京王ズに別途用立てる必要があり(京王ズのIRにでています)、さらにTOB後の京王ズには浮動株不足による上場廃止の恐れまで出てきます。

 しかし冷静に考えると、今回は光通信がノジマよりもはるかに強力だったので「暴挙」が回避されたのですが、立場が逆であれば違った結果になっていたかもしれません。つまりこのような「暴挙」が今後も続く恐れは残っているのです。

 表題が「第3幕」で「終幕」でないのは、もう1回くらい追加記事を書く必要が出てくるとも思っているからです。


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コメント
かなり割安で放置されているノジマを同業の光通信がTOBする可能性ありますよね。
光通信ならやりそうです。
>大物判事あるいは大物検事OBを委員長 とする第三者委員会の調査報告書さえあれば 裁判所がこの「暴挙」を止められない

この点については、会社法における要件や過去の事例についてしっかり記載すべきかな…と思います。
だからCAOSなんて社名にしたのかと
書いてみるテスト
(落書きゴメンナサイ)
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