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誰も書かない「パナマ文書」の恐怖

2016年04月15日

誰も書かない「パナマ文書」の恐怖


 4月3日にパナマにある法律事務所のモサック・フォンセカから大量の機密文書が漏洩していたことが発覚して以来、連日にわたって世界各地で政治家を含む著名人のオフショア金融センターにおける活動が暴露されています。

 このオフショア金融センターにおける活動とは、全てが自国での税金を逃れるためであり、少なからずの犯罪性のある活動(国家財産の横領や麻薬取引など)も含まれ、一律に非難すべきものではないものの決して誉められるものではありません。

 したがって現職の政治家など権力者の名前が出てくると、大変なダメージとなります。

 ところで報道による「パナマ文書」とは、2015年8月頃に「南ドイツ新聞」に1通の匿名メールがあり、匿名のまま暗号メールで交信を続けているうちに(つまり相手が誰だか全くわからないままに)、やがて2.6テラバイト(紙に印刷するとトラック1000台分)、1150万件もの機密文書が無償で送られてきたことになっています。

 いかにも「子供だまし」のようなシナリオです。「パナマ文書」とは「どこかの国家権力が強力な諜報機関を使ってモサック・フォンセカから膨大な機密文書をハッキング等で強奪したもの」であるはずです。

 さすがにそれだと国家的犯罪となるため、正義感のあるジャーナリストの功績としているだけです。古い話ですがニクソン大統領(当時)は対立する民主党の選挙対策を盗み出そうとウォーターゲートビルに手下を忍び込ませ辞任に追い込まれたのですが、(実際にすっぱ抜いた)ワシントンポストなどに匿名で寄せられた情報だったとすれば辞任しなくて済んだことと同じです。

 しかし問題はここからです。「パナマ文書」は「南ドイツ新聞」からワシントンにあるICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)に提供され、そこから全世界78ヶ国、107の報道機関、400人近いジャーナリストが分析に関わっているとされています。

 4月3日にはその「ほんの一部」が公表され、5月上旬にその全貌が公表されるといわれていますが、それでも「パナマ文書」の元データが公表されるわけではありません。

 つまり元データにアクセスできているのは、それぞれの国でICIJに協力している少数のジャーナリストだけで、今後それぞれの国で誰の名前をいつどのように公表するのか?などは、全てその少数のジャーナリストに委ねられていることになります。

 じゃあ日本におけるその少数のジャーナリストとは誰なのか?ですが、共同通信の澤康臣記者と朝日新聞の奥山俊宏編集委員と言われています。確認できませんがご両名とも否定されていないため、その通りなのでしょう。

 だとすると日本においては(世界各国でも同じような状況ですが)、これから「パナマ文書」に誰の名前があるのかを、いつどのタイミングで暴露するかなどは、すべてこのご両名の裁量にかかっていることになります。「パナマ文書」の元データが公表されるわけではないため、そもそも暴露されても本当に「パナマ文書」に名前があったのかも確認できないことになります。

 これは大変に「気持ちの悪い状況」というより「恐怖」以外の何物でもありません。ましてや消費増税の再延期を巡る衆参同日選挙が取り沙汰されている折、その「パナマ文書」をどう活用するかが共同通信と朝日新聞のご両名に(もっと多いのかもしれませんが)握られてしまっていることになります。

 「パナマ文書」には400件の日本人や日本企業が含まれているようです。ただパナマはオフショア金融センターとしてはそれほど大きくなく(船舶の登録地としてはリベリアに次ぐ世界第2位)、日本人の利用もそれほど多くないはずです。

 これがケイマンなど(旧)英国領のオフショア金融センターだったら、さらにそこで活動するMaples and CalderやWalkersといったモサック・フォンセカよりはるかに大きいオフショア法律事務所の機密文書が強奪されていたなら、おそらくケタが2つ近く多い日本人や日本企業が(閉鎖したものもふくめて)出てくるはずです。

 先ほど「どこかの国家権力が強力な諜報機関を使って」と書いたのですが、その「どこかの国家権力」とは常識的に米国しか考えられません。しかし任期切れが近く完全にレームダックであるオバマ大統領は関与していない(させてもらえてない)と感じます。

 オバマの任期中に世界中でどうしようもないほど弱体化した米国の存在感を回復させるために、新たな情報戦争が始まっていると考えるべきなのでしょう。

 さらに「どこかの国家権力」が米国なら、(旧)英国領のオフショア金融センターこそターゲットであるはずです。英国が「国の実力」に比べて国際金融における存在感が大きいのは、全世界の富の10%が集中しているともいわれるオフショア金融センターで圧倒的シェアを維持しているからで、そこで自国通貨のドルが勝手に使われていることは米国にとって面白いはずがないからです。

 そう考えると「パナマ文書」とは、これからでてくるオバマ後の米国の傍若無人の「ほんのスタートライン」であるような気がします。じゃあその傍若無人を指揮する米国の新大統領は誰なのか?と考えると、すんなりとヒラリー・クリントンにならないような気がします。

 夫ともども中国に近すぎることがバレ始めているからです。

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コメント
熊本地震の影響でクローズアップ現代とWBSの特集が中止されてしまいました。

大富豪の大統領候補トランプやICIJスポンサーのジョージ・ソロスなどなど時代の役者が絡んで
将来映画化されるでしょうね。
アメリカのどの機関が行ったのかを考えています。
初めまして、私も同じく、文書流出はアメリカの仕業かなと思っています。

中国、ロシアを始めマフルーフ氏(シリア)、(中国よりの?)英キャメロン父、FBIが捜査をしていた欧州サッカー連盟などに関するスキャンダルといった、アメリカに都合の良いスキャンダルが大々的に取り上げられている気がします。(アイスランドもデフォルトでアメリカに恨みを買った?)

仮にアメリカとすると、目的としてネット上には、自国の租税回避地への資金の呼び込み、北朝鮮の金体制の崩壊など、いろいろ上げられていますが、どれもその目的に使えうると思います。

流出も、匿名者からの情報提供といいますが、やはりサイバー攻撃ですかね?
送られてきた元の記録媒体は情報提供者の安全のため破棄したとありますし、サイバー攻撃して盗みだした情報の都合の悪すぎるものを除き提供したのかなとも考えていました。
流出した文書は本物と証明できても、全ての文書が流出したかは証明できないでしょうし、仮に「流出していない」文書があったとしても、モサック側、パナマ当局は公開しないでしょうし。
本当に悪い人たちは出てこないんでしょうね。

パナマ当局が流出に関して本格的に捜査してアメリカの関与の証拠を掴んだとしたら、再びパナマ侵攻が起こるかもと心配しています・・・

ただ、犯人がアメリカだとすると、どの機関が行ったのか気になります。
流出にはICIJも絡んでいるのかなと思うのですが、そうすると、ICIJへの出資にCIA系の団体がいる(旨の情報を見かけたのですが)のにCIAのスキャンダルも出てきていますし・・・

あと、ネット上でICIJへの出資団体にジョージ・ソロス氏の名を見かけたのですが、同氏はICIJが情報を「精査して」公開する際に色々と仕掛けられる立場にあるのか気になります。

長くなりすみません。

闇株新聞様はアメリカのどの機関が仕組んだものと考えますか?
かむばねるら 様

 ウィキリークスが、米国国務省傘下の国際開発庁(USAID)が「組織犯罪や汚職報告プロジェクト(OCCRP)」として実行したと伝えてます。本誌は最初は世界的にハッカーを抱える国家安全保障局(NSA)かと思ったのですが、さすがに有名な機関がおおっぴらにやると情報が漏れるため(必ずモグラがいるからです)目立たなくて比較的ヒマそうな機関が請け負ったようです。

 「正解」のような気がします。


闇株新聞編集部
ご返信有り難うございます
闇株新聞様

ご返信ありがとうございます。

USAIDですが、USAIDとCIAの関係について、USAIDがCIAの隠れ蓑となってるという情報を目にしていた(ため、USAID=CAIの仕業と考えていた)ところ、パナマ文書からCIAのスキャンダルも出ていたため、気になっていました。

USAIDが実行をしたが、図らずしてCIA関係のスキャンダルが含まれていた(或いは、誰かが意図的にそのまま流出させた)というところでしょうか。

この事件、「モサック・フォンセカの共同経営者の一人、ユルゲン・モサック氏の父親が、第2次世界大戦中ナチの武装親衛隊員(SS)で、後にCIAへの情報提供者になったという経歴」、「南ドイツ新聞に最初に情報提供された理由」など、所々で何かしら繋がっているようで、色々と考えてしまいます。
なぜか公職者でない(と思う)ジャッキーチェンが出てきてちょっと気の毒。
米国人は一件もあがってないのが明らさまなような?ロシア大統領が米国の陰謀と言っていました。まあウクライナとかいつも対立相手に非があると言っていますが。
脱税にあたるのかそうでないのか、法律違反でないなら批判はどうなのか?
その辺、混同しないように扱ってほしい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160418-00000121-jij-bus_all&pos=1
経団連はビビってるようですね
富める者ほど払わない
アベノミクスのシャンパンタワー論が瓦解しましたね
http://jp.reuters.com/article/panama-idJPKCN1080FO
パナマ文書 映画化決定の模様
http://www.asahi.com/articles/ASJ7T7FN6J7TULZU00Y.html
どうやら朝日とNHKがタッグ組んだようですね
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