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日銀の追加金融緩和

2011年03月16日

日銀の追加金融緩和

 地震発生後の翌月曜日の3月14日に、日本銀行は追加の金融緩和を発表しています。この日は、わざわざ3時前の株式市場がまだ開いているときに発表したのですが、目立った効果はありませんでした。(日経ダウ633円安)
 
 そして本日(3月15日)は、東京電力の原発事故の緊迫化もあり、日経ダウが1015円もの大暴落となりました。追加の金融緩和は今のところ何の効果も出ていないようです。

 3月14日発表の追加の金融緩和は、日本銀行による5兆円の追加資産購入が中心となっています。この資産購入は昨年10月の金融緩和に盛り込まれたもので、総額5兆円で長期国債、短期国債、社債と並んで、株価指数連動型投資信託(ETF)と不動産投資信託(REIT)を合計5000億円購入するとなっており、実際購入が始まっていました。

 今回の追加で、日本銀行による資産購入が合計10兆円となり、ETFとREITの購入も合計1兆円となります。(内訳はETFが9000億円、REITが1000億円)

 実は、昨年10月の金融緩和は、総額30兆円の短期資金の供給などが中心だったのですが、一番効果があったのがこの総額5兆円(当時)の資産購入のうちの、わずか5000億円(当時)のETFとREITの購入だったのです。
 実際、これをきっかけに日経ダウや上場REITが上昇したのです。

 本来、中央銀行である日本銀行は、市中(要するに銀行)に資金を供給して、それで銀
行が貸し付けを増やすなどして経済活動を活発化させる、という間接的な金融政策しか取れないのです。
 本誌でなんども指摘した通り、いくら日銀から資金を供給されても、銀行は一向に貸し付けを増やさず、むしろ回収ばかりしているため、一向に経済が上向きにならないのです。だから昨年10月の金融緩和のメインであったはずの総額30兆円の短期資金の供給は、実際のところ何の役にもなっていないはずなのです。

 資産購入といっても、国債や短期国債を銀行から購入するのも、結果的には銀行に資金を供給することになり、銀行がその資金で貸し付けを増やさなければ何の意味もないのですが、これが中央銀行の出来る金融政策の限度なのです。

 ところが、同じ資産購入でもETFやREITといった、明らかなリスク資産を購入するということは、そのアナウンスメント効果でこれらの市況を回復させるという意味合いがあり、明らかに「平常時」の中央銀行の金融政策の範疇を超えている「禁じ手」なのです。

 つまり、昨年10月は、景気が悪いだけで決して株式市場や不動産市場が崩壊する懸念はなかったからです。こういう場合は、中央銀行は通常の金融政策の範疇を決して超えてはならず、中央銀行の金融際策の権威を維持しなければならないのです。中央銀行は「平常時」には、めったなことで株価対策をやってはならないのです。

 ところが、現在、日本経済は未曾有の危機に見舞われています。株式市場も崩壊の危機に直面しています。 いまこそ、保っておいた中央銀行の権威を使って、株式市場の信頼回復を図らなければならない「異常時」なのです。

 「異常時」であるはずの3月14日の発表でも、追加資産購入5兆円(つまり合計10兆円)で、そのうちの5000億円でETFTとREITを購入する(つまり合計1兆円)という、前回とほとんど同じ内容なのです。

 つまり、ETFとREITの購入は、「平常時」である昨年10月では中央銀行の金融政策の権威を保つために決してやってはならなかったものであり、今回は「異常時」であり日本経済と株式市場を救うために、敢然と取り組むべきものなのです。

 現在の日本銀行のバランスシートは、総資産が100兆円くらいなので、資産の国債を減らしてでも最低20兆円、出来れば30兆円くらいの予算でやるべきです。もちろん購入するのはETFとREITに限る必要はなく、株式及び株式関連であれば何でもいいのです。

 そうすれば日本経済と株式市場が助かるのです。

 この20兆円(あるいは30兆円)というのは、あくまでも上限としてアナウンスメント効果を期待するのであり、実際は途中で十分な効果が出れば打ち切ればよいのです。
 そうすれば、日本銀行が買い付けた資産も、結果的には利益が出るはずです。そして、日銀の政府への納付金が増え、結果財政が潤うのです。

 実際、リーマショック後にFRB(米国連邦準備理事会)は1兆ドルものモーゲージ関連資産を買い取りました。それまでのFRBのバランスシートは日本銀行より小さかったので、一気にバランスシートを倍以上にして、危機を回避したのです。

 中央銀行というのは、日本国民のために時には思いきった政策を取らなければならないもので、今がまさに「その時」なのです。

平成23年3月16日

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