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ECB理事会後の反応

2017年10月27日

ECB理事会後の反応


 ECBは昨日(10月26日)の理事会で、2017年12月末までとしていた資産購入の終了期限を2018年9月まで延長したうえで、2018年1月以降の資産購入額を現行の月額600億ユーロ(8兆円)から300億ユーロ(4兆円)に縮小すると発表しました。

 また現行の政策金利を、基準0.0%、下限マイナス0.40%のまま据え置きましたが、将来の政策金利の引き上げ(マイナス幅の縮小)についての言及はありませんでした。

 また将来の量的緩和については、経済や物価の状況によっては再び終了期限を延長するとか、買入れ額を増加させる可能性もあると付け加えました。要するにせっかく消費者物価が前年比で1%台半ばまで上昇している足元の景気を、再び冷やしてしまわないよう細心の注意を払っていることになります。

 市場では2018年1月から資産買入れ額を徐々に減少させて2018年中に完全に終了してしまうとの観測もあったため、市場予想よりかなり緩和的で景気に配慮した決定だったことになります。

 それを受けてユーロは対ドルで発表直前の1ユーロ=1.182ドルから短時間で1ユーロ=1.163ドルまで下落し、同日のDAXは13133ポイントと史上最高値となりました。

 ここでFRBは最後の量的緩和(QE3)を2014年1月から縮小させ同年10月に完全終了させましたが、その後も償還分を再投資して保有資産の残高は維持していました。そして今月(2017年10月)から保有資産の残高そのものの縮小に踏み切っています。

 今回のECBの決定は、2018年1月から資産の買入れ額を半減させるというもので、まだまだ量的緩和そのものは継続されることになります。

 ちなみに日銀はまだ保有国債を年間80兆円増額する「拡大された量的緩和」を継続していることになっていますが、足元では買入れペースがかなり減額されているにも関わらず何の説明も行わず、大変に複雑な(と言うより不親切な)量的緩和となっています。

 つまりFRBとECBと日銀の量的緩和は、ぞれぞれの間にかなりの差ができていることになります。

 またFRBの政策金利(下限)は0.0%から2015年12月に初めて引き上げられ、2017年6月に1.0%となり、12月に再利上げとなる可能性が強いようです。

 ECBの現在の政策金利(下限)はマイナス0.4%ですが、とりあえず直ぐに引き上げられる(マイナス幅が縮小する)可能性も低そうです。

 また日銀の政策金利は(不思議なことに上限・下限の区別がありませんが)マイナス0.1%となっており、近々引き上げられる可能性はありません。

 つまり日米欧の金融政策は、政策金利で見ても量的緩和の度合いで見ても、リーマンショック以降で「最も差が大きくなっている」ことになります。これが為替や株式など各金融市場に影響を与えないはずがありません。

 確かに今回のECB理事会直後から、ユーロは対ドルで弱含みとなり、円も1ドル=114円台となっています。

 そして株式市場では米国株も欧州株も日本株も、すべて上昇しています。

 つまり世界の株式市場は、すでにそれぞれの経済や政治の状況に影響されなくなっていますが、それに加えて金融政策にさえも影響されなくなってきたと感じられます。

 つまり世界の株式市場は何があっても上昇していることになり、それで本誌は約1か月前から警戒レベルを引き上げるべきと主張しているわけです。


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コメント
日銀の政策金利は下限がマイナス0.1%ですよ。

つまり、当座預金金利が無担保コール翌日物金利の下限を与えるという理屈から現状の当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を付けることで政策金利である無担保コール翌日物金利の下限がマイナス0.1%に誘導されるという事情です。
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