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量的緩和の弊害 円安の弊害  後半

2014年11月21日

量的緩和の弊害 円安の弊害  後半


 本日(11月20日)夕刻に円安が加速し、一時1ドル=118.96円、1ユーロ=149.14円となりました。

 10月30日のNY終値が1ドル=109.21円、1ユーロ=137.74円だったので、やはり翌31日に突然発表された追加量的緩和の影響が大きいようです。量的緩和についてはFRBが10月末に打ち切り、ECBは今も導入していない中で、日銀の積極緩和だけが際立っているからでもあります。

 さて昨日付け「同題記事 前半」では、主に量的緩和の直接的弊害について書きましたが、本日はその結果引き起こされる円安の弊害についてです。

 日銀を含む旧大蔵省の基本的な考え方は、「異次元」量的緩和で円安・株高・長期金利低下を演出すれば経済回復効果があるはずで、消費増税を強行しても問題がないということです。

 また財政状況の改善には「まず増税ありき」で、「経済を回復させて税収が増加するまで待つ」との発想はほとんどありません。

 しかし現在の日本では、何をさておいても「1000兆円の公的債務残高の安定的ファイナンス」を最優先に考えなければなりません。
 
 たかだか年間数兆円の消費増税のために(株高はともかくとしても)円安と長期金利低下を演出して、その結果1000兆円もの公的債務全体の安定的なファイナンスを危うくしているとは全く考えていないようです。

 つまり「現在の」日本は、経済・金融政策の優先順位を完全に間違っていることになります。

 「現在の」とした理由は、ここ1~2年は潜在成長率の趨勢的な低下、それに合わせてインフレ率と長期金利の低下、さらにその結果としての株高が世界的傾向だからです。

 つまり「現在は」直接的に経済活動を刺激する経済・金融政策ではなく、世界中から投資資金を自国に呼び込み、同時に自国から資金が海外に流出してしまわないような経済・金融政策が必要なはずです。

 そう考えると現在の日本は、「異次元」からさらに追加した量的緩和で日銀が「巨大で脆弱なヘッジファンド」になり、その日銀が発行する「円の劣化」が最近の円安加速の本質的な理由のような気がします。

 そして長期金利(長期国債利回り)の低下は、日本の投資収益・事業収益全体の水準を押し下げ、それがさらなる景気低迷と長期金利低下を招き、完全に負のスパイラルに入っています。

 つまりデフレから脱却するための量的緩和が、実はデフレ・スパイラルを引き起こしているのです。

 その中でも円安が最大の弊害となります。

 値下がりを続ける「円資産」に積極的に投資する外国人投資家は少なくなり、何よりも日本の個人金融資産が海外に流出してしまい、あっという間に1000兆円の公的負債を安定的にファイナンスできなくなってしまいます。

 つまり円安は財政破綻への近道なのです。

 もはや一刻の猶予もなく即刻この円安を止めるだけはでなく、緩やかな円高トレンドに戻す必要があります。幸か不幸か最近の円安加速で、多少円高になってもまだまだ「大変な円安」です。

 具体的には、「2%の物価上昇目標」を下ろし、「行き過ぎた量的緩和」を大幅に減額し、代わりに「毎年2%の円高目標」を掲げます。こうすると0.4%台の10年国債利回りが、米国10年国債利回りよりも高い2.4%台となり、少なくとも国内から海外への急激な資金流出が止まります。

 弊害もたくさんありますが、日本があっという間に財政破たんしてしまうリスクは回避できるはずです。

 そんな無茶な?と考えられると思いますが大真面目です。 11月24日に配信する有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」で、実際の数字を挙げて徹底的に解説します。


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コメント
FRBの様に出口に向かい終了出来ればよいが出口わ無い。クロトンわ嘘ついている.見越して日銀わ評価損を計上しなくてすむ償却原価法に2004年に変更、時価評価でわない.減損処理不要.つまり金利上昇してもリスクが表面化しないとある,だから上昇しても日銀わ大丈夫しばらくわ言い逃れる,ある日突然倒産発表があるかも。
首相がアベノミクス以外の方法があるのか?
といってましたが
たとえば地価の値上げ施策をやらないのはなんなんでしょうね?
担保価値が上がれば銀行融資もやりやすくなり中小企業は復興すると
おもうんですが。
円高へ?
日本は失われた20年で円高デフレ債券バブル・円バブルが進行し、日本はデフレスパイラルに陥りました。デフレ不況では税収減となり、国は借金で首が回らなくなりました。ミンス党が主導した国の行政財政改革は失敗し、経済成長で財政再建しなければならないということが国民に共有されました。
そこで、デフレ脱却・インフレを唱えるアベノミクス実施となりました。
残念ながら、日本は高齢化が進み、労働市場逼迫もあって財政再建する力は残っておらず、アメリカなら経済成長できる政策も日本ではGDPマイナス成長となりました。
円安・株高・金利低下がアベノミクスの成功方程式ですが、黄信号となりました。
アベノミクスに停滞は許されません。なぜなら、日本は失われた20年もの間、俺が本気出せばいつでも借金返せるとうそぶいて来たからです。いざ、借金を返す段になって、ちょっと待ったでは、銀行から貸し剥がしに遭います。
アベノミクスは当初立てた計画を淡々と進めなければなりません。増税延期は後戻りではないのでまだ悪くないでしょう。
しかし、円高は絶対にいけません。後戻りですから。
通常経済下での最後のチャンスがアベノミクスです。失敗すれば準千字経済体制に移行しなければなりません。それは、ある日突然に起こります。凶暴な外国人は日本から駆逐しておかなければ、政府に大惨事が襲います。
国内資産
個人のキャピタルフライトによって国内預金残高が大幅に減ることはないと思います。
なぜなら大勢の日本人にとって、まだまだ海外へ資産を逃避させるのは敷居が高いからです。しかし、それでも金融庁はマネロン対策に乗じて海外金融機関に圧力をかけているのは事実です。何かをきっかけに、あるいは徐々にキャピタルフライトが流行る前に先手を打っているようにみえます。
将来的には国民の資産で国の負債を相殺する、ということになるような気がしています。もしくは、今の状況だと、もうそれは始まっているかもですね、分かりにくく見えずらい形で進行していくのでしょう。
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