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ライブドア事件の闇  その4

2011年06月24日

ライブドア事件の闇  その4


 書いているときりがないので、最終回にします。

 2006年1月の強制捜査から始まったライブドア事件は、堀江元社長らの逮捕・起訴に至ったのですが、2006年3月頃から、ライブドアが大量取得したニッポン放送株に関しての村上ファンドのインサイダー取引に矛先が向かい始めました。

 内容は村上世彰元代表が2004年11月8日に、ライブドアからニッポン放送の株式を大量に買い付けるという話を聞きつけて、翌日から2005年1月28日までに193万株余りのニッポン放送株を買い付けたのがインサイダー取引に当たるとされたものです。
 私の理解でも、これは完全にインサイダー取引です。

 2006年6月5日に村上元代表は証券取引法違反(インサイダー取引)で逮捕されました。

 実態はもっと悪質で、村上ファンドはすでに保有していたニッポン放送株をライブドアに高値で買わせようと持ちかけたもので、堀江元社長らが食いついてくると、さらに買い乗せて利益を上げようとしたものでした。

 まあ、村上元代表も堀江元社長と同じように好ましく思っていなかった勢力がいたのでしょう。そこでライブドア関係者がみんな逮捕されているので、効率良く事情聴取が出来るからだったのでしょう。
 事実、この件ではライブドア関係者は一切起訴されていません。再逮捕をちらつかして協力させたのでしょう。

 この村上ファンド事件の裁判で一貫して争われたのが、ライブドアがニッポン放送株式を大量に買い付けるという「重要情報」の信憑性でした。村上元代表はライブドアが必要資金の目途がつくはずがないと思っていた、と主張していました。

 それに対して、つい先日の2011年6月7日に最高裁が村上元代表の上告を棄却したのですが、その理由として「株式公開買い付けなどを会社の業務として行うとの決定があれば足り、買い付けが実現する可能性が具体的に求められる必要はない」としました。

 まあ、最高裁の判断なので口を挟むことは差し控えますが、非常にユニークな判断だと言わざるを得ません。

 話しを戻しますが、(多分)村上元代表から話しを持ちかけられたライブドアは、2005年2月8日に東証の時間外取引で、ニッポン放送の発行済み株数の29.6%に当たる972万株強を買い付け、それまでの保有分と合わせると35.0%の株主になりました。

 ここで問題となったのは、東証の時間外取引は市場内取引かどうかです。
 金融商品取引法で強化されたTOBルールが施工されるのは2006年11月で、市場外・相対取引を含めて一定期間に発行済み株数の33.3%以上を取得する場合はTOBの手続きが必要となったのですが、当時の旧証券取引法でも同様の考え方はありました。

 つまり時間外取引が市場内取引でなければTOBが必要となったはずなのですが、これは完全にうやむやになりました。
 しかし、この件が現行のTOBルールを必要以上に厳しいものにして、機動的に使えなくしてしまったことは事実です。

 それより市場の注目を浴びたのが、ライブドアがその資金を調達するためにリーマンブラザースを割当先にした800億円の転換社債を発行したことです。

 いろいろ解説が出たのですが、基本の仕組みは非常に簡単でリーマンブラザースは貸株をある程度確保しておき(堀江元社長が貸株した)、先に市場で株式を売却し売れた分だけ転換するわけですが、その時の転換価格は自動的に時価の10%引きになるのです。

 貸株は転換社債を転換して株券が来るまでの、ほんの数日分があれば足りるのです。

 リーマンブラザースは出来るだけ淡々と売却して10%の鞘だけを(それでも80億円になる!)確保するだけで、巷間言われたように株価を安くして出来るだけ大量の株式を得ようとしている、などはあり得なかったのです。

 明らかにリスクに比べてリターンが多い取引なのですが、こういう取引をするのは当時でもリーマンブラザースだけでした。そのリーマンも潰れてしまいました。

 結局、この800億円はリーマンが出したのではなく(形式的にはそうなのですが)、実際は市場が供給したのです。それくらい厚い株式市場だったのです。今となれば想像もつきません。

 4回にわたってライブドア事件の検証を行ったのですが、書いているうち書きたいことが山ほど出てきて、結局は十分に書き尽くせませんでした。また時間をおいて書いてみたいと思います。

以下の記事も併せて読んでみてください。

平成22年11月17日付け「あの事件はどうなった」 その2
 ライブドアよりはるかに悪質なのに何故か課徴金で終わった日興コーディアル
3月9日付け「あの事件はどうなった」 その6 リクルート事件の検証

 今週は、相場のことがすっかり疎かになっていましたので、土曜の昼ころに海外市場も確認した後でメルマガに書きます。

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