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ソフトバンクの変調

2014年06月20日

ソフトバンクの変調


 本誌は決して「個人的感情」で会社内容や株価を判断していませんが、確かに「嫌いな会社」はあります。

 ソフトバンクも「大変に嫌いな会社」ですが、逆に「株価が上がればもっと不愉快になるので、精神状態をヘッジするために買っておこう」と考える銘柄でした。

 それが現在は「もう株価が上がっても不愉快にはならず、もう半永久的に買う必要がない銘柄」となりました。

 ソフトバンクの2014年3月期決算は、連結純利益が前期比41%増の5270億円となり、トヨタ自動車、NTTに次ぐ日本第3位の高収益会社となりました。まさに絶好調ですが、その利益の大半は割高に設定された国内携帯電話料金が稼ぎ出す潤沢なキャッシュフローによるものです。

 完全自由競争の業種ならいざ知らず、許認可業務の携帯電話事業で、しかもNTTドコモやKDDIとともに「ほぼ3社の寡占状態」のおかげで儲け過ぎていることは、決して好ましいことではありません。

 その許認可業務でさらに寡占状態のおかげで「儲けすぎた」利益を、ソフトバンクは国内消費者に対するサービス向上などで一切還元することなく(膨大なCMコストは使っているようですが)、あろうことか海外で「湯水のごとく」バラまいていることになります。

 許認可事業で限られた競争のなかで「儲けすぎた」利益を、勝手に米国人へのサービス向上のためだけに使っているのです。

 百歩譲ってその海外事業が利益を生めば、いずれ日本の消費者や株主にも還元されるかもしれないという「かすかな希望」はあるかもしれません。

 ところがそういう状態でもなさそうです。

 ソフトバンクが2013年7月に総額216億ドルで買収した米携帯電話会社第3位のスプリントが、同4位のTモバイルを320億ドル(3兆3000億円)で買収すると報道されています。Tモバイルの負債も引き継ぐので、総額500億ドル(5兆円)もの負担となります。

 しかもTモバイルの全株を取得するわけではなく、親会社・ドイツテレコムも新会社の一部株式(15~20%?)を保有し続けるようです。つまりドイツテレコムの影響力が残ります。

 またスプリントがTモバイルを買収するはずですが、新会社の経営陣はTモバイルの現経営陣となり社名もTモバイルとなるようです。つまりソフトバンクは日本の消費者から「儲けすぎた」利益を、米国だけではなくドイツにも還元することになります。

 実は2011年に米携帯電話契約数で首位のベライゾンに肉薄していたAT&Tが、このTモバイルを390億ドルで買収することに合意したもののFCC(連邦通信委員会)が認可せず、結局AT&Tは40億ドルもの違約金をTモバイルに支払うハメになりました。

 今回もソフトバンク(スプリント)は10~20億ドルの違約金条項を盛り込んでいるようです。孫社長とすれば、巨額資金を投入したものの一向に契約者減と営業赤字を止められないスプリントの現経営陣に引導を渡し、巨額資金を投入しながらTモバイルの現経営陣に新会社を委ねてしまう(要するに自由奔放にやらせる)つもりなのです。

 だいたい米国で最も独立性が強く完全競争状態の維持を頑なに求めるFCCが、Tモバイル買収を認めるはずがないと思っているので、10~20億ドルの違約金だけで済むはずです。

 国内の「儲けすぎ」がいつまで維持できるかではなく、また今回のTモバイル買収が成功するかどうかでもなく、孫社長のこのような考え方では「いつかソフトバンクは大きく躓く」と考えます。

 だからソフトバンクは「もう株価が上がっても不愉快にならず、もう半永久的に買う必要がない銘柄」となるのです。

 昨年10月7日付け「ソフトバンクの驕り」も読んでみてください。

 6月23日(月曜日)配信の有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」では、「ソフトバンクの変調」を徹底的に取り上げる予定です。とくに米国通信市場2強のベライゾン、AT&Tの携帯電話事業子会社と、スプリントの間にある「絶望的な差」も歴史的背景から解説します。


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コメント
ソフトバンクが国内で得た利益を海外事業で使っている事が気にくわないのでしょうか?
そのような企業は国内の大手企業であれば、どこも同じではないでしょうか?
ソフトバンクを毛嫌いされる理由がイマイチよく分かりません。
腐肉の匂いに群がる
またあいつらが・・・
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N7EGAZ6JTSEC01.html
よく分からない
もちろん無駄金なら管理人の言い分はわかります。
しかし、今回の禿の努力で、遅い回線に苦しんでるアメリカ人は助かることになります(成功すれば無論禿は儲かるわけですが)。
そもそも管理人は日本のことしか考えておらず、世界全体のことを考えていないのでは?
こういう問題について、どこどこの国の金だとか、正直下らないと思います。
私はド右翼のナショナリストですが、日本で稼いだ金でアメリカ人が早いインターネット使えるようになれば嬉しいですよ。日本国内に投資するより、よっぽど生きたお金の使い方だと思います。

投資としても、ソフトバンク及び日本人としては、アメリカに投資した金額よりも多くのリターンを稼げればいいわけであって。
実際できるか?というのは孫の手腕を信じるか信じないかにかかるわけですが、あいつならやれるのでは。

投資が上手く行き、かつアメリカ人のためになるのであれば、何も反対する理由はないのではないでしょうか。
たろすけ様、よく分からない様

 単にソフトバンクが日本で儲けた資金を米国人へのサービス向上に振り向けていることを批判しているわけではありません。

国民の財産である公共電波を実質3社で独占して「儲けた」資金は、本来は日本の消費者に真っ先に還元しなければならないところを、特にソフトバンクは米国に過剰につぎ込んでいるところです。「つぎ込むのは勝手だろう」と言えるのは、あくまで日本では完全競争下で稼いだ儲けの場合です。

 ややポイントが違いますが、国民の資産である「ゆうちょ」や「かんぽ」やGPIFで米国債ばかり買入れたり、日本郵政の店舗と社員を使って一生懸命アフラックを販売しているところに似ていることになります。


闇株新聞編集部
たしかに携帯通信事業は独占度が高いですが、参入障壁等何らかの独占レントはどの業界にも存在します。
利潤は多くの場合、何らかのレントで生じるものです。完全競争状態な産業なんて存在しないですし。自動車あたりは近いかもしれませんが。

金をドブに捨てるならばわかりますが、あそこまでの投資の超天才であれば今回の投資も成功すると思います。
その増えた金をあの禿はロボット事業につぎ込んだり、何か有意義なことに使えばいいのでは。

また、投資としてのアメリカのインフラが早くなれば、例えばアメリカのネットサービス市場はもっと広がるわけで、そこに日本企業が参入すればもっと儲かるんじゃ。
それは世界全体にとってもプラスかと。

あの禿は特別な天才であり超人なので、もっと広い目で見ていいと思う。
長い目で、人類全体のことを見れば、良い動きだと思うんですが。
多分、日本国内の電波は「国民」のもの
自分は経営の巧拙について見識が無いのですが、多分、
よく分からないさんの仰る通り超天才なんだろうと思います。
人類全体のためには良い話なのかもしれません。

ただ、自分は、日本の規制分野である携帯電話・電波産業における利潤は
日本国内で投資するか日本国内のユーザーに還元して欲しいとも思います。

「電波の有限性」云々なんてのは、テレビ屋さんのみならず携帯電話市場に
おいても同様で、本来的に、電波(おそらくより詳細に言うと、電波周波数帯
(~hz)とか)というのは、日本国内においては一応、国民の共有財産ってぇ
ことにしています。
本来的に、よく分からないさんや闇株新聞さんが「俺、今日から電波使って
商売やるわ!」って言ってできそうなものを、「公益・政策」的な理由で
国民総体的な経済・生活福祉等の観点で「ちゃんとやってくれそう」な業者に
限って商売等に活用して良いことにしています。
そうしないと、極端な例でいうと、実家のオトンやオカンと通話している
ときに、変なエロビデオの音声や闇金の取り立て電話等、他人の通話が
混信したりするなど非常にバツが悪いwことになります。
こういった事がないように、例えば携帯電話だったら総務省という御役所が
管理・指導等をやっているのだと思います。

話しが大分逸れましたが、申し上げたいのは、「本来的に、携帯電話会社が
規制に守られて独占使用している電波は国民のものなんだから、
その本来の趣旨から違えた銭金の使い方は、お控えいただきたい」
ということです。
そういった「本来の趣旨から違えた銭金の使い方」をおそらく闇株新聞さんは
「バラマキ」と、批判的に表現しているものと思われます。

孫社長が、例えば、勝手に他国でもうけた銭金をドブに捨てようが、
某G●グループの●神源太風な映画を撮影しようが、どうぞ御随意にと
思いますし、それは、日本国内の「通常の」自由市場下における利潤についても
同様に思います。(真の意味の「完全市場」なんて表現は、多少野暮ですよね)
ですので、昔ながらにソフトウェアの販売業で得た利潤などであれば、
どうぞご遠慮なく、世界経済のためにジャンジャンつぎ込んでくださいって
ことになろうかと思います。

末筆になりますが、自分はド右翼やネトウヨの類の方々ほど愛国心などという
胡散臭い呪文を信じたりしませんが、「日本は犯罪者になってしまった」とか
平気で日本国民を蔑む●●野郎な孫社長は、その品性を含め、
余り好きではありません。
闇新聞の論者の方がSBより変調者である.何故なら日本国の近未来は人口減,老人人口増,労働力不足等多種多様の近未来に対する遅延対策政策不足等で国内での各会社における利益率等あらゆる経済指標は低下傾向になるであろう.よって日本国産業界はやがて韓国の15年前の様に国民皆海外進出を目指し世界中の市場へ打つて出る.そして外貨を稼がなければならない.また世界の先進諸国ばかりでなく後進国も此の様な傾向が急拡大急進捗している.よってソフトバンクが海外へ打つて出るのは「アタリマエ」のことでありこれらの傾向が諸外国ではかなり進んでいるのに,日本国産業界ではその平均を比較するとその平均の5%位しか海外活動がない.このままの状態はないと思うが,これらにきずかずしていると、将来日本国は倒産国家となる.「ソフトバンクを見習い困難困苦は伴うが海外へ出稼ぎしようぜよ!」これが日本国成長戦略の重大項目である.アベノミクスには含有されてない.大目玉政策が欠如している.FCCはスプリントのTモバイル買収を許可するとの情報を得ている.
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