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NSAの盗聴を報道した2紙にピュリッツァー賞

2014年04月16日

NSAの盗聴を報道した2紙にピュリッツァー賞


 優れた報道に贈られるピュリツァー賞が4月14日(現地時間)に発表され、報道機関が対象の公益部門金賞をNSA(米国家完全保障局)の極秘情報収取活動(つまり盗聴)を暴露した英Guardian紙と米Washington Post紙が受賞しました。

 昨年6月にNSAに派遣されていたエドワード・スノーデン氏(ロシアに亡命中)が持ち出した大量の極秘データの提供を受け、記事にしたものです。

 当然に予想される当局からの妨害や、困難だったはずの信憑性チェック(つまりウラ取り)を乗り越えて記事にした2紙も称賛されますが、その2社の受賞を決めたピュリッツァー賞選考委員会の独立性と使命感も立派なものです。

 ピュリッツァー賞とは、1917年にジョセフ・ピュリッツァーがコロンビア大学にジャーナリズム学部を創設するために寄付した200万ドルの一部で作られ、マスコミ界では大変な権威があります。

 賞の選考委員は、母体となるコロンビア大学の学長とジャーナリズム学部長、それに新聞社の経営者と編集長などで構成され、また各賞の受賞対象は米紙に掲載されたものだけで、公益部門は米紙だけが対象なのでGuardian紙も米国Web部門が受賞しました。

 ちなみに英Guardian紙(本社)では、記事掲載の約2週間後に英国当局からスノーデン氏から受け取ったすべてのデータを引き渡すように圧力をかけられ、全てのデータを破壊したそうです。

 NSAはここまで露骨な圧力をかけていないようですが、その後も昨年10月にNSAが独メルケル首相の携帯電話を盗聴していたことが明らかになり、11月にはNY TimesがNSAは日本の経済・外交・技術革新についても監視対象にしていたことを報道したのですが、何とか騒ぎが大きくなることを食い止めています。

 ただ今回のピュリッツァー賞の授賞対象となった昨年6月の2紙の報道の核心部分は、NSAが大手通信会社のベライゾンとAT&Tから通話記録を、マイクロソフト、グーグル、アップル、フェイスブック、スカイプ、ユーチューブら大手IT関連9社のサーバーから電子メールや動画などを「収集」していることでした。これらの名指しされた各社は「しぶしぶ」事実を認めたものの、これもそれ以上問題が大きくなっていません。

 米国では2011年9月の同時多発テロ直後に成立した「米国愛国者法」により、米国内外でテロリストと戦うことを目的に米国政府の権限を大幅に拡大しています。その拡大された権限には電話や電子メールの調査や金融資産の移転制限などが含まれているからです。

 まあテロリストと戦うとすれば米国政府の違法行為にはならず、さすがの米国報道機関もそれ以上切り込めないのでしょう。今回のピュリッツァー賞受賞には、改めて米国や世界の関心を呼び起こしたい「米国報道機関の総意」が込められているような気がします。

 ちなみに日本政府の対応は、先ほどのメルケル首相の携帯電話盗聴が報道されたときは菅官房長官が「安倍首相は盗聴されていない」と断言し、NY Timesが日本も監視対象と報じたときは小野寺防衛大臣が「信じたくない」と発言しています。

 もちろんこの辺りを掘り下げて報道した日本のマスコミは「皆無」でした。まあ期待する方が無理なんでしょうね。

 このような姿勢では日本の報道機関や関係者がピュリッツァー賞の対象となることは考えにくいのですが(公益部門の授賞対象は米紙だけですが英Guardian紙の米部門が受賞しており不可能ではありません)、実は1960年代に3人の日本人カメラマンが写真部門で受賞しています。

 1961年の長尾靖氏の「浅沼稲次郎暗殺事件」、1966年の沢田教一氏の「安全への逃避」、1968年の酒井淑夫氏の「より良きころの夢」です。沢田氏と酒井氏はUPI通信社のカメラマンとしてベトナム戦争の前線で撮影しました。

 沢田氏の作品を掲載しておきます。沢田氏は1970年にプノンペンで撮影中に何者かに銃撃されて亡くなりました。亡くなる前に受賞作品の家族と奇跡的に再会したそうです。


安全への逃避


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コメント
ちょっと長いのですが、限定サイト掲載の駄文の転載です。

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プワソン・ダヴリル(Poisson d'avril)

四月のお魚ってことらしいが、これがどうして仏蘭西版エイプリルフールなのかは知らない。
手の込んだニヤリとするような「嘘」なら罪がなくていいし、笑いが取れる。
虚構それ自体、ある種の芸術であるっていうか、逆だ。芸術は虚構。


それってホンマ?って思わせ、どこかしら嘘の匂いがするのがよくて、
それこそ本当まみれに仕立てあげてしまえばいささか手の込んだ「悪戯」ってことになる。
悪ふざけのうちはまだしも・・・
しかし、長年そういう捏造を繰り返していると、それが当たり前になるらしい・・・
嘘も百回言えば本当らしく見えてくるし、本人もそう思い込んでしまう
大マスコミの錯覚の論理とは、かくも恐ろしい業病なのです。
 


50年:伊藤律架空会見記
59年:北朝鮮礼賛キャンペーン記事
71年:日本軍虐殺コラム
75年:ポルポト(カンボジア)礼賛記事
82年:教科書書換(侵略→進出)事件
84年:南京「虐殺」証拠写真報道
85年:靖国批判報道
89年:サンゴ礁落書事件
91年:従軍慰安婦報道

・・・

まだまだたくさんあるんですよね。
よくぞまあ、これだけも(笑)
社会の木鐸なんかって、よくぞ言えたものだ。
言い換えれば・・・
愚昧な大衆を啓蒙してやるという思いあがりと間違いを起こさない無謬という傲慢さ
大マスコミの記事で信用できるのは、スポーツの勝敗と訃報欄くらいです。
歴史を紐解けば・・・

 
大正期の米騒動の際に、鈴木商店を有りもしない(多分正しい)買い占め弾劾で破綻に追い込み、
その「ペンの暴力」に酔いしれたか、白虹事件(白虹日を貫く)で、筆が滑り、
廃刊の憂き目を恐れ、権力に屈し、あとは、軍国主義礼讃路線まっしぐら。
戦後は、ひれ伏す相手が変わっただけ・・・


四月一日のエイプリルフール記事の白眉は・・・


◯○新聞が、過去の捏造記事を総懺悔する「本社の本領宣明」 を発表


だと思ってますよ(笑)


--

ちなみに、この「本領宣明」が当時の政府筋に好印象を与え、大マスコミは生き延びたと言われています。


・・・わが社は反求せり、
近年の言論すこぶる穏健を欠くものありしを自覚し、また偏頗の傾向ありしを自知せり、
かくのごとき傾向を生ぜしはじつにわが社の信条に反するものなり、
外間における少数者の疑惑誤解もまたあにこれがためならんか、
わが社の国に対する思想は終始渝らず、
必ずしも弁を費すの要なきを知るといへども、
紙面の傾向にしてすでに本来の信条と相反するものあるを自覚せる以上は、
指導よろしきを失ふの過ちを自認せざるべからず。
わが社すでにみづからその過ちを知る、あにこれを改むるに憚らんや・・・

1.上下一心の大誓を遵奉して立憲政治の完美を裨益し
  もつて天壌無窮の皇基を護り国家の安泰と国民の幸福とをはかること。
2.国民の思想を善導して文化の日進国運の隆昌に資し
  もつて世界の進運と併馳するを冀ふこと。
3.不偏不党の地に立ちて公平無私の心を持ち正義人道に本づきて
  もつて評論の穏健妥当と報道の確実敏速とを期すること。
4.紙面の記事は清新を要するとともに新聞の社会におよぼす影響を考慮して
  よろしく忠厚の風を存すべきこと

 

いまこそ、この「反省宣言」は有意義だと信じていうたがわないのですがねえ・・・
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