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東芝の現在位置を確認しておこう

2017年11月14日

東芝の現在位置を確認しておこう


 東芝は先週末(11月10日)、半導体事業の売却が債務超過解消のデッドラインである2018年3月末までに完了しない事態に備えて、6~8000億円規模の資本増強(増資のことです)の検討に入ったと報道されています。

 東芝の株価はその当日(11月10日)から出来高を伴って急落しており、その前日の313円(終値、以下同じ)から本日(11月13日)は279円となっています。早くもヘッジファンドが「準備」を始めていることになります。

 本誌はもともとハゲタカファンド(ベインキャピタル)が主導するブラックボックスだらけの半導体事業売却など止めて、単に債務超過を解消するための資本増強にすべきと主張していますが、ようやくそういう意見が出てきたことになります。

 ただ資本増強で2018年3月末の債務超過が解消できても、半導体事業は期をこえても売却するニュアンスで、もちろん売却条件が変更されるわけでもなさそうです。資本増強ができればとりえず東芝の上場は維持されるため、どうしても2018年3月までに売却を完了するために「ほとんど丸呑み」となっていた売却条件は変更すべきと考えます。

 11月9日に発表された東芝の2017年4~9月期決算は、営業利益が2317億円と4~9月期としては過去最高となりましたが、その82%は売却してしまう半導体事業が稼いでいます。東芝はさらにパソコンやテレビなどの事業も売却してしまうようで「いったい何の会社になるのか」がわかりません。

 ところでブラックボックスだらけだった半導体事業の売却も、少しずつその内容が明らかになっています。

 まず総額2兆円の内訳は、東芝自身の3505億円とHOYAの270億円の合計3775億円で(どうせ売却時だけですが)議決権の50.1%を保有するとなっています。つまり売却時における株主資本は7535億円であるはずです。

 これにベインキャピタルの2120億円とSKハイニックスの3950億円の一部(今後10年間は議決権の15%以上を保有しないことになっています)で議決権の49.9%(3760億円)を保有することになるため、ベインキャピタルが2120億円、SKハイニックスが1640億円となるはずです。しかしそうなると売却時にSKハイニックスの議決権は21.7%となるため辻褄が合いません。

 またSKハイニックスも、参加者最大の3950億円の資金を拠出して15%以下の議決権(残りは融資だそうですが)を保有するだけとなると、SKハイニックスの株主が納得するとも思えません。何かブラックボックスが隠れているはずです。

 あとはアップル、デル、シーゲート・テクノロジーズ、キングストンテクノロジー(かつてソフトバンクが保有していた)の米国連合が議決権のない優先株(普通株への転換ができるはずです)で4155億円、三井住友銀行など日本の金融機関が6000億円を融資します。

 この融資される6000億円は、売却される半導体事業会社が「せっせと」返済することになります。

 さらに東芝の半導体事業の「簿価」はずっと7000億円とされていましたが、それが「いつの間にか」8000億円に修正されています。つまり何かわかりませんが1000億円も半導体事業に「おまけ」をつけて売却することになります。

 それでは8000億円の簿価の半導体事業を2兆円で売却すれば、1兆2000億円の売却益となるはずですが、これも1兆800億円となっており、その差額の1200億円は(東芝の発表ですが)弁護士費用とアドバイザーへの報酬となっています。

 本誌は以前から「決して表には出ない複数のアドバイザーが巨額報酬を山分けする」と書いていますが、それが1200億円だったことになります。2兆円の6%となりますが、融資する日本の金融機関も金利とは別に「分け前」にあずかります。

 さらにその1兆800億円の売却益から3400億円の税金を支払い、最終的には7400億円の資本増強ができることになります。売却にかかる税金は5000億円のはずですが、還付できるものもあるため最終的に3400億円の税負担となるようです。東芝は2017年4~9月期にその税負担を計上しており、最終純利益が498億円の赤字となりました。

 また東芝は過去の不正経理がどれだけ明らかになっても、東京地検特捜部が「頑として」刑事事件化しませんでしたが、実はこの半導体売却を強行すると「犯罪になるかもしれない部分」が2か所あります。

 1つは、東芝はWDと共同運営する四日市工場に年間3000億円ほどの投資を行うと発表していますが、その四日市工場の東芝の持分まで売却対象となっているなら(そうでない可能性もありますが)、外部に売却すると決めている四日市工場に巨額資金を投入することになり(つまりその分はタダであげることになるため)、背任行為となります。

 もう1つは、半導体事業への最大出資者(議決権のある普通株式への出資)は東芝となります。つまり売却益の前提となる半導体事業の売却価格に東芝自身が最大出資者として影響力を及ぼしていることになり、東芝が自らの利益(売却益)を操作していることになります。

 やはりどう考えても半導体事業を無理に売却しない方がいいとなりますが、それでも売却してしまうのでしょうね?


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1つ目の問題点は、ベイン連合との契約条件次第で固まってるはずと思います(思いたい)。単に売却移行期間の投資含むメンテ費用と、売却事業が稼いだ利益額をどの時点で決めてどう調整するかの問題ですので。
確認はしてませんが、増えた1千億円の資産は売却が決まるgdgdやってた期間で東芝メモリが稼いだ額ってことでしょうかね?

以下は不確実な情報に基づく考察ですので話半分に聞いてください。
他にも問題はあり、一番の問題と私が考えているのは「WD(SD)と協業を続けるのか?」です。
現在中核となるJV事業は契約上の問題から東芝にあり、東芝メモリに移管出来ていません。となると東芝に東芝メモリからリソースを貸し出すか、東芝メモリに委託して作り買い取ったチップを半分WDに渡さなければなりません。
そうなると東芝メモリからは一部の株主の為だけに東芝との不利な契約を継続することは出来ません(東芝メモリ取締役が背任になります)ので、東芝との不利な契約を打ち切って自社生産に舵を切ることになります(岩手工場の投資はその話です)。
実際にベイン陣営からはWDとの協業からSKとの協業に鞍替えする案が出てました(WDを刺激するのでその後話は出てきてませんが)。他にも東芝メモリ単独で事業を行う話も出てました。
売却の前に本来東芝メモリと東芝との間に前述のメモリ供給に不具合が生じない契約を結んでおく必要がありますが、その話が出てないってことはベイン陣営は自ら切り出さずに自分達の物になってから動き出す腹積もりでしょうね(東芝は、過半数抑えるからどうとでもなると思ってるかも・・背任のリスクと優先株や増資等により過半数を失うリスクを考えずに)。
この結果、メモリ生産能力のみを一方的な都合のみで売却してしまった場合の東芝は、JV事業の契約履行が出来ずにWDに巨額賠償金(〇兆円)を支払う必要が出てきます。
事実、WDと揉めている最大の点は四日市FAB6の共同投資の件と、その後の協業継続の確約です(これらはWDにとって死活問題です)。現在の協業を続けていく前提なら東芝メモリとWDとの間で契約を固めて移行を済ませばいいはずですが、それをしないで揉めてるということはSKか成毛辺りにその野心があるということでしょう。その辺の密約があってもおかしくありません。

つまり東芝は現在のWDとベイン連合との間で、守れない(両立できない)契約をしてしまった可能性が強いように思えます。
企業には消費者センターないですからね

HOYAさんと東芝の関係も理解できません
HOYAが寝返る、あるいはHOYAの買収企業でなにかがあり株を手放す状況になる、はありえないのでしょうか
東芝に6000億円出資したのは誰か
https://dialog-news.com/2017/11/19/toshiba-6000/

うへえ。。
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