闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

オリンパス事件の光と影  その18

2015年10月27日

オリンパス事件の光と影  その18


 いつまでたっても奇怪なものが出てくるオリンパス事件の続報です。

 東京地検特捜部は10月23日、オリンパスの損失隠しを指南していた米国在住の佐川肇氏を(東京で)在宅起訴したと発表しました。

 佐川氏はジャイラス買収に絡む損失隠しの直接的相手方となったアクシーズ・アメリカ代表であり、それがオリンパス事件の核心というなら間違いなくオリンパスを含めた全関係者のだれよりも深くかかわった当事者であり、ほぼ全体の構図を考案して実行した「主犯」ともいえる存在でした。

 事件発覚直後は第三者委員会や東京地検特捜部の呼び出しにも頑(がん)として応ぜず、早々と米国の証券取引委員会(The Securities and Exchange Commission、以下SEC)およびFBIに積極的に協力して多数の情報提供(もちろんオリンパスにとって不利な情報です)を行っていたはずです。

 その見返りとして2014年9月5日にSECから、将来米国で証券業務に従事しないという米国の証券犯罪としては冗談のような軽い処分だけで無罪放免されていました。身柄も拘束されず罰金も一切請求されず、オリンパスから得た高額報酬でフロリダの高級リゾート地・ボカラトン(Boca Raton)で悠々自適の生活を送っていました。

 SECの決定文で佐川氏は被告(Respondent)とハッキリと特定されており、証券取引委員会の捜査における協力を鑑みての( based upon his cooperation in a Commission investigation)処分であるともハッキリと書かれています。

 完全なる司法取引です。米国当局が佐川氏の提供した情報でオリンパスを訴追する可能性は十分残りますが、佐川氏はこれで完全に解放されています。

 一方で、大変不思議なことに日本では完全に見逃されたシンガポール・ルートで、預金担保で融資を受けていたにもかかわらず預金残高だけを記載した残高証明書を交付していたとされるチャン・ミン・フォン氏は2012年12月に米国へ入国した際にFBIに逮捕され、長期間拘留ののちに禁固5年・巨額罰金(金額は不明ですがオリンパスから得た報酬・1000万ドル全額のようです)の有罪が確定しており、どこまでいっても不公平感が残る結果となりました。

 さてそんな佐川氏が、何でのこのこと日本に帰ってきて証券取引等監視委員会と東京地検特捜部に出頭し、何で告発を受けた特捜部も在宅起訴で済ませてしまったのでしょう?報道では東京地検特捜部はこれで捜査終了と言っています。

 あくまでも本誌の推測ですが、早く終了させたい東京地検特捜部が佐川氏に「逃げ回っていたら死ぬまで帰国できませんよ。海外逃亡は時効にカウントされないので帰国次第逮捕しますよ。でもここで帰国したら逮捕せずに在宅起訴にしてあげますよ。裁判は1回で終わり、どうせ執行猶予で追徴金も請求しませんから痛くも痒くもありませんよ」とでも囁いたような気がします。

 やはりオリンパス事件の核心とされたジャイラス買収に絡む損失隠しの「主犯」でありながら、海外逃亡中で逮捕も取り調べも全くできていないでは格好がつかず、いつまでたっても継続案件になってしまうので東京地検特捜部が急いだのかもしれません。

 佐川氏はどこまで行っても、オリンパスから1000万ポンド(17億円)の高額退職金をせしめたウッドフォードと並ぶ、オリンパス事件最大の「勝ち組」となります。

 ところで報道では佐川氏の住所が「東京都新宿区」となっており、そこで在宅起訴されたわけですが、米国在住の佐川氏には日本の住所がないはずです。

 これはどうも佐川氏が保有しているマンションで、オリンパスに見つかって損害賠償請求訴訟を起こされ差し押さえられている物件のようです。ところがこれまでの佐川氏はこの裁判に出席できず、このままだと物件はオリンパスに奪われてしまうため裁判に出席して戦うつもりなのかもしれません。オリンパスから高額報酬を得ているので、マンションの1つくらい「お返し」するべきだと思うのですがね。

 今回は報道から時間がなかったため表に出ていない全貌をお知らせすることができませんが、完成が近い単行本では余すところなく取り上げます。

 「単行本はいつになったら完成するのだ?」と言われていますが、書き直しを重ねて大変に充実した内容になってきていますので、今しばらくお待ちください。扶桑社の編集の皆様、お待たせして大変に申し訳ございません。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:8 | TrackBack:0
関連記事
コメント
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/6864
一向に報道されないSFOとかどうなったんですかね?


http://www.sfo.gov.uk/our-work/our-cases/case-progress/gyrus-group-limited-and-olympus-corporation.aspx
SFOは止まってるのかな
チャン在籍時のトランスデジタル絡みの政治家が
与党にいっぱいいますから発展しないんでしょうかね?
なんか予感がしたんですよね~
http://www.sfo.gov.uk/press-room/latest-press-releases/press-releases-2015/gyrus-group-ltd-and-olympus-corporation.aspx

「The SFO could not have prosecuted individuals in this case because Japan does not extradite its nationals.」
>裁判は1回で終わり、どうせ執行猶予で追徴金も請求しませんから痛くも痒くもありませんよ

あ、闇株さんの見立て通りでしたね。。
負け組さん昨年末出所されたらしいですよ
オリンパス本長期発売未定の闇株さん注目の一冊きますね!!

「野村證券第2事業法人部」講談社
横尾 宣政 (著) 発売日: 2017/2/22

内容紹介
トヨタを上回る約5000億円もの経常利益を叩きだし、日本一儲けた会社だった野村證券。その黄金の日々を克明に描く。
厳しいノルマで次々と社員が辞めていくなか、飛び込み営業で新人トップの成績を上げ、「コミッション(手数料収入)亡者」とまで呼ばれるようになった著者。後に社長になる「小タブチ」こと田淵義久氏に抜擢され、第二事業法人部へ。待っていたのは個性派でアクの強い先輩たち。彼らとぶつかり合いながら、順調に出世していった著者は、役員の登竜門でもある新宿野村ビル支店長を最後に退社、独立する。
ところが、第二事業法人部時代に付き合いのあったオリンパスと仕事をするうち、巨額粉飾決算事件に巻き込まれ、刑事被告人に。「飛ばしの指南役」などと名指しされた著者が、激しくも懐かしい野村時代と人生を暗転させた事件のすべてを実名で書いた。

ベストセラーの「サムライと愚か者 暗闘オリンパス事件」 もそういえば
「講談社」でしたね。なにかあったのかな?w
大ベストセラー「住友銀行秘史」級の宣伝をするそうです 
企業実名手記第二弾
オリンパス巨額粉飾事件で逮捕された著者が
黄金時代と事件の真相を綴る
バブル時代の野村で一番稼いだ男

目次から推測すると
前半野村証券秘史+後半オリンパス事件真相なのかな?

第一章 ノルマとの闘い
第二章 「コミッション亡者」と呼ばれて
第三章 「主幹事」を奪え
第四章 ブラックマンデーと損失補填問題
第五章 大タブチ、小タブチ――「ノムラな人々」
第六章 やりすぎた男
第七章 さらば、野村證券
第八章 オリンパス会長の依頼
第九章 事件の真相
第十章 国税との攻防
第十一章 逮捕――私は闘う
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム