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スカイマーク・エミレーツ・エアバス

2015年01月29日

スカイマーク・エミレーツ・エアバス


 連想ゲームではありませんが、この順番に問題が起きるような気がします。

 先頭のスカイマークはとっくに問題になっており、本日(1月28日)民事再生法の適用を申請したようです。

 スカイマークは昨年(2014年)7月に円安による燃料費高騰などで経営不振となり、発注していたエアバス社の超大型旅客機A380・6機の導入計画見直しを発表していました。それにより最大7億ドル(826億円)もの違約金をエアバス社に請求される恐れが出ていました。

 また昨年9月には2015年3月期の業績を136億円の純損失に大幅下方修正しており、その後はJALとの共同運航、ANAとも共同運航、ANAに出資要請、内外のファンドへの出資要請、一転して自主再建など次々と噂が飛び交い、結局は民事再生法となりました。

 世界では航空会社の破綻は珍しくなく、翌日から何事もなかったかのように運航が続けられます。

 ただスカイマークは最大債権者がエアバス社になる可能性があり、7億ドルもの違約金支払いを回避するためには中途半端な民事再生法ではなく破産にしてしまうべきと考えます。

 ところで世界の航空機市場は国際線も含めて需要の中心は中型機で、A380のような超大型機の需要は非常に限界的です。ライバルのボーイング社はこのサイズの航空機を製造していません。

 そしてこのA380には約300機の受注残があるそうですが、そのうち何と140機をドバイのエミレーツ航空が発注しています。このエミレーツ航空、カタール航空、エティハド航空(アブダビ)といった産油国の国営航空会社が、A380に限らずエアバス社に大量の航空機を発注しています。

 これらの産油国は国土が狭く人口も少ないため、自国民や自国への観光客のために大量の航空機を発注しているわけではなく、欧州・アジア・アフリカの中間にある「地の利」を活かして世界中でシェアを奪い取ろうとしています。

 既存の航空会社やLCCに対抗して、徹底的な高級感を売り物にしています。

 いくらなんでも「やりすぎ」です。昨今の原油価格の下落は航空会社とすれば業績にプラスですが、何しろ原油輸出だけで外貨を稼ぐ産油国の国営航空会社なので、差し引きは大幅なマイナスとなるはずです。

 早晩これらの国営航空会社の超拡大政策が行きづまり、スカイマークどころではない大量の超大型機・大型機のキャンセルが発生するかもしれません。繰り返しですが世界の航空機市場では超大型機・大型機の需要が限られているため、キャンセルが出ると改めて転売することが大変に難しくなります。

 そして最後がエアバス社です。

 1月13日に発表されたエアバス社の2014年通期決算では、目標を上回る過去最高の629機を引き渡しました。中型機のA320タイプが中心ですが、A380も30機含まれています。

 そして驚愕すべきことは2014年12月末現在のエアバス社の受注残高が航空史上最高の6386機(過去最高だった2014年の引き渡しの10倍!)、その金額が9193億ドル(108兆円!)にもなります。

 これを「エアバス社は長期に渡って絶好調である」と考えるのか「いくらなんでも大丈夫かなあ?」と考えるのかは、これからの世界の経済状況次第です。また原油価格の下落を「プラス材料」と考えるのか「マイナス材料」と考えるのかも同じです。

 そもそも原油価格がここまで下落するとはほとんど予想できなかったように、これからの世界経済では「誰も疑わなかったことが脆くも崩れる」ことが多発しそうです。

 スカイマークの民事再生法申請のニュースを聞いて瞬間的に考えたことは、次はエミレーツ航空(それにカタール航空、エティハド航空)に問題が起こり、さらにエアバス社にも波及するのではないかということでした。

 2014年8月6日付け「このままだとエアバス社に食われてしまうスカイマーク」も読んでみてください。


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100㌦以上の価格が長期維持されている事に皆懐疑的であったし
>世界経済では「誰も疑わなかったことが脆くも崩れる」ことが多発しそうです
は?です

2012年の野村倒産予想といい少し馬鹿記事が過ぎるのではないですか?
名無しさんへ

原油価格が長期間100ドルを超えることに懐疑的であったのなら、それはあなたに素晴らしい先見の明があっただけで、世界中が予測できなかったからこんな大騒ぎになっているのです。ぜひその素晴らしい先見の明を今後も生かしてください。

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とてつもない購買力ですねw
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