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ビットコインなど仮想通貨について改めて考える  その1

2017年06月07日

ビットコインなど仮想通貨について改めて考える  その1


 本日(6月6日)午後10時前、ビットコイン価格が2900ドル台となりました。もちろん史上最高値です。

 この時点におけるビットコインの時価総額は475億ドル(5.2兆円)となり、イーサリアム、リップルなども合わせた仮想通貨全体の時価総額も1030億ドル(11.3兆円)となっています。

 本誌は以前も今も仮想通貨については懐疑的ですが、さすがにここまでくると「どうなっているのだろう?」と考えてみる必要があります。そこで本日だけでは書ききれないので2回に分けますが、とりあえず説明はビットコインが中心となります。

 そのビットコインは2009年に「登場」していますが、当時は1ビットコイン=0.01ドル(つまり1円)ほどだったはずです。単なるネット上のデータでしかなく、そこに経済的価値がなかったからですが、この基本的構造は今も変わらないはずです。

 それでもビットコインは2011年頃から徐々に決済手段として使われるようになり、需要増から価格も上昇し2013年の初めには12~13ドルとなっていました。さらに2013年夏に中国最大のECサイトである百度(バイドゥ)がビットコインでの決済を一部認めたことから中国人の猛烈な投機買いとなり、同年10月に200ドルを突破し、11月には一気に1200ドルとなりました。1年弱で100倍になったことになります。

 ところが2013年12月に中国人民銀行が中国の金融機関のビットコイン使用を自粛させ、百度も使用を停止したため価格は下落に転じましたが、それでも2014年の初め頃でも700~900ドルと、1年前に比べれば明らかに高止まったままでした。

 ところがこの中国人が登場するまでのビットコインの決済使用は、どうも犯罪取引の資金決済が中心だったようです。FBIは2013年10月に世界最大の闇サイトである「シルクロード」を摘発し、運営者のロス・ウルブリヒトを逮捕しています。シルクロードはビットコインが登場した2009年頃から決済手段に利用して荒稼ぎしていたようです。

 さらにFBIはその「シルクロード」や類似の闇サイトで使用するビットコインを「匿名」で手当てするサービス(つまりビットコインのロンダリング、手数料が9%だったようです)の大手業者も摘発し、かなりの量のビットコインを「押収」しています。この頃はビットコイン=犯罪事業の資金決済手段というイメージでした。

 さらに2014年2月には、世界最大級のビットコイン取引所だったマウントゴックス(東京都渋谷区)が85万ビットコイン(のちに74万ビットコインに修正、それでも当時の600ドルで計算して440億円)と現金28億円が「なくなってしまった」と発表したため、ビットコインの特性の1つである安全性(盗まれないという意味)が根底から崩れてしまい、価格も2016年初めまで200~400ドルと低迷します。

 このマウントゴックスのマルク・カルプレス社長(当時)は、ビットコイン価格が10ドル前後だった頃から預かっている顧客のビットコインを盗み出していた「単なるコソ泥」で、それが思わぬ価格急騰で顧客の売却や引き出しに応じられなくなっただけでした。
 
 しかしビットコイン価格は昨年(2016年)春頃から再び上昇となります。400ドル前後から昨年末には960ドル、そして本年(2017年)3月初めには1300ドルとなり、2013年11月の高値を更新していました。

 この時期は中国からの資金(外貨)流出を止めるために中国政府がさまざまな資本規制をかけていた時期と符合しており、一応は外貨と交換性のあるビットコインに逃避資金が集中し、それを見た中国人がさらに投機目的で群がったための価格急上昇だったようです。

 その最高値を更新した直後に米金融当局がビットコインに連動するETFを認可しなかったため3月には一時は900ドル割れとなりましたが、4月に入ると再び上昇スピードを加速させ5月25日には2700ドルを突破し、一時1900ドルまで下落したものの、すぐに再加速して本日は2900ドル台となったわけです。

 ここにきて「買いの本尊」は中国人だけではなく、明らかに日本人が加わっています。その理由は日本で本年4月1日から改正された資金決済法が施行され、ビットコインを始めとする仮想通貨全般に「法整備らしきもの」がかけられたからです。

 実際は仮想通貨の取り扱い・交換を行う業者を「仮想通貨交換業者」として金融庁への届出を義務づけただけです。届出を義務づければマウントゴックスのような「コソ泥」が出ないだろうとか、犯罪事業の資金決済にも利用させないだろうなど、明らかに性善説に基づく考え方です。

 ただそれで日本政府(金融庁)がビットコインを始めとする仮想通貨全般にお墨付きを与えたような印象となったため、中国人と並んで日本人が「買いの本尊」に登場したことになります。

 その是非はともかくとして、次回(たぶん6月8日付け)ではビットコインを始めとする仮想通貨の本質的価値や構造的問題点、それにここまで来たら日本政府として本当に取り組むべきことなどを考えます。


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コメント
 仮想通貨について取り上げていただくことを楽しみにしておりました。
 私は仮想通貨の素人ですが一点お伝えすると「仮想通貨の特徴の「盗まれない」」という箇所ですがあくまで取引(AからBへの送金)途中で盗まれないということで、取引所や個人のウォレットはハッキングを受ければ盗まれることは今でもあります。
(最近では取引所も個人もハッキングが難しい外部記憶装置への保管が普及してきましたが取引所は日々の業務にある程度の仮想通貨が必要なのでいまだにハッキングの被害がたびたび生じます。)
ビットコインのシステムは開始してから9年、一度もダウンや不正な改ざんを許したことはないのですがマウントゴックス社の不祥事で多くの日本人は「仮想通貨=うさんくさい」というイメージを持ってしまいました。
個人的には日本人は幸いなことに世界で2番目に信用度の高い「円」で生活をしておりますので無理して仮想通貨を持つ必要はないと思います。
ただ世界には自国通貨は信用できない、海外での決済が規制されている等の理由から資産の多くをビットコインで持っている人が多数います。(特に中国人)
 日本国政府(安倍政権)は成長戦略として訪日外国人観光客の増加に力をいれていますが、それであるならば、ビットコインを外国(日本)で思いっきり使いたい観光客のニーズをうまく取り込めるようよう導いていただきたいと思います。
次回も楽しみにしております。
10年ぐらい前最近はどうかしりませんがオンラインゲーム
で武器とかアイテムと現金を交換するRMTに中華業者がいっぱいいました。
ハッキングでパスワード盗んだユーザーアカウントから大量に転売してたんです。
いろんなオンラインゲームのパスワードを共通化してた
ユーザーは被害膨大になります
中華業者かなり荒稼ぎしてた印象がありますが
検挙された例はほとんどありませんでした。
仕組み
量子コンピュータが実用化したらあっという間に価値が無くなる。交換手段としては有用だが、貯蓄手段としては危険。
マカオでできなくなったマネロンを日本のカジノとビットコインで行おう!はちょっとまずい気がします。

最近ニュースで見ましたが、中国の銀行担当者が企業を訪問すると担保だったはずの物品がなくなってた、複数企業の担保になってた、なーんてことがあるみたいです。この融資、どこに消えたのでしょう?ビットコインにも消えているのではないでしょうか。

もうひとつ疑問点です。
ビットコインと現金のやり取りはどんな決済システムを利用しているのでしょうか。おそらくペイパルがほとんどではないでしょうか。

銀行やカード会社は規制が厳しいのでこの種の取引を好まないか審査をきっちりします。決済代行であれば規制がまだできていないか、あっても緩いです。
とはいえ、手数料でビジネスしているだけですから犯罪行為をしているわけでもありません。

オレオレ詐欺に電話を提供した電話会社は犯罪収益を間接的に得ていることになりますが、いまのところ問題にはなりません。電話会社からすれば電話を大量にかけてくれる優良顧客です。
これと同じことを国際的な決済でしているだけです。

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