闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

日銀政策決定会合は現状維持 しかし、

2014年04月09日

日銀政策決定会合は現状維持 しかし、


 本日(4月8日)昼ごろ、昨日から開催されていた日銀・金融政策決定会合の結果が発表され、大方の予想通りに現行の量的・質的緩和の継続となりました。

 その後の黒田・日銀総裁会見のポイントは「消費増税を受けて本年4~6月には成長が一時的に鈍化するが夏以降は回復基調に戻る」「2%の物価目標は本年後半~来年初めに達成できる」「現時点では追加緩和は検討していない」でした。

 つまり(本意であるかどうかはともかくとして)、消費増税による経済の落ち込みは軽微で「経済の落ち込みを防ぐための追加緩和は検討していない」となります。

 これで4~6月中の追加量的緩和は「ほとんどなくなった」と考えざるをえません。

 さらに「上下双方向のリスク要因を点検し、必要ならば躊躇なく調整する」は従来通りの発言ですが、そこで「物価に上方圧力がかかれば、逆方向の調整(つまり金融引き締め)の余地もありうる」と付け加えました。

 これは「上下双方向のリスク要因」の説明の中で常識論を述べただけですが、やや不用意な発言で、金融市場には明らかなマイナスとなります。

 もともと本誌は、追加量的緩和を行っても日本経済を回復させる効果はなく、その結果の円安も「悪い物価上昇」を引き起こすだけと考えています。しかし消費増税の日本経済に与える悪影響は大変深刻と考えており、大不況に陥らないためにも追加量的緩和で「株高」だけでも演出しておくべきと考えており、間違いなくそうするものと考えていました。

 別に「さらに異次元」の量的緩和にする必要などはなく、市場心理を冷やさないための小規模なもので十分で、少なくとも市場に「追加緩和が近い」と期待させるだけでもよかったはずです。

 それを「きっぱり」と否定してしまい、逆方向の調整(つまり金融引き締め)まで口にしてしまいました。

 折しも先週、3月31日にイエレンFRB議長が(量的緩和の縮小を遅らせる意味ではありませんが)米国の労働市場はまだまだ脆弱であると警告しており、4月3日にはドラギECB総裁が初めての量的緩和に踏み切る可能性を示唆しており、タイミング的にも「もう少し株式市場・為替市場に配慮すべき」ではなかったでしょうか?

 本日(4月8日)の日経平均は201円安の14606円と続落しており、為替市場でも昼過ぎの1ドル=103.00円、1ユーロ=141.60円から、午後10時には1ドル=102.22円、1ユーロ=141.00円と、「音もなく円高」になっています。

 ここで「異次元」量的緩和導入からちょうど1年が経過したので、日銀の資産と負債の変化をみてみましょう。

 本年3月31日の日銀の資産・負債総額は240.7兆円で、1年前の昨年3月31日に比べて76.0兆円増えています。資産では国債が198.3兆円と73.0兆円増えており、その内訳は長期国債が154.1兆円と62.8兆円増え、短期国債は44.2兆円と10.2兆円増えています。

 負債では当座預金が128.6兆円と70.5兆円増えていますが、銀行券残高は86.6兆円と3.3兆円しか増えていません。

 つまり1年経過した「異次元」量的緩和の結果は、(端数を丸めると)日銀が保有国債を73兆円増やし、その結果供給された資金の70兆円が日銀当座預金に積み上がり、経済活動の拡大となる銀行券発行残高は3兆円しか増えていません。

 あらためていうまでもなく「異次元」量的緩和とは、日銀による財政赤字のファイナンスに過ぎなかったことになります。それでも円安・株高となったことは事実で、今も「その期待」は健在のはずです。

 1年前は、何が何でも円安・株高になりさえすれば日本経済が「力強く回復する」と信じる安倍首相の期待に便乗して「日銀に財政赤字をファイナンス」させてしまった旧大蔵官僚の黒田日銀総裁が、次はどのような「旧大蔵省の思惑」を実現させようとしているのかが大変に気になります。


Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:0 | TrackBack:0
関連記事
コメント
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム