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「ビットコインは詐欺だ!」

2017年09月15日

「ビットコインは詐欺だ!」


 表題はJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOが9月12日、NYでの投資家会議で言い放った言葉です。

 これ以外にも「ロクな終わり方をしない」「チューリップよりタチが悪い(注)」「ベネズエラやエクアドル、北朝鮮などに住む人や、麻薬密売人や殺人者の類には利用価値があるかもしれない」「(自行の社員が)取り引きすれば即刻解雇する)」「誰も現実が見えていないことにショックを覚える」などとも言い放っており、米国金融界の代表的経営者で少なくとも表面的には紳士であるはずのダイモン氏が痛烈な表現でビットコインを批判しています。

(注)17世紀のオランダで発生した人類最古のバブルで、8月22日付け「世界経済史における3大バブルとは?」に書いてあります。

 ダイモン氏は代表としてビットコインを名指ししただけで、もちろん仮想通貨全般やその参加者やICOなど「安直な資金調達手段」、それにいつまでたっても何の規制も加えない(中国を除く)各国政府の対応などすべてを批判したはずです。

 リーマンショック前には粗悪モーゲージ関連商品を「しこたま」販売して、米国司法省などに140億ドル(現在の為替で1兆5000億円)もの罰金を支払ったJPモルガンのCEOとして、自ら関与できない分野で誰かが大儲けしている事態は放置できなかったはずです。

 そうはいっても米国金融界の重鎮による過激な発言は、さすがにビットコインを含む仮想通貨全般の価格を大きく下落させています。ビットコイン価格はダイモン氏の発言前の4400ドルほどから、本日(9月14日)午後10時すぎには3500ドルまで下落しています。

 ビットコイン価格は9月2日に一時4969ドルの史上最高値となりましたが、中国政府が9月4日にICOを前面禁止し、9月8日には国内の仮想通貨取引所を取引停止としたため、それぞれ4000ドル近くまで下落したものの、またすぐに回復していました。

 つまり中国政府の規制よりダイモンCEOの過激な発言の方が効いたことになります。

 さて本誌も一貫してビットコインをはじめとする仮想通貨については懐疑的でしたが、かといって「投資すべきではない」とも「弾ける」とも言っていませんでした。

 さらに「ビットコインをはじめとする仮想通貨はバブルか?」と聞かれれば、「バブルとはその価値をこえて価格が大きく上昇すること」であり、そもそも仮想通貨に本源的価値などないため(強いて言えばブロックチェーンを維持するための人件費と電気代だけ)、正確には「バブルですらない」となり、そういう意味では綺麗な花が残るチューリップよりはるかにタチが悪いと考えています。

 しかしバブルでも「バブルよりタチが悪いもの」でも、価格が上昇しているうちは(市場に懐疑的な見方があるうちは)簡単に弾けるものではなく、多少の悪材料が出て価格が調整してもすぐにまた大きく上昇するものと考えているからです。この辺は理論的に説明できるものではありません。

 しかし市場から懐疑的な見方が消えた瞬間に「不思議と」価格は下落を始めるもので、その時点では市場には強気が蔓延しているため「必ず」買い下がる参加者が大量に出現し、それでも価格は下落を続けるため「そのうち」持ちきれなくなってもっと大きな下落に見舞われることになります。

 それが「バブルが弾ける最も一般的なパターン」となります。ここでビットコインをはじめとする現在の仮想通貨全般が「その過程に入った」とまでは言い切れませんが、ここのところ「市場から懐疑的な見方が消え始めている」とは感じていました。

 そこにダイモン氏の発言が飛び出したことは決して偶然ではなく、百戦錬磨のダイモン氏がまさに最も効果的なタイミングと感じ、意識的に過激な表現を使ったはずです。1か月前では何の効果もなかったはずです。
 
 仮想通貨全般の時価総額はビットコインが史上最高値となった9月2日に1800億ドル(20兆円)もありましたが、現在は1200億ドルを割り込んでいます。つまり短期間に時価総額の3分の1が「吹っ飛んだ」ことになり、仮想通貨価格が上昇する最大の要因だった「慌てて売らない」も崩れ始めるはずです。

 仮想通貨バブルが(バブルよりもタチが悪いものですが)弾けるところを、目の前で見られるかもしれません。だとすると「絶対にやってはならないこと」は中途半端な水準で買ってしまうことです。それがバブルで大やけどをする最も多いパターンだからです。


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コメント
いろいろな暗号通貨があるが、その全部に何らかの問題があるはずだろう。

最も低レベルな暗号通貨はビットコインだ。10分に1回という低頻度でのマイニング(認証)では、マーケットの急激な変動には耐えられない。その間の取引は世界全体で相互に確認されないのだ。そもそも設計に欠陥のあるわけだ。

経済学的に見ても、ビットコインの意味の無さは明らかだ。通貨というのはそれを発行した中央銀行や連邦準備制度の負債なのだ。だから、通貨は資産としての意味がある。そして、通貨という負債には決済能力があると国家権力によって定められている。

つまり、通貨は、中央銀行や国家権力と裏表一体となって初めて法的に存立しえるものなのだ。

よって、既存の暗号通貨、特にビットコインは全くそれらの条件を満たしていないので、ゴミの如き存在でしかない。それに価値があると思う人々が集まって「価値がある」と合意したところで、集団の妄想に過ぎない。社会全体にその妄想を押し付けることはできない。

JPMのダイモン氏は言うべきことをよく言った。これで、暗号通貨を持ち上げる怪しげな勢力が引っ込むきかっけになればいいのだが、と期待したい。

ただ、暗号通貨を持ち上げる勢力はそう簡単にはあきらめないだろう。なぜならば、彼ら自身は暗号通貨はゴミだと考えており、その電子ゴミ(暗号通貨)を流通させて売りつけ、引き換えに金を買い占めしようとしているからだ。その狙いがある限り、暗号通貨は逆に擁護され続けるだろう。その嵌め手に引っかかってはならない。

ビットコインは、中国が9/30迄に取引停止にするというので今日下がってるのではないんですか?
モルガンのCEOの発言もありましたが。
ナカモト・サトシ、終わった。
ビットコインの原型は米軍の論文で酷似した内容があると指摘している人がいました。

ビットコインはオープンですので取引は公開されています。どのネットワークからどのビットコイン口座がアクセスし、どれくらい金が動いたかが分かります。

一見匿名に見えますが、ネットワークの履歴を追えれば誰がやっているかわかっちゃいます。Torの闇マーケットも摘発されています。

テロリストや反社会勢力の金の流れがあぶりだされますね。
自由に外貨を得られない中国にとっては嫌なものでしょうが、中国国民にとっては「比較的安心な投資先」でした。

仮想通貨はこうした思惑で出来上がっただけではないですか。
仮想通貨が弾けた後は
仮想通貨が弾けた後は、ブロックチェーンに、もうちょっと金や現行通貨や有価証券での裏付けが付加された、「私設通貨」が出て来ると思われる。
弾けた後に買って大儲けするのが国際金融マフィア
それと企業の保証する仮想通貨の出番かな
三菱UFJ銀行とかやってるけど
>三菱UFJ銀行とかやってるけど

第三者として書かせていただきますが、三菱UFJ銀行が行っているのはブロックチェーン技術を決済の高速化と低コスト化に応用した近代的な決済の開発であって、決して暗号通貨を世界に流通させようというような怪しげなものではありません。

三菱UFJ銀行銀行以外にも、ダイモン氏率いるJPモルガン銀行も同じような方向で技術開発を進めています。そのダイモン氏がビットコイン等をこき下ろしているのですから、暗号通貨とブロックチェーンはますます区別すべきです。日本の他の大手銀行も、意欲的にその方向に向かっています。日本の金融業の地位が保全されれば、日本の国益にもつながりますので、誠に喜ばしいことです。

いい加減な物書き達が、ブロックチェーンそのものと暗号通貨をごちゃまぜにした説明や記事を書いて、人々を混乱させていますが、区別して考えてください。確かに暗号通貨はブロックチェーン技術に依存していますが、ブロックチェーン技術は暗号通貨のためだけのものではありません。IoT(インターネット・オブ・シングズ)と結びつけば、製造業や物流にも応用できます。

これからの先進的な民間金融業は、自行発行の暗号通貨を世間に流通させるのではなく、ブロックチェーンという分散処理IT技術を使って、銀行内や顧客との決済処理を安全かつ高速に処理させるのです。日本円や米ドルやユーロやポンドやスイスフランをそのまま使うのです。

中央銀行のお墨付きの無い暗号通貨は法的な位置づけが曖昧なので、あちこちでトラブルが起きて、いずれ消滅するでしょうが、ブロックチェーン技術を獲得していない銀行や保険も、業務コストの爆発に耐えられず、20年以内には完全に消滅するでしょう。ブロックチェーン技術の獲得は、金融業の生死を分かつ重要な分水嶺となるでしょう。



>仮想通貨が弾けた後は、ブロックチェーンに、もうちょっと金や現行通貨や有価証券での裏付けが付加された、「私設通貨」が出て来ると思われる。

面白いアイディアですね。資産担保証券の電子版ですね。しかし、価値基準財としての通貨の地位まで法的に上げることは無理だと思います。手形や小切手のような扱いなら可能でしょう。手形や小切手も広義の通貨と言えば、通貨ですが。

資産担保証券と電子債権市場とブロックチェーン技術を絡めるアイディアを深めていくと、金融業の面白い発展につながるでしょう。

新仮想通貨「Jコイン」検討 国内の銀行連合で 2017年9/17(日) 11:58配信 テレ朝News
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170917-00000021-ann-bus_all

ブロックチェーンを金融業務に応用した動きは、どんどん出てきています。みずほ、ゆうちょ、地銀連合です。新仮想通貨「Jコイン」を検討するといっても、日本円を置き換える通貨を新規に流通させるというような話ではなく、地銀を囲い込んで、ブロックチェーンで国内為替、外国為替を高速で処理しましょうということだと思います。

こうして、銀行では、JPモルガンや三菱UFJだけでなく、みずほ、ゆうちょもいよいよブロックチェーンの方向に進んできました。

保険分野でもブロックチェーンを巡って提携が起きています。例えば、B3i グループの形成です。日本からは東京海上ホールディングスとSOMPOホールディングスが、B3i グループに参加しています。海外からは、
Aegon、 Achmea、 Ageas、 Allianz、 Generali、 Hannover Re、 Liberty Mutual、 Munich Re、 RGA、Swiss Re、 SCOR、 XL Catlin、 Zurichと錚々たるメンバーです。

その他、AxaはEthereumブロックチェーンを活用すると先週ニュースが流れました。

証券は元々、取引所集中義務を伴う処理がほとんどであるため、ブロックチェーンの導入が緊急の課題にはならないかもしれませんが、銀行と保険は集中化されていない取引がほとんどのため、ブロックチェーンを活用するかどうかは生死を分かつ課題となります。

今後の動向がますます注目されます。






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