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凄腕プーチン 対 凄腕ポロシェンコ ウクライナを巡る新たな不安

2014年05月27日

凄腕プーチン 対 凄腕ポロシェンコ ウクライナを巡る新たな不安


 5月25日にウクライナで行われた大統領選挙は、実業家のポロシェンコ氏が53%をこえる得票を獲得し、ほぼ予想通りでしたがウクライナの新大統領になることが確定的となりました。

 ウクライナ全土の投票率は66%だったものの、東部のドネツク州とルガンスク州では親ロシア派武装勢力の妨害で投票が進まず、それぞれ15%、28%の投票率だったようです。

 製菓業・造船業・テレビ局などの企業体を経営する大富豪のポロシェンコ氏は、国立銀行(中央銀行)総裁や外相などを歴任し、親ロシアのヤヌコビッチ元大統領を追放した反政府デモを資金面で支援していた「凄腕」です。

 ポロシェンコ氏は当選確定後の会見で、真っ先に東部2州を訪問する意向を示し、またクリミアのロシア併合を認めないと表明しました。その一方でプーチン大統領とも対話する意向も見せ、ビジネススタイルと同じで親欧米ではあるもののロシアとも完全に対立しない柔軟性を覗かせました。

 ポロシェンコ氏の英語での会見を聞く限りですが、東部2州のロシア語を話すウクライナ人である一般住民に対してはロシア語の公用使用を一部認めるなど懐柔し、選挙妨害や空港占拠を続ける親ロシア武装勢力に対しては徹底的に排除すると、完全に分断して対応する戦略のようです。

 東部2州の一般住民も武装勢力も、本来は同じロシア語を話すウクライナ人であるはずですが、早くも空港を占拠する武装勢力に対して攻撃を開始したとの未確認情報もあり、懐柔と武力行使を使い分けて完全に支配下に入れる作戦のようです。

 ウクライナ暫定政権を認めていなかったロシア政府も、ポロシェンコ氏の新政権は認める姿勢を見せています。しかしプーチン大統領はウクライナのNATO加盟を強く牽制し、代金が未払いになっているガスの供給を近いうちに止めるとも示唆しました。

 特に「ウクライナがNATOに加盟すれば、翌日から米軍がウクライナに駐留する」と強い警戒感をあらわしています。それまでは「大切な隣人(ウクライナ)を見守る」と発言していたプーチン大統領が、明らかに戦闘的に変貌しているようにみえました。

 5月22日付け「近づくウクライナ大統領選挙と報道されない事実」にも書いたように、本誌は大統領選挙前には、ロシアはウクライナに介入しないと考えていました。どこまでいっても親欧米のウクライナ人(ポロシェンコ氏の新政権を含む)と、東部のロシア語を話すウクライナ人の争いでしかないからです。

 ロシア政府がウクライナ人の争いに首を突っ込んでしまうと、ロシア国内のウクライナ系住民の間に動揺が走り、決して得策ではありません。それにウクライナ東部のロシア語を話すウクライナ人は、決してロシアに併合されることを望んでいるわけではありません。

 クリミアはロシアにとって絶対に確保しなければならない軍事上の要地であり、実際にクリミアの住民の大半は「本当に」ロシアに併合されることを望んでいたため、ロシアは国際的に批判を受けても強引にクリミアを併合しました。

 つまりクリミアとウクライナ東部2州では全く状況が違っており、ロシアがウクライナ東部に軍事を含む介入を行うことはないはずでした。

 したがって東部2州がウクライナから一方的に独立し、世界の大半の国がこれを承認しないものの、ロシアだけが承認するのではないかと思っていました。グルジアにあるアブハジア自治共和国や南オセチア自治州のような「国」です。

 ところが大統領選後のポロシェンコ氏や、プーチン大統領の発言を聞いていると、やはり衝突してしまうような気がしてきました。

 ポロシェンコ氏は、特に当選直後には対ロシアで「弱い姿勢」を絶対に見せられず、またプーチン大統領もポロシェンコ氏に絶対に「舐められる」わけにはいかないため、結果的に喧嘩してしまうような気がします。

 凄腕プーチンと凄腕ポロシェンコが、平和的にうまくやっていくイメージが、どうしても湧いてきません。

 さてどうなるでしょう?


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コメント
ウクライナは、日本が仲介すべきでしょう。
安倍さんにしっかりしろと言いたい。
日本が仲介すべきでしょう。

■ウクライナ情勢、日本は「調停者」と成り中国の機先を制せ
http://blog.livedoor.jp/ksato123/archives/54110284.html
そんな1人であれもこれも手広く?できるって、、、ウクライナはどんな国なんでしょう!?
すんなりと選挙が行われただけ、エジプトやその他混乱している国より文化的?
独裁っぽく、前の大統領と同じだったりして。
マレーシア旅客機撃墜
マレーシアの旅客機が17日、ウクライナ東部上空で地対空ミサイルによって撃墜された。ロシアのインタファクス通信がウクライナ内務省高官の情報として報じた。
オソロシア
撃墜されたマレーシア航空機がプーチン大統領専用機と同じ航空路を飛行 プーチン大統領が襲撃目標か

ロシア・イタルタス通信は消息筋の話として、17日に撃墜されたマレーシア航空MH17便がロシアのプーチン大統領専用機とほとんど同様の航空路を飛行したと伝えた。ロシア・トゥデイが報じた。
同氏は「プーチン大統領の専用機がマレーシア航空のボーイング777型旅客機とほとんど同じ航空路を飛行した。マレーシア航空機はモスクワ現地時間午後3時44分に、プーチン大統領専用機は午後4時21分にそこを通った」と語り、「2機の外観、カラーなどがほとんど同じで、2機の区分けをするのは難しい」と付け加えた。
プーチン大統領専用機とマレーシア航空機
https://pbs.twimg.com/media/BsxBtWKIcAAmPWJ.jpg:large
日本が仲介するなら、好機かと
ロシア側も「コリャアカン」ってサジを投げ始めた状況ですので、
東西の仲を取り持つなら今でしょう。

>撃墜されたマレーシア航空機がプーチン大統領専用機と同じ航空路を飛行 プーチン大統領が襲撃目標か
→当然に、西側から情報員が潜り込んでいるでしょうから、
 現地の間抜けな兵隊が欺瞞工作に引っかかった可能性も有るかと

あと、視点が若干ズレますが、切羽詰まった債務者のごとく、案外
保険金狙い(↓)の線も有りうるかと思われます。
Allianz lead insurer and Willis broker for jet shot down in Ukraine -Bloomberg
http://uk.reuters.com/article/2014/07/18/ukraine-crisis-insurance-idUKL6N0PT0QM20140718?feedType=RSS&feedName=rbssFinancialServicesAndRealEstateNews
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