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日銀の追加量的緩和の背景

2014年11月04日

日銀の追加量的緩和の背景


(お断り)
 本日の話題は、一昨日(11月2日)に先行配信した有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」のメインテーマ1の簡潔版となります。有料メルマガと本誌(闇株新聞)の話題は重ならないようにしていますが、本日の話題は避けられないので掲載することにしました。有料メルマガの読者の皆様には、どうかご理解いただけるようお願い申し上げます。

 有料メルマガの当該記事は約8000字(本誌の5倍)で因果関係なども丁寧に解説してありますので、宜しければお申込みのうえ読んでみてください(インフォカート版の課金は今月末からで、今からお申込みいただければバックナンバーをお読みいただくことができます。ダイヤモンド版は現在バックナンバーの配信はございませんのでご了承ください。)。

 さてここからが本文です。

 日銀は10月31日の政策決定会合で、全く市場が予想していなかった追加量的緩和に踏み切りました。主な内容は、日銀が保有する長期国債残高を年間80兆円増加させ(従来は50兆円)、マネタリーベースも年間80兆円増加させ(従来は60兆~70兆円)、買い入れる国債の平均残存年数を7~10年(従来は7年程度)と延長して、ETFを年間3兆円(従来は1兆円)買い入れるというものです。

 これを受けて同日の日経平均は755円高の16413円と本年最高値を更新、円も1ドル=112円台と本年最安値となりました。日経平均先物はその後の海外市場で17000円前後で取引されています。

 この追加量的緩和は、もちろん「官制株高」と「官制円安」を加速させて2回目の消費増税を決定してしまうためですが、それでも何でこのタイミングで? との「大きな違和感」が残ります。

 事実、金融政策決定会合は金融界と産業界出身の審議委員4名が反対票を投じ、5:4の僅差となりました。

 こう考えます。

 資産買入れ(QE3)を終了させたばかりの米国では、過去のQE1、QE2終了時にほどなく経済の先行き見通しが悪化し、それが新興国の経済や株式市場にも伝播して世界的な株価下落と景気低迷(この順番です)を招きました。

 当面の米国経済は好調ですが、いつ資産買入れ終了に伴う低迷に襲われるかわかりません。しかしFRBの総資産は4.5兆ドル(500兆円)にも膨らんでいるため、簡単に資産買入れを再開するわけにもいきません。つまりここからNY株式が下落して米国経済に先行き懸念が出てきてしまうと、あまり有効な手段が残っていません。

 そこで予防的に日銀に「代理追加量的緩和」を行わせたと考えます。

 2001年3月~2006年3月に日銀は世界で最初の量的緩和に踏み切りましたが、このときもITバブル崩壊や同時多発テロで経済が低迷するもののインフレ懸念もあり、思い切った金融緩和に踏み切れない米国が日銀に行わせた「代理量的緩和」だったはずです。

 当時とは世界の経済や金融市場の状況がかなり違いますが、先週(10月31日)の海外市場ではNY株式が史上最高値を更新するなど、新興国・ユーロ圏諸国などの株式市場が軒並み上昇していました。つまり早くも効果が現れたことになります。

 日本では怖いものがない旧大蔵省(日銀を含む)ですが、米国政府の要請は断れません。

 その「謝礼」は、2回目の消費増税と当面の円安加速に「目をつぶる」ことでしょう。日銀がいくら追加量的緩和を行っても当座預金残高が積み上がるだけで日本の経済活動が活発になるわけではなく、円安による輸入物価の上昇、長期金利の低下による日本の投資収益レベルの全体的な低下、それに10%への消費増税が日本経済にのしかかります。

 唯一のメリットは海外株高につられて日本株が上昇することですが、日本経済は消費増税と円安で「大不況」となるため、いつまでも上昇するというものでもありません。

 日銀の追加量的緩和で目立たなくなりましたが、同じ10月31日にモタモタしていたGPIFの資産構成変更が「これも唐突に」決定されたようです。しかしこれも国内債を大幅に減らし、外国債・外国株(ほとんど米国債と米国株のことです)を大幅に増やすものです。日本株は「ついでに少し増やす」だけです。

 つまり今回の「代理追加量的緩和」とは、米国をはじめとする世界各国にメリットがありますが、その「弊害」はすべて日本国民がかぶることになります。


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コメント
消費税10%のためにやりそうなこと
いつも楽しく拝見しております。

政府や日銀が、消費税10%を決定するために
今後さらに実行しそうなことはあるのでしょうか?
追加緩和が最後のカードだったのでしょうか?

10%にしないと国債が暴落するぞと
国民を脅すぐらいでしょうか?

そういう事です.まちがっていません.日本人ドM性質を見抜いています.なおFRB株式を米政府わ保有せずかつ個人非金融機関わ保有出来ない、法人税わ免除されている不思議な民間銀行です、NY連銀の株主が真の支配者。ロスチャイルド。GS、ロックフェラー。JPなどユダヤ系銀行が株主,これで 誰が 世界を支配し操ているかわかります.日銀株式も非公開ですが保有。
日本国民が被る弊害
いつも楽しく拝見しております。
いつも濃い内容を『分かったつもり』で読んでしまっています。
今回ご指摘の『日本国民が被る弊害』とは、具体的にどういう事がありますか?

消費税の負担、輸入品の高騰、などでしょうか?
筆者でわありませんが結局米国に流失した円わ2度と戻らず浪費されてしまうと言う事じゃ無いでしょうか.ヘアカットされます。
日本市場は吸い取られるのでしょうか?
やはりババ抜きか、米国がサプライズを画策か、日本に出口はなさそう?
やはり消費税狙いだけでは米国からは許可されないということでしょうか。世界に貢献する米国の、いや世界のポチ、日本は日本だけでのものではない(鳩山説?)。ですからあの竹中元大臣さえ言っているように増税によって財政が改善されることも年金福祉に本当に目的税化されることも絶対ありませんし、年金は減ることはあっても増えることはありません。世界貢献と天下り確保に役立つ予算額の増加とそれにタカル議員が増えるだけです。それでも国民はお人好しで財政再建の為だと思っていますが、もう再建可能地点にはとっくに戻れませんし貿易赤字しか有り得ませんので、まともな方々も居直って与党と一緒に予算分捕りに専念しているようです。これで米国は郵政民営化と同効果も得られたのでは?闇株さんはせめてうまく立ち回れるポチになれと言うのでしょうがポチにはポチの限界がありますね。
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