闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

ここからの東芝  その2

2015年12月22日

ここからの東芝  その2


 12月9日付け「同題記事」の続きです。東芝は本日(12月21日)、2016年3月期の通期連結決算予想を発表しました。今まで決算予想を出していませんでした。

 発表された数字は、売上が6兆2000億円(前年度は6兆6559億円)、営業損益が3400億円の赤字(同、1704億円の黒字)、最終純損益が5500億円の赤字(同、378億円の赤字)という、かなり驚愕すべきものでした。
 
 2016年3月期には構造改革費用を2600億円計上するようですが、一部で騒がれた米原子力子会社・ウエスティングハウスの減損は現段階で見送ったままです。ウエスティングハウスの帳簿価格は7200億円(うちのれんが3500億円)もあります。

 またパソコン・映像・家電のライフスタイル部門を中心に国内外で10600人を削減し、2016年3月末現在で33500人にするとも発表しました。つまり4人に1人が東芝を去ることになります。

 また2016年3月期末のバランスシートは、有利子負債マイナス現預金が1兆4700億円(前期末は1兆1420億円)、株主資本が4300億円(同、1兆840億円)となります。つまりウエスティングハウスののれん3500億円を減損するだけで、株主資本がほとんどなくなってしまいます。

 東芝の不適切決算(これでも粉飾決算ではないそうなのでこう書くしかありません)が本年2月頃に発覚してからほぼ1年が経過したのですが、株主にとって最も重要な情報である「東芝は大丈夫なのか?」が、ここまで全く明らかにされていませんでした。

 今回ようやく少しだけ明らかになったのですが、残念ながら全く大丈夫ではなかったようです。

 ここまで、やれコンプライアンスだとか、やれ第三者委員会だとか、やれ旧経営陣への損害賠償請求など(総額でたった3億円)、責任逃れ(押しつけ合い)を1年近く延々と続け、東芝再生を本気に考える貴重な時間を無駄にしてしまっていたことになります。

 東芝は、実質的にはすでに株主資本が紙のように薄くなり、これから稼ぐべき事業の大半を人員整理と事業売却で縮小してしまうことになり、いったいどのように生き残るのかが全くわかりません。このままでは本当に東芝が消滅してしまうことになります。

 まあその辺は過去の経団連会長(2名)や日本郵政・現社長を輩出している名門企業なので、最後は何とかしてくれると考えているのかもしれません。

 さてそんな名門企業・東芝なので、最初から刑事告発される(首謀者が逮捕・拘留・起訴される)ことはないと思われていました。ところが73億円余の課徴金納付が確定しても、水面下では刑事告発に向けた動きがあるようです。

 少し前になりますが12月15日付け日本経済新聞朝刊の「迫真」に、証券取引等監視委員会の幹部が「東芝は刑事化すべき事案だ。課徴金と刑事告発で車の両輪となる」とつぶやいたと書かれていました。

 証券取引等監視委員会の幹部がこんな重要な内部情報を新聞記者に漏らすはずがないため、これは意識的なリークです。まだ東京地検特捜部も含めて方針が固まっていないからと感じます。

 仮に刑事告発するとして、最も高いハードルは粉飾決算だったと断定しなければならないところです。なぜならここまで(たぶん最初から)粉飾決算ではなかったとの前提で1年近くが過ぎているため、第三者委員会の報告書や修正した過去の有価証券報告書や決算短信などIR資料を、新たに粉飾決算だったとして読み替えなければならないからです。

 ただ課徴金の対象ともなった「重要な事実に虚偽の記載がある」発行開示資料を使って合計3200億円の社債を発行したところは、金融商品取引法158条の「偽計」に該当するような気がします。

 だとすると課徴金を支払ったにもかかわらず、同じ容疑で刑事告発されることになり、やっぱり無理があるような気もします。

 まあ本誌が悩むところでもなさそうなので、この辺にします。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:4 | TrackBack:0
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 
関連記事
コメント
かつて、西欧と敵対する中東などの国の重要プラントを破壊して、
敵勢を抑えるために、バックドア(裏口)の付いたプラント制御部品に自爆指令が送られたことがあった。
最近、中国でのプラント爆発事故があまりに起こり過ぎているように感じはしないだろうか?
プラント制御を乗っ取り、重要プラントの遠隔破壊に使われたような敵国製の裏口のあるハードウェアに依存していれば、
いかなるソフトウェア上の秘密防護策も通信回線に繋がっていれば無力に近い。
半導体メーカーを買収されて、USBで自動的に組み込まれるソフトウェアや通信を制御するハードウェア、OSの起動部分など
安価に汎用的に使われるハードウェアに近い部分にトロイの木馬を仕組まれれば、情報戦争では劣勢は否めない。
今回のプラント爆破で、
中国が、ハードウェアに自国製だけの裏口を付ける意義を発見して、
半導体メーカー買収の大攻勢をかけ始めたと見るのは穿ち過ぎだろうか?
韓の法則
タイトルを見れば解るように、かつてサンヨー電機、シャープは韓国企業と関わったために技術情報が盗まれ、その後の経過は皆さんも承知しているところ。東芝にしても米国で巨額の賠償責任問題を提起したのが韓国系。かつてのトヨタのリコール問題だってそう。日本国内では民主党政権時代に日本企業潰しが進み、日本企業総倒れ寸前だった。東芝が倒産して一番得をするのが韓国のサムスン。とにかくかの国に関わったら最後には赤字になるか、悪くすれば倒産する。日本企業の社長連中はこの東芝問題でもっと危機感を持ってほしいものです。
カンノ法則?
うーむ、カンの法則、詳細は分かりませんが、だからと言って粉飾決算が許されるという事にはならんでしょう。
そもそも、今のシームレスな経済状況にあって韓国企業と取引していない日本企業がどれだけあるのでしょうか?
官の法則
官僚に関わると
甘い汁を吸っているうちに
不正でも何でもできると慢心し
社員が怠慢になり
企業努力をしなくなり
気がついたときには官から見放される
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

02月 | 2017年03月 | 03月
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム