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ソフトバンクの問題点

2015年05月22日

ソフトバンクの問題点


 5月11日に発表されたソフトバンクの2015年3月期連結決算は、売り上げが前年比30.1%増の8兆6702億円、営業利益が同8.8%減の9827億円、純利益が32.1%増の7636億円となりました。

 決算IRでは、営業利益は前年度に計上していたガンホーなどの子会社化に伴う一時的な利益2538億円が剥落したために減益になったと強調していますが、今期はアリババ上場に伴う持ち分変動利益が5996億円あったことは「さりげなく」書いてあるだけです。

 また80%を保有する米スプリントの米国における決算は、2014年10~12月期に減損に伴い23億7900万ドル(2855億円)の純損失に沈み、通期(2014年1~12月)は33億5000万ドル(4020億円)、2015年1~3月期でも2億2400万ドル(268億円)のそれぞれ純損失となっているはずです。

 ところがソフトバンクの連結決算では、米スプリントの純損失の大半を占める減損を取り込んでいません。これは日米会計基準の違いと説明していますが、買収した子会社の減損は「のれん代」の範囲内という解釈で、収益化のめどが立たなければ買収金額の216億ドル(当時は円高だったため1兆8000億円)を大幅に減損する必要が出てきます。

 ドル箱であるソフトバンクモバイルの部門収益は5473億円(前年比301億円増)と相変わらず絶好調で、ソフトバンクとは典型的な規制に守られた国内携帯電話事業で稼いだ収益を、日本の消費者に還元することなく、相変わらず気前よく海外投資に「ばら撒いている」ことになります。

 いつも書くことですが、ソフトバンクが適正な競争で稼いだ収益を海外投資にばら撒いているのであれば「お好きにどうぞ」となりますが、現状の国内携帯電話事業の規制に守られた「ぼろ儲け」をばら撒いているのであれば「順番が違うだろう?」となります。

 さて決算発表があった5月11日に、もう1つ重要な発表がありました。

 ソフトバンク(7月1日からソフトバンクグループ)は、昨年10月にグーグルから引きぬいたニケシュ・アローラ氏を代表取締役副社長に抜擢し、実質的に孫正義・代表取締役社長の後継者に据えました。

 同時に2015年4月に国内通信会社4社が合併して発足したソフトバンクモバイル株式会社の代表取締役兼CEOの宮内健氏は、ソフトバンクグループの代表権を外され取締役となりました。

 アローラ氏の能力はわかりませんが、同氏がソフトバンク入りしてわずか6カ月ほどの間に矢継ぎ早に海外企業7社を約2300億円で買収しています。

 その7社とは、レジェンダリー・エンターテインメント(米国の映画会社、270億円)、スナップディール(インドのネット通販会社、680億円)、ANIテクノロジーズ(インドの配車サービス会社、230億円)、ロコン・ソリューションズ(インドの不動産仲介サイト、110億円)、トコペディア(インドネシアの通販会社、110億円)、クラブタクシー(シンガポールの配車サービス会社、300億円)、トラヴィス(中国の配車サービス会社、700億円)となっています。

 アローラ氏はインド人なのでインドの会社が多いようですが、ちょっとみただけでも「こんなのばかり買って大丈夫なのかなあ?」とか「ソフトバンクとのシナジーがあるのかなあ?」などと心配になってしまいます。

 今回のアローラ氏の「昇格」で、そのピッチはますます加速してしまうことになります。

 もう一度だけ繰り返しますが、これらの買収資金は日本の消費者が支払う「規制に守られた割高な通話料」で賄っているのです。

 米スプリントを買収したときも、同じように日本の消費者が支払う割高な通話料を米国に還元していると批判したのですが、それでもスプリントは携帯電話会社なので全く理解できないことはありませんでした(注)。

(注)日米の携帯電話市場は基幹システムが全く違うため、実際にはシナジー効果は全くありません。全く別の仕事をしている会社です。

 しかし日本の消費者は、インドの配車会社や不動産仲介サイトを「べらぼうな値段で」買収するために、割高な通話料を支払っているわけではありません。

 それがソフトバンク最大の問題点なのです。


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コメント
買収企業の損切の難しさ
通話料金はNTTだけの時代よりはよくなりました。
それでも携帯電話料金は高いままになってしまいました。
だから総務省もMVNO推進をしているわけです。

ソフトバンクのパケットロスを調査している方がいます
http://blog.rocaz.net/2011/06/1222.html
これはアプリ通話や動画などの場合途切れやすいことを意味してます。それでもいいのです。安くてきちんと説明しているのであれば、です。価格は各社横並びです。

 この状況が事実であればなぜ海外投資をしているのか疑問です。会計解釈で「うまくいく」こともあります。それでも会計解釈は後の会計解釈への負債になり、場合によっては社員が東芝のようなことをしてしまうこともあるわけです。財務諸表を見ていて会計解釈や見せ方が上手な会社と不器用な堅実な会社のどちらがいいかよく私は迷います。株価が上がりやすくても脆い企業があるからです。これを判定するのは非常に難しいです。

孫さんが上手なのは海外技術を日本に持ち込むことです。買収ではなく投資の才能もあると思います。孫さんに期待するのは損切りの英断です。一番日本人が苦手なところですからぜひお手本を見せてほしい。孫さん自身は株主で配当があれば安泰なのですから恐れずに行えます。

もはやソフトバンクを誰にも止められなくなりました。JRも銀行も巨額出資しているためソフトバンクの株価に影響することはしたくない。優良大口顧客でもある。ともに進むしかないわけです。

戦争の頃、誰も止められなくなった日本を見ている気がします。誰も決められないままずるずると進んでしまう。管轄官庁が気づきつつも責任を取らない。問題が起こってから「想定外」とのたまう。官僚に責任が回らない非常に便利なやり口です。問題が起これば天下り先も確保できたりします。銀行も同じ。未然に防ぐ動きができない。そんなことしたら解雇や降格のリスクが怖い。これは公共の利益になっているのでしょうか。
SBは相変わらずバラマキ大好きですねぇ。
昔は爺ちゃん婆ちゃんにADSLモデムをばら撒き、今は日本の契約者からボッタくった金を海外にばら撒いてる。
金庫番が株屋の北尾氏から銀行家の笠原氏に代わり危うい投機会社からまともな事業会社へ変身したと思ったのですが、利益を顧客や株主に還元せず再び海外ブランドに大枚はたく買い物依存症の症状が表れ始めたのは残念です。
かつてはドコモとKDDIは暴利を貪ってる、日本の通信市場は不公正だと総務省を批判してたのに、今じゃ二社以上に暴利を貪る毀誉褒貶ぶりが孫氏の商法ですね。

通信料の問題と投資の問題は分けた方がいいですよ。
言ってることが支離滅裂になっていますよ。
通信料が問題ならば通信料について、
投資が問題なら(経営者や株主からしたら余計なお世話ですが)投資の問題として分けて書かないと。

統括原価方式で海外投資分が通信料に乗ってくるというのであれば話は別ですが、そうではないのでしょう?
すみません、人名ミスしちゃいました。
SBホークスの選手は笠原さん
球団社長は笠井さんでしたね、失礼しました。

「欽定満州源流考」
感情的な記事ですね(笑)孫氏は、投資家として
大変優れてますよ!韓国系だからと叩く人は
嫉妬心が強く自分では対して努力もしないネトウヨ系
の人達です。闇株新聞さんどうしたの?
損叩きは
いつものことですw

まぁ質が悪くて安いサービスに金を払う日本人が悪いのですがね。
うーんこれは賛同しかねます。闇株さんには投資家としての視点を失わないようにして頂きたい。ガバメントではない私企業が法に規制されていない投資を行うことに問題は無く、その投資が下手ならばそれを罰するのは市場です。ソフトバンクだけが規制に守られているわけではありません。ちなみにバークシャーハサウェイは保険会社のキャッシュを使って投資をする、いわばソフトバンクと同じようなスキームですが、その論法でいくと、バフェットもけしからんやつという訳ですね。彼はコーラを買って成功し、孫氏はBABAを買って儲けた訳ですが。
海外投資で儲けて売るのでは?
ブログ筆者の当記事は矛盾していませんか?
〉今期はアリババ上場に伴う持ち分変動利益が5996億円あった?
〉しかし日本の消費者は、インドの配車会社や不動産仲介サイトを「べらぼうな値段で」買収するために、割高な通話料を支払っているわけではありません。?

17年前に孫社長がアリババに国内で稼いだ20億円を投資して現在は8兆円の含み益が有るらしいが、これを否定するんでしょうか?国内で投資してもシャープ他の様に大失敗して倒産寸前の会社も沢山ありますよね!
インドの会社がアリババの様に化ける可能性が無い事が貴方に分かる?では化ける会社を貴方はを知ってるんですか?

大前研一氏曰く、孫社長はあのウォーレンパフェットより投資収益率が良いとの事です!
ブログ筆者が孫社長を好きで無いのは過去記事より分かるが余り理論的では無い感情論を書かれても納得しかねる。
冷静に投資家としての意見が聞きたいもんですね!?

私は筆者の主張はよくわかります。

あれほど日本の携帯電話料金を安くすると言い、今は横並びの状況です。

ただ通信料金を安くすると言っていたかは覚えていないので、スマートフォン時代を見越していた先見の目があったとも思います。(パケット代が高いから儲かるからです)私の家族4人の支払い額は昔よりもあがりました。

海外投資で成果がでたところで、私達一般の日本人にはあまり関係ないです。

投資会社としては一流だと思いますので、国内産業に投資し、世界で闘える会社を育てていただきたいです。

孫さんが社長のうちに是非、日本の産業を育成する方向へシフトして欲しいと思っております。





資本収支で国内還元されている筈
〉海外投資で成果がでたところで、私達一般の日本人にはあまり関係ないです。 ?

今期ソフトバンク決算でアリババ上場に伴う持ち分変動利益が5996億円は、海外投資分が国内に還元された訳で国税庁には莫大な税収が入っていますよね!メリット大ありでは?

今更、国内企業に投資と言っても人口減少の日本国で投資しても孫社長の言う、将来株式時価総額200兆円で世界トップ10の企業に成るのは無理、やはりインドやアフリカ?か何処か人口、市場規模がどんどん伸びる所へ投資するのが当然!

売上100兆円で純利益が5兆円?会社が日本国で登記してある限りは増えた利益に見合う税収が入る訳で別に国内、海外企業にこだわるのは無意味でないかと思いますが!?






今から、「海外投資で成果が出たあかつきには携帯料金の値下げで還元します」と孫さんに宣言して欲しいかな?

官僚よりも、その発言があれば頼りになりそうな気がしてならない。

そしたら、首相になって欲しい!
孫社長クラスがあと10人いたら?
優秀な投資家?で有るブログ筆者がソフトバンクの海外投資を批判する意味がイマイチ不明ですね?孫氏は投資家と言う観点から見て日本では断トツで一番と思います。

過去のNTTの大失敗の海外投資の数々(累損で2兆円?)
「ドコモ、巨額海外投資で4度目の撤退 印進出も秒殺 国際戦略が完全に頓挫 」
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1426733985/

ドコモがインド市場でも携帯会社に投資して失敗、撤退を決めた。筆者がドコモの批判をしているのは有るかもしれないが自分は見た記憶が無い、但しドコモが高い国内料金からの金を投資するのは別に悪く無いし、投資が成功してお金が回収出来れば全く問題無い、投資に失敗の結果が悪いだけ!

投資は法律違反が無い限りリターンが有れば成功だし、リターン無ければ失敗で高い携帯料金とかは全く関係無い筈。
ちなみにスプリントを減損処理して1兆8千億円マイナスになってもアリババの含み益8兆円からは未だ充分に投資余力有ります。
今一番強化しているインド市場でドコモの様に闇雲に投資して丸損する様な会社から見れば、インド人では世界で現在恐らく一番優秀なグーグル元COOに投資部門を任せているのは完全な王道と見えます!

インドでもまた一社でも大化けする会社が有れば◯兆円の利益でしょう!孫社長レベルのトップが10人もいれば80兆円の利益で日本人全員?が遊んで暮らせ無いまでも税収が大幅増で日本国財政に大いに寄与すると思うのは自分だけですかね。100億円の個人寄付したのも孫社長でしたが!?
国にとって通信は大切な技術であり、世界の最先端にいなければならない技術です。太平洋戦争においても敗因の1つではないでしょうか?
昔、NTTは国産のルーターが欲しいといって高額になるにもかかわらず、日本の通信機器メーカーに作らせようとしていたと思います。そういった技術を育てるために規制があると思っています。
筆者の言っていることは、ある程度正しいと思います。
そういうお金を回収できるのかと疑問符が付くような投資につぎ込むことはどうなのかなぁと。
孫さんの今までの投資はとても上手だったことはもちろん認めますが・・・
感情的なコメント多いね。
チャートへの影響は人気投票の面もあるから油断できないな。
「株価が下がる可能性はどこにあるのか」っていう視点を期待して読んでる人が大半かと思ってたけれども・・・
日本の資金が海外に流出することで、どのような影響が株価に現れるのか説明が望まれてるのかも。
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