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株価下落を漫然と眺めていてはならない

2016年01月13日

株価下落を漫然と眺めていてはならない


 3連休明け本日(1月12日)の日経平均は479円安の17218円(終値、以下同じ)と本年に入ってから戦後最悪の6連続営業日の下落となり、昨年末(12月30日)の19033円から1815円(9.53%)もの下落となりました。

 上海株式が急落していた昨年9月29日の安値・16930円に接近しています。日経平均の昨年の安値は1月16日の16864円ですが、どちらにしても昨年安値に接近していることになります。

 その上海株式は本日一時2978ポイントとなり、昨年8月26日の安値・2927に接近しました。終値では6ポイント高の3022となりましたが、昨年末(12月31日)の3539から14.6%下落しています。

 もう1つ材料とされる原油価格は、昨日(1月11日)のNY市場でWTI価格が1バレル=30.88ドルと、2003年12月以来の安値となりました。WTI価格は1985年~2003年は1バレル=15~30ドルで取引されていました。2004年から上昇して2008年7月に147ドルの高値となり、リーマンショックで一時31ドル台まで急落しましたがすぐに回復し、2014年7月まで1バレル=107ドルの高値を保っていました。

 要するに原油価格は2004年~2014年だけが「異常な原油高の10年間」だったわけで、それ以前の水準まで戻ってしまいました。昨年8月時点の安値は1バレル=37ドル台だったので、はるかに下回っています。

 さらに円相場は連休中の1月11日に一時1ドル=116.68円と、やはり上海株式の急落でNY株式が一時1000ドル以上急落した昨年8月24日の1ドル=116.18円に急接近していました。

 要するに日経平均は、「上海株式の急落」「原油価格の急落」「円高」の3材料で急落し、同じように3材料が揃っていた昨年8~9月の安値に急接近していることになります。

 テクニカル的には日経平均と円為替は(たぶん原油価格も)一旦はリバウンドする水準に来ていると感じますが、ここはもうすこし冷静になって考える必要があります。

 確かに上海株式の急落は中国経済の悪化を反映したものであり日本経済や企業業績への影響も大きいはずですが、中国経済が本格的に回復する可能性はほとんどなく、そもそも中国経済の「真の姿」も大きく改竄されている可能性も強いため、そんな中国経済に依存している企業の将来性こそ心配しなければなりません。

 つまり中国問題は循環的なものではく「我慢しているうちに良くなる」ものでもなく、このまま中国経済への依存度を高めていったら大変なことになるとハッキリ認識しなくてはなりません。中国依存を高めている企業は、多少の犠牲や一時的な株価下落は覚悟して「脱中国」を目指すべきと考えます。

 原油価格の急落は産油国の運用資産の取り崩しで日本株への売り圧力になる可能性はありますが、日本経済全体への影響は間違いなく「大きなプラス」であり「国家的チャンス」と考えなければなりません。

 幸か不幸か、日本は消費する原油のほとんどを輸入に頼っています。つまりこれからの世界のパワーバランスでは「原油をたくさん輸入する」ことが武器になるはずです。

 最後の円高ですが、円高といってもまだ2014年10月の日銀追加量的緩和直前の1ドル=105円台よりはるかに円安です。

 つまり現在のように世界経済が低迷している時期は、仮に円安になっても輸出拡大などで日本経済にプラスとなる部分は少なく、逆に輸入物価を上昇させてしまいます。また何よりも日本経済や日本の資産が縮んでしまうことになり、「円安政策」は日本経済の体力を奪うことになります。

 いつまでも円高になると株価が下落すると恐れているのではなく、ここははっきりと「円高政策」に転じる時期に来ていると考えます。つまりこの世界的なデフレの中で、2%の物価上昇という「超アナクロ」の目標のための「異次元」量的緩和など、サッサと縮小してしまうべきです。

 年間2~3%でも円高になると世界が認識したなら、利回りがゼロの日本国債を含めて日本への投資魅力が大幅に増すため、まだ世界に溢れかえっている投資資金を日本に集中させることができ、フローではなくストック面から日本経済を活性化できるはずです。

 確かに株式市場に一時的なショックは出ると思いますが「脱中国(中国依存を軽減する)」「原油輸入を国家戦略に」「円高転換」に取り組む時期に来ていると考えます。

 年初来の株価下落を「漫然と眺めている」のではなく、ここは発想を転換して日本が大きく変わるチャンスであると前向きに考えるべきです。

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コメント
素朴な質問

闇株さんも株取引してますか?
現状の日本は財政従属に陥っているので、為替レートを円高たらしめるような金融政策を取ることは現実的に困難であると考えられますが、その点についてはどう考えますか?
 早く企業を国内回帰させなければならない今、「円高を推進しよう」とはこれいかに? 少なくとも円安は輸入圧力を和らげ、輸出圧力を強くします。世界経済が低迷している今こそ国内で経済を回すべきです。
 石油が安い今のうちにじっくり国内を育てるべきです。消費増税ですべてが台無しかもしれませんが・・・
セナ様

 やや説明不足だったかもしれませんが「国内回帰」は中国にこれ以上依存する企業のリスクが高くなるという指摘で、「円高転換」は低成長下では円安による輸出拡大効果は限定されるため、日本経済および日本国内の資産(土地、株式、国債など)を膨らませる円高による外貨流入や資産効果を図るほうが有効と考えるもので、両者の間には直接の関係はありません。

 また「国内回帰」も「円高転換」も一時的には株価下落などのショックがあるものの、このままずるずる円安に頼ることは結局は日本経済を低迷させるため、早く「円高転換」すべきという主張です。そうでなくても徐々に円高になっているため、これ以上無益な円安期待は払拭すべきと考えるものです。

 「円高転換」のメリットについては、近々改めて書くことにします。

闇株新聞編集部
円高になったら 爆買い外国人観光客がいなくなりますよ~
2015年末にFRBが利上げし、2016年初めに世界中で株価が下がりましたが、この両者には直接の因果関係があるのでしょうか?
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