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日本取引所グループが不適切なIPOへ対応策

2015年04月03日

日本取引所グループが不適切なIPOへ対応策


 日本取引所グループの斉藤惇CEOが3月31日、新規株式公開(IPO)案件で不適切な案件が相次いでいる問題への対応策を正式に発表しました。

 新規公開会社の経営者による不適切な取引について上場審査を強化するほか、IPO企業に対して業績予想の前提条件や根拠の適切な開示を要請するなどの内容で、不適切な一部の企業によってIPO制度が悪用され成長企業への円滑な資金供給に水を差しかねないとの懸念からのようです。

 さらに斉藤CEOは、上場を目指す企業と接する証券会社や監査法人の責任に言及し、投資家が不当に不利益を蒙らないように、双方に協力を求めていくとも強調しました。

 それ自体は「当然すぎるほど当然なこと」ですが、日本の証券市場を独占する巨大な官制取引所である日本取引所の斉藤CEOは、どうも上場審査の最終責任が日本取引所グループにあることを完全にお忘れのようです。

 東京証券取引所(当時)がITバブルの真っ最中に、わざわざ東証マザーズ市場を開設し、そうでなくてもバブルだったIT業界の未成熟企業を粗製乱造的に多数上場させ、それらの企業が今ではかなり「ハコ企業」となり漂流していることは、一切気にされていないようです。

 また数多くの「インチキ中国企業」を上場させて、不良中国人が「あきれるほど悪質な手口」で巨額資金を日本の証券市場から奪っていく場所を提供していたことも、全く他人事のようで一切問題視されていません。

 この「インチキ中国企業のあきれるほど悪質な手口」は本誌で何回も取り上げていますが、2012年9月28日付け「ますます警戒が必要な株式市場の中国問題」だけでも読んでみてください。

 さて今回、日本取引所グループが対応策を発表する直接のきっかけは、gumi(コード・3903)による上場直後の大幅業績下方修正のようです。以前にコメントをいただいていましたので少し詳しく解説します。

 gumiは2014年12月18日に東証1部(!)に上場したのですが、その時点における2015年4月期の業績予想は、売上高310億円、営業利益13億2900万円、最終純利益8億800万円と発表されていました。

 そして上場前の2014年9月には244万株の第三者割当増資(1株=1362円)で33億円を、上場時にはオーバーアロットメントを含めて178万株の公募増資(1株=3300円)で59億円と、合計92億円の巨額資金をかき集めました。

 そしてそこから2か月半たった2015年3月5日に、何と売上高を265億円、営業利益を4億円の赤字、最終純利益をゼロ(それで済むはずがありませんが)と、堂々と大幅に下方修正してしまいました。

 ちなみに株価は「初値」が公募価格と同じ3300円で、本日(4月2日)の終値は1437円と56%安となっていますが、それでも時価総額が417億円もあり、数多い先輩「漂流企業」のように株価は長期間低迷することになりそうです。

 まあ今回はさすがに日本取引所グループの斉藤CEOも「いい加減にしろ!」と激怒されたようですが、最終上場許可を下された責任は今回も全く気にされず、幹事の野村證券を「知っているはず」、監査の新日本監査法人を「わからないでは済まされない」と糾弾されています。

 ここまでなら単なる「後追い記事」なので、もう少し付け加えます。

 本誌は株式市場のメニューには、未成熟な企業にでも資金調達や株式の売買ができる場(専用取引所のようなイメージです)を提供する意義は「ないではない」と考えています。そうなるとgumiのようなケースが続出することにもなりますが、それは捜査当局がすぐに出動すればよいだけで、投資結果そのものは投資家の自己責任と考えるべきです。

 なぜそう考えるのかというと、いくら凡庸なビジネスモデルや経営者でも事業資金が潤沢に調達できれば生き残ることができ、知らないうちに「優良企業」になってしまうこともあるからです。

 その典型例は、2000年のITバブルが弾ける直前に上場して500億円近い資金を調達した楽天で、さすがにそこまで資金が潤沢にあるとビジネスモデルや経営者の資質に関わらず、いつのまにか「優良企業」になってしまっています。

 株式市場にはそんなケースがあってもよく、そういう可能性がある(まあ宝くじ並みの確率でしょうが)専用取引所があってもよいと考えるのです。


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そもそもIPOが特別視されているのが謎。
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野村OBの闇株さん一言よろしく
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