闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

今年の株主総会いろいろ  その4

2014年07月15日

今年の株主総会いろいろ  その4


 「その4」となっていますが、6月27日付け「その1」と7月3日付け「その3」に続いてソーシャル・エコロジー・プロジェクト(以下「ソーシャル社」)の暴挙です。

 何度も取り上げるのは、このような「暴挙」を許してしまうと、日本の株式市場が全くの「無法地帯」となってしまうからです。

 6月26日に開催された定時株主総会において、取締役5名を選任する会社提案と、議場で修正動議が出された別の取締役5名を選任する株主提案が採決され、双方ともわずかに過半数に届かず共に否決となりました。

 ところが同日夜になってソーシャル社が「我々の理解では会社案が承認されていた」とのIRを出し、会社案の取締役候補5名を「勝手に」承認されたことにしてしまいました。

 さらに「我々の理解」とやらで計算した独自の評決結果を掲載した臨時報告書を関東財務局に提出し、さらに「勝手に」承認されたことにした取締役候補5名を「取締役」とし掲載した有価証券報告書まで提出してしまいました。

 つまり株主総会で否決された取締役候補5名が、正式の「取締役」として会社業務を執行するという、前代未聞の暴挙が今も続いていることになります。

 ここまでが今までも書いた「暴挙」で、すでに複数の金融商品取引法違反を犯しています。そしてここからが、新たに始まった「迷走」と「狼狽」です。

 株主総会で承認された取締役は、株主総会から2週間以内に取締役登記を行う必要があり、そのためには全取締役が署名・捺印した総会議事録を提出しなければなりません。

 ここで登記が行われれば、新たに「総会議事録の偽造」「公正証書原本不実記載」が加わることになります。

 ところがちょうど2週間目の7月10日になって、登記を行う代わりに「取締役による株主総会決議不存在、決議存在確認および取締役の地位確認訴訟の提起に関するお知らせ」なるIRを出しました。

 つまり「会社提案原案が否決された株主総会決議が存在しないことの確認」と「会社提案原案が可決された株主総会決議が存在することの確認」さらに「会社提案原案の取締役候補者が取締役の地位にあることの確認」を求める訴訟を提起しました。

 この訴訟の原告は「自称代表取締役」の小松裕介氏、被告はソーシャル社となります。会社法上このような組み合わせになりますが、もちろん出来レースです。

 ただ最初からこのような手順を踏んでいれば「一応は正しい手続き」ですが、虚偽開示(偽計あるいは風説の流布)や臨時報告書および有価証券報告書の虚偽記載などの金融商品取引法違反をさんざん犯したあと、やはり株主総会決議は不満なので「なかったことにしてください」、我々が考える株主総会決議が「あったことにしてください」、我々が「取締約であると認めてください」などと裁判所に駆け込んだことになります。

 まあさすがに「自称取締役」の何人かが、「総会議事録の偽造」「公正証書原本不実記載」になってしまうと尻込みしたため、取締役の登記ができなかったはずです。それであわてて裁判所に駆け込んだようです。

 それから株主総会には関係がない話題ですが、ソーシャル社が運営する「ぐらんぱる公園」の敷地内にアスファルトなどの産業廃棄物を不法投棄していたとして、静岡県警伊東署が7月9日にソーシャル社の現地事務所などを家宅捜索しました。

 記者会見したソーシャル社の浅利睦男取締役(公園を運営するサボテンパークアンドリゾート社・代表取締役を兼務)は、「会社として投棄を支持した事実はない」と繰り返すだけでした。

 ソーシャル社お得意の「現場に責任を押し付けて知らん顔」を決め込むつもりのようですが、静岡県警も十分内偵して証拠をつかんでいるはずで、小松氏や浅利氏の起訴は免れないように思います。

 結構な「大事件」ですが、大変不思議なことにソーシャル社からは何のIRも出ていません。これからも「迷走」と「狼狽」が続くようです。

 このままでは従業員も株主も報われません。


Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:2 | TrackBack:0
関連記事
コメント
ローランド
ローランドが経営陣と創業者でTOBをめぐってもめてます。東洋経済がとりあげて、いくつか記事を書いてます。私は創業者の意見に賛成です。MBOが必要ならファンドなんかに頼らずに子会社の株売って自分だけでTOBやれるんじゃないかと。闇株さんのご意見いただけませんか?
株主総会関連
=公取課徴金と取締役の個人責任=

独禁法の談合で、各大手有力企業が公取から課徴金を課せられる例が多々見受けられます。

この場合、明白な違法である事を承知で従業員が談合を行った場合には、取締役には監督責任、若し取締役も承知だった場合には当然責任が発生すると思います。

さて、法理論的には、この課徴金は株主代表訴訟などで取締役会なり、監査役会なり、責任有る取締役個人なりに請求されて然るべきだと思うのですが、本邦では余りその例を聞きません。

これが、日本の独禁法を骨抜きにして、同様の談合が跡を絶たない根源的な理由だと思いますが、この点を取り上げて頂けませんか?
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム