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フラッシュバック その7

2014年12月05日

フラッシュバック その7

「イスラム国(ISIS)の行方」  2014年8月28日の記事

 闇株新聞の休止期間が、当初お約束した2週間に近づきました。休止中にある程度は書き上げるつもりだった「新刊」は、実はあまり進展していません。しかし衆議院選挙、日本国債の格下げ、ECB理事会(とりあえず金利は据え置きのようです)など重要ニュースも多いため、来週は何とか再開しなければと考えています。

 本日のフラッシュバックは、先日「カリフ」バグダディーの家族が拘束されたと報じられているイスラム国(ISIS)についての8月の記事です。

 以下本文です。


 日本では「イスラム国」という名称で呼ばれていますが、これは世界的に使われているIslamic State of Iraq and Syriaの直訳で、「国」と呼ぶにはややニュアンスが違います。したがって本誌はISISで統一することにします。

 ここのところ数々の残虐な行動が報道されているISISとは、2000年頃にヨルダン人のアブー・ザルカーウィーが設立したテロ組織が前身で、2004年頃にはウサマ・ビン・ラディン率いる国際的テロ組織・アルカイーダと合流したのですが、2006年頃には分裂していました。

 ISISはイスラム教・スンニ派とされており、2010年頃から指揮をとるアブー・バクル・アル=バクダディをカリフとして、世界中のイスラム教徒はバグダディに忠誠を誓うべきと主張しています。

 カリフには、イスラム教の開祖・ムハンマドの教えを正しく引き継ぐ者(スンニ派)、あるいはムハンマドの血筋を引く者(シーア派)との違いがあります。ところがISISはスンニ派でありながら、バグダディはムハンマドの子孫であるとの矛盾する主張をしており、単にイスラム教を勢力拡大やリクルートに利用しているだけのテロ組織なのでしょう。

 ちょうど毛沢東が共産主義を利用して中国人民を掌握し、いまだに中国共産党が中華人民共和国を支配し続けていることと似ていなくもありません。

 しかしISISは、間違いなく「前例がないほど資金力と近代兵器と残虐さ」を備えたテロ組織で、イラク北部ではイラク中央銀行の支店を襲撃して4億ドルを手に入れ、クルド人が住む地域の油田から収奪した原油をスポット市場で換金し(だから原油価格が下落している)、新たな人材と武器を確保してさらに拡大しています。

 オバマ大統領はようやく8月14日に、スンニ派を弾圧してISISが勢力を拡大する下地をつくってしまった無能のマリキ首相を辞任させ、イラク北部への空爆を指示しましたが、全体的に及び腰の感は否めません。

 昨年もオバマ大統領はイラクの隣国・シリアで、反政府軍に毒ガス兵器を使ったとして一旦は空爆を指示しておきながら取り消す失態を演じており、中東全域における影響力の低下が目につきます。

 しかし突き詰めて考えれば最大の原油産出国であり長く欧米石油メジャーと親密な関係を保っていたサウジアラビアと米国との関係が、「ギクシャク」しているところに行き当たります。

 サウジアラビアは、イスラム教・スンニ派の最大の盟主であり(サウジアラビア王室はスンニ派でも最も戒律が厳しいワッハーブ派です)、イラン・イラクを中心とするシーア派とは絶対に相容れません。

 しかし米国はシーア派のイラク政府(マリキ辞任のあとはアバディ第1副議長を首相に任命しました)最大の後ろ盾であり、さらに最近はシーア派の盟主であるイランとの対話も始めてしまいました。

 これはサウジアラビアにとって見過ごすことのできない事態であり、昨年10月には国連安全保障理事会の非常任理事国を辞退してしまいました。

 サウジアラビアでは本年4月に、22年間も駐米大使を務め諜報部門のトップだったバンダル王子が更迭されたのですが、これは米国政府の圧力だったと考えられます。このバンダル王子こそアルカイーダやISISの最大の支援者であると同時に、米国政府の中東政策における最大のアドバイザー(悪くいえば情報提供者)だったはずです。

 そのバンダル王子を、米国政府がサウジアラビア王室に圧力をかけて解任させた理由は、同時多発テロにも何かしらの関係があったと米国政府が考えたのではなく、逆にバンダル王子を介して米国政府とアルカイーダが「何かしらの繋がりがあった」と勘繰られることを恐れたとも考えられます。

 しかしそのバンダル王子が(解任直後に毒殺されそうになったとの噂まであります)、6月にアブドラ国王に助言を与える極めて影響力が大きな「国王顧問」として復活していました。

 つまりサウジアラビア王室が、その頃からISISを強力に支援し始めたと考えるべきです。ISISがイラク北部で「急に」勢力を拡大し、「独立」を宣言した時期に符合します。

 つまりISISはサウジアラビアという強力な後ろ盾を得ており、中東情勢はサウジアラビアと米国の「ギクシャク」が想像以上に大きく、さらに混沌とすると考えるべきです。


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コメント
国連
韓国人には金を出すという意識は低い。日本の百分の一も出していない国連分担金もだから目一杯滞納してきた。
韓国は日本のおかげで先進工業国の一員になれた。
OECDにも入れたが、 ここは国民純生産の0.7%をODAとして供出する約束がある。韓国はそれも無視して雀の涙の額で逃げている。
潘基文は韓国の文化「身内登用」を国連に持ち込んだ。
事務総長スタッフには一割以上の韓国人が入り込んだ。
韓国では身内が高いポストに就くとすぐに汚職に手を染める。
その意味で注目されたのが国連イラク支援派遣団の官房長に潘が娘婿を任命したことだ。
イラク関連ポストは大きな金が動く。前任のアナン事務総長の息子も巨額の不正な金を得ていたことがばれた。
こうゆう不正に目を光らせるのが国連内部監査部だが、潘はこのポストにいた凄腕の元米検察官の再任を拒否し、監査部の要員補充もしなかった。
今、監査部の欠員率は76%。 部屋はがらがら、人手不足で通常の監査業務もまともにできていない。それにしてもここまであけすけにやる人も珍しい。
韓国人事務総長と日々接する内部の鬱積は大変だとは想像がつくが、その苦痛を今年退任したインガブリット・アーレニウス前事務次長(スウェーデン人)が潘基文本人に書き送った。
前次長は潘を「指導力がなく」「傲慢で戦略がなく、世界の問題を解決するパートナーとしてこれほど不適格者はいないとみなされている」と評している。

「北朝鮮似非右翼のお馬鹿さん達へ」
国連の常任理事国でも無い韓国が
何故国連分担金云々言われるのか理解に
苦しみます。アメリカや支那が、支払えばいいでしょ!
北朝鮮はいくら払っているのかな?ここは日本国だぞ!
北朝鮮系の似非右翼は韓国の悪口しか
言いませんね。悔しかったら改革開放して経済発展して下さい(笑)
闇株新聞さんもこんな北朝鮮似非右翼のゴロツキのコメントを、掲載して恥ずかしいですね。石川元議員はお元気ですか?
共産党と社民党の消滅を望む氏の
コメントに拍手。

to下のコメント
非l常任理事国も分担金はあるだろ!
それに韓国人の民族的性格は
唾棄に値する・・
最近もサウジは妙に静観してますよねー
イスラエルもですが。



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