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東京電力の発電事業と送電事業の分離案

2011年04月06日

東京電力の発電事業と送電事業の分離案

 一部のメディアで報道されているのですが、東京電力を国有化する際に(もう既成事実化しています)、巨額の公的資金を投入して東京電力を救済するのは国民の理解を得られないため、発電事業と送電事業を分離処理する案が政府内で浮上しているそうです。

 なぜか、他のメディアを含めた追随の報道が一切なく背景を読むことも難しいのですが、これについて考えて見ます。

 そもそも、なぜ電力事業が今のような地域独占になっているのかというと、電力事業は「費用逓減産業」であるというのが教科書的な説明です。
 つまり、電力事業は初期に膨大な投資が必要のため、最初に投資をした企業の一人勝ちになってしまいます。そうすると独占企業となって勝手なことをされると困るので、地域独占を認める代わりに電力料金を認可制にしているのです。

 ただ、送電事業は確かに「費用逓減産業」ですが、発電事業は必ずしもそうではなく、発電事業に鉄鋼会社などの新規参入を促進し、また太陽光発電や風力発電なども含めてこれらに公平に送電網を開放すれば、電力価格の引き下げとサービスの向上につながります。
 これが送電事業と発電事業の分離で、それなりに説得力があります。

 確かに今でも電力の小売は自由化されているのですが、現状は強力な地域独占企業である電力会社が発電事業と送電事業を独占しているので、自由な競争は望むべくもありません。現在東京電力の地域下での外部発電会社からの供給シェアは4~5%といわれています。

 今般、この東京電力の処理と一緒に発電事業と送電授業の分離を進め、東京電力だけでなく日本中に10社ある地域独占に電力会社の支配体制を崩して競争原理を導入しようと言う、非常に真っ当な議論に聞こえるのですが、最大の疑問は、それがどこから出てきたか?です。

 もう、いやというほど分かったのですが、原子力発電を含む電力事業は、政府・官僚・学会・電力会社を含む巨大な談合・癒着の体質であり、彼等にとって発電・送電事業の分離を含む競争促進は決して望ましいことではないはずだからです。

 これについては、報道が非常に少ない中で、これ以上議論することはやめて成り行きを見守ることにします。

 もちろん、電力会社の地域独占が崩れ、発電事業の競争が促進され、全国的に無駄のない電力供給体制を作ることは、国民経済にとって大変望ましいことは間違いありません。
 ただ、これが新たな利権の発生と、外資をボロ儲けさせるという、いつもの間違いを起こさないようにしなければなりません。国民が電力を使うたびに、新たに官僚が焼け太り、外国企業が寝ていても儲かる、という体制にだけはしてはならないのです。

 最近、GEのイメルト会長と、仏アレバのロベルジョン社長が来日しています。これ以上日本がもたもたして、世界中で反原発の動きが出てはたまらないと思ったのでしょうが、同時に非常に大きなビジネスチャンスと思っているはずです。彼らには失礼かもしれませんが、これも3月25日付けの「禿鷲(はげわし)が舞い降りている」なのです。

 今後「スマートグリッド」という言葉が頻繁に出てくると思います。

 これは、「次世代送電網」と訳され、電力の供給・需要双方から制御し最適化できる送電網のことです。専用の機器やソフトウエアが必要で、もし本当に取り組むのであれば、巨大な需要が発生します。
 
 スマートグリッド関連銘柄というのも注目されると思いますが、個別に名前を挙げるのは控えておきます。

 世界的に見て最大の「スマートグリッド」関連銘柄がグーグルであることも覚えておいてください。

 オバマ大統領はクリーンエネルギー政策を主張し、スマートグリッド関連の研究・実験に予算をつけています。(米国には電力会社がなんと3000社もあります)
 中国でも1年前に、スマートグリッドを活用した電力供給体制の整備に最大4兆元(50兆円)を投入すると発表しており、世界的には何も新しい話ではないのです。

 東京電力の危機をきっかけに、日本でも正当な意味で「スマートグリッド」が進むことは、非常に良いことに違いありません。

 また10社もある電力会社が、合併や敵対買収などで生き残り競争をすれば、株主市場も非常に活性化すると思うのですが、さてどうでしょう?

 1984年に、米AT&Tが独禁法の関係で、市域電話会社を7社に分割して分離したのですが、その7社と独立系電話会社が激しい生き残り競争をし、結局生き残ったのはテキサス州を地盤にするSBCコミュニケーション、東海岸のベライゾン、中西部のクェストだけでした。
 しかも2005年には、SBCコミュニケーションが、なんと旧親会社のAT&Tを吸収合併して、社名もAT&Tに変えてしまったのです。

 この辺の話は、非常にダイナミックで参考になることが多いので、近々書いてみます。

平成23年4月6日

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ピットからの高濃度汚染水流出が止まりましたね。この材料でリバなければ、東電売ります。489円ホルダーです。
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