闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

ライブドア事件の闇  その2

2011年06月22日

ライブドア事件の闇  その2

 昨日はライブドア(当時の社名:オンザエッジ)が2000年3月のITバブルの破裂直前に何とか上場を果たしたものの、「同期」ともいえるサイバーエージェントや楽天と比べて、コアになるビジネスがなかったところまで書きました。

 ライブドアもサイバーエージェントも楽天も、結局は金融業務へ進出しITとはあまり関係ないところで利益を出していったのは同じことでした。
 サイバーエージェントは今でもFX業務が利益の中核をなしており、楽天も証券・銀行・カード・信販などで利益のかなりの部分を稼いでいることは事実です。
 
 ライブドアも同じように証券や信販業務に出て行くのですが、金融業務自体で利益を生み出していたかというと疑問であり、結局あとで問題となる株式交換による買収の対象や窓口となっていくのです。

 この違いも、突き詰めて言えばライブドアが他2社と比べてコアのビジネスがなく、買収先にシナジー効果を提示できなかったことと、絶対的な資金量に差があったからだと思います。その資金量とは上場時の資金調達額のことですが、やはり同じような理由で他2社に比べて見劣りがしたことは事実です。

 ここで、ライブドアは2000年3月に上場し、2006年4月に上場廃止となったのですが、その間の証券市場を取り巻く環境を振り返っておきましょう。

 2000年に世界的にITバブルが破裂し、2001年9月に米国で同時多発テロがあり、世界経済は不振を極めます。日本は1990年代後半に金融機関の不良債権問題があって世界に先駆けてゼロ金利政策をとっていたのですが、2000年8月に解除してしまい更なる混乱を招きました。

 そして2001年3月から、これも世界に先駆けて金融の量的緩和を行いました。もちろん米国をはじめ世界も金融緩和を行い、世界的に株価は2003年央から回復に向かいます。
 日本の金融量的緩和は2006年3月まで続き、最終的には日銀の当座預金残高を35兆円まで積み上げ、さらにドル買い介入をやはり35兆円くらい行って国内に資金を供給し、それなりの効果をあげることができました。

 2003年3月に7700円台まで落ちた日経平均は、2007年6月に18000円台を回復するのです。(ただしマザースなどの新興株式市場は2006年1月のライブドア事件で、そこから長期低迷期に入ります。)

 つまり、ライブドアはITバブルが破裂する直前に、たまたまできた新興株式市場である東証マザースに駆け込み上場してかなりの資金調達に成功し、その後は一貫して超金融緩和で活況を呈する株式市場で生きていったのです。

 これといってコアのビジネスがなかったライブドアとしては、「同期」企業やソフトバンクなどの「先輩」企業を横目でにらみながら「株式市場の錬金術」に邁進していくのです。
またこれらの手法は、後から新興市場に上場した「後輩」企業も真似をしていくことになるのです。

 これら「株式市場の錬金術」をいくつかご紹介していきます。それぞれの評価についても書いていきますが、この「株式市場の錬金術」は程度の差こそあれ、どの企業も取り入れていたものなのです。

 まず、株式の100分割があります。これは、ライブドアなど新興企業は設立時の額面が1株=50,000円であり、取引所でも1株単位の売買でした。これを、流動性を高めるという意味で分割することは何の問題もなく、むしろ最近のジャスダック市場などでは奨励しています。

 もちろん問題は、分割しておきながら取引単位を1株のままに据え置いたことと、当時は分割の新株が投資家の手元に届くまでに時間がかかったため、ライブドア関係の大株主が真っ先に手持ち株を貸株などを使って売却していたことです。

 株価が理論的に100分の1になるのに、新株がまだ売却できないので、当然品薄から株価は大幅に上昇します。
 これはたちまちシーマ(7638)などが追随し、ずいぶん不明朗な利益が出た筈ですが、すべて不問となっています。ライブドアもこの点は問題とされていません。少なくとも税務上は問題とすべきではなかったかと思います。

 100分割して取引単位を1株に据え置いたことは、確かに小口の投資顔を呼び込み、株価を上昇させる手段だったのですが、株式分割の趣旨から外れています。
 そもそも本来の株式分割は、成長企業が株価の上昇に合わせて、最低投資金額が上がってしまわないように2分割とか、せいぜい5分割するものです。明らかに「不純な」趣旨が見える分割は、取引所が「得意の指導」で修正させればよかったのです。これこそ取引所の管轄事項なのです。
 
 現在の取引所は、逆に何でも徹底的に指導して(明らかに取引所の管轄外と思われることも含めて)、結果何も認めないことが多いようです。これが株式市場低迷の主要因になっているのです。

 実際は、ライブドアは上場以来4回の株式分割をしており、株数が30,000倍になっていました。

 続きます

平成23年6月22日

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:0 | TrackBack:0
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 
関連記事
コメント
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

03月 | 2017年04月 | 05月
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム